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PEOPLE

#72 朝倉行宣さん

電子音楽とお経を融合したテクノ法要で仏教を広めたい。


朝倉行宣

宗教的な恍惚感を与えるトランスやテクノなどの音楽に乗せて、リズミカルに唱えられる浄土真宗のお経。寺院内の祭壇や本尊には、阿弥陀仏の光明をイメージしたというプロジェクションマッピングが色鮮やかに照らされ、極楽浄土の世界観を煌びやかに演出する。そんなお経とテクノ音楽を融合した「テクノ法要」を手がけるのが、福井市の『照恩寺』で住職を務める朝倉行宣さん。5月3日の花まつり(お釈迦様の誕生日)に開催された第3回目となるテクノ法要には多くの人々がお参りに訪れ、ニコニコ動画とのコラボによりその模様が生中継。全国的にも大きな盛り上がりを見せた。「元々はご近所に住む方々や県内のご門徒さんに向けて始めた取り組みでしたが、ここまでの反響があるとは自分でも驚いています。テクノ法要はあくまで入口であり、そのあとに行われる説法などで仏教の教えに触れてもらうのが本来の目的。若い人たちが仏教に興味を持つ、ひとつのきっかけとなればと思っています」と朝倉さん。
お寺にしては派手すぎでは?という声もあるが、現代に伝わる仏壇の荘厳(飾り付け)も先人たちが当時の技術を駆使して作りあげたものであり、自分自身も今ある最先端の技術を使って極楽浄土のイメージを描きたいというのが朝倉さんの考え。いわゆる「古式のアップグレード」がひとつのテーマとなっている。ちなみに楽曲制作も朝倉さんが手がけているそうだ。「メロディー自体は蓮如上人(※1)が5百年前に作曲した、仏教の世界では声明とも呼ばれるもの。私はそれを現代の機器を使ってテクノ音楽にアレンジしているにすぎません。法要には多くのご年配客も訪れますが、不思議と批判する声が少ないのもそのため。なかには音楽に合わせてお経を口ずさんでくれる方もいます」。
今後は住職としてのお務めをしながら、地元の若者と仏教をつなぐ取り組みにもチャレンジしていきたいという朝倉さん。最近ではインターネットで知った近所の若い子が遊びにきてくれたりと、うれしい出来事も。「法要はいわばお釈迦様のファンの集い。皆さんもぜひ気軽に足を運んでみてください」。次回のテクノ法要は、浄土真宗の祖とされる親鸞をしのぶ年中行事「御恩講(十月)」と合わせた開催を予定している。
※1 浄土真宗の中興の祖として知られる室町時代の僧。


朝倉行宣さん
1967年。福井県出身。浄土真宗本願寺派『照恩寺』17 代目住職。少年時代よりテクノを始めとする電子音楽に目覚め、20 歳の頃にライブハウスの照明オペレーターをしながらクラブDJとして数年間活動。2015年に照恩寺を継職した後に、若かりし頃より思い描いていた「テクノ法要」を実現し、注目を集めている。
福井県福井市東郷二ヶ町36-9 TEL.0776-41-0525

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