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今月号の特集は「サラダが目当て」! ポテトサラダは粗めが好きです 食欲の秋がやってきました 好きな野菜はセロリとパセリです 好きな虫はとんぼとバッタです この秋は編み物に挑戦したいです

PEOPLE

#59 加藤 麻美さん

国産の木材を有効的に活用して、里山を元気にしたい。


加藤 麻美さん

荒れ果てた里山の復活に取り組む「いしかわ里山保全活動リーダー会」をはじめ、これまで自然を守るためのイベントやボランティア活動に数多く携わってきた加藤麻美さん。宇出津町という奥能登の自然あふれる大地で生まれ育ったこともあり、生活拠点を金沢に移した現在も里山を守りたいという気持ちは変わらず持ち続けている。
「小さい頃の遊び場といえば山海川。生き物を捕まえたり、草花を摘み取ったり。私自身、自然の中でたくさんのことを学びました。元々、燃料となる薪や食料を調達するなど、山と人間の生活は密接な関係にあったはず。それが今では山に足を踏み入れる人も少なくなり、森の価値がどんどん下がってしまっています」。
そう語る加藤さんが、人と自然(山)との共存を目指して、今年春に設立したのが「Rootive」だ。
「森の価値を上げるためには木の価値を上げなくてはいけないと思い、能登ヒバや金沢産のスギなど県内を中心とした国産材を加工販売するプロジェクトを立ち上げました。まだ、サンプル作成を重ねている段階ですが、これから少しずつ県内外のオフィスを対象に、社員証や社章、事務用品、ノベルティなどを開発していきたいと考えています」。
無機質になりがちなオフィスを温かみのある空間に切り替えるという意味でも、とても興味深いこのプロジェクト。加藤さんは将来的にどんな光景を思い描いているのだろうか。
「木を集めて、加工する。それを販売して得た、売り上げの一部を森に還元し、森を育てる。こんな風に〝森を循環させる仕組み〟を作りたいんです。日本の山は急斜面のところが多く、山から木を下ろすのにも手間とお金(人件費)がかかります。国の面積の3分の2を森林で占める世界有数の森林大国でありながら、木材自給率がたったの30%程度という現状も、そうした理由が大きく影響しています。木の価値を上げることができれば人々の関心が生まれ、積極的に投資をする山主さんも増えると思うんです」。
日本中のオフィスが森のような空間になれば、あちこちの疲れ果てた里山も元気な姿を取り戻せるはず。扱いにくい材質のため、家具職人からも敬遠されがちなスギの木を積極的に使用しているのも、健康的な森のサイクルの確立を第一に考えているから。加藤さんの挑戦は始まったばかりだ。

加藤 麻美さん
石川県出身。「いしかわ里山保全活動リーダー会」所属。幼い頃から慣れ親しんだ里山をこよなく愛し、これまで様々な自然保護活動に従事。今春には国産の木材を素材としたオフィス用品を加工販売する「Rootive」を設立した。本誌コラム「Natural Life」も執筆中。
問い合わせは 076-255-0101(直通)kato@rootive.co.jp(メール)いずれも加藤まで。

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