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#88 石原祐司

市民に愛されるライチョウを絶やさず、後世に伝えていきたい。


石原祐司

今年で開園35年を迎える富山市ファミリーパーク。野生のニホンライチョウの生息数減少から絶滅を回避するため、2015年から全国の動物園に先駆けて国の「ライチョウ保護増殖計画」に取り組み、東京『恩賜上野動物園』と協力して飼育繁殖を進める活動をスタートさせた。園内での人工飼育を始めてから4年がたち、これまでの思いとこれからを聞いた。

日本、富山にいる動物を知ってほしい

中部の山岳地帯に生息する国の天然記念物、ニホンライチョウ。春には首から背中にかけての羽が黒、または茶になり、夏までには全身の羽が赤褐色に生え換り、秋から冬にかけては真っ白になる。一年に3度の衣替えをする美しい鳥は、立山にも生息。富山県の県鳥として親しまれている。
富山市ファミリーパークは「日本の動物、日本の自然を伝える」ことをテーマのひとつに開園した動物園。「園内では、トラやキリンなど海外の動物のほか、タヌキ、キツネ、コウノトリといった日本産動物を紹介しています。市民に親しまれてきた鳥を絶やしたくないという思いがあり、そのための取り組みを2010年からはじめました」。

飼育してわかるのは、わからない事の多さ

全国5箇所の動物園で飼われている33羽のうち、同パークで生まれたニホンライチョウは13羽。近縁種のスバールバルライチョウを飼育してきたこれまでの取り組みが後押しとなり、5箇所の動物園が協力する研究チームに参加。「これまでの経験は、基本的なところは参考にできましたが、全てがゼロからのスタート。高山に住む鳥ですので、日照時間や温度、湿度などの飼育環境にも食べている餌にも課題があります。最終の目的は、野生に戻すということ。研究するほかの動物園と協力して、プロジェクトを進めています」。

活動の継続を考えた仕組み作り

保護への取り組みは、各動物園が独自の予算で行っている。ライチョウ以外にも希少動物は多く、国の事業予算にも限りがあるため、研究、環境づくりに必要な予算を、昨年クラウドファンディングと、園内での募金で募る取り組みにチャレンジした。当初の目標金額を突破し、富山県だけでなく、近県、全国から倍以上の額が集まった。「非常にありがたく、地域性を超えて関心を持っていただいていることを嬉しく思うと同時に、皆さんの意思を継続する仕組みや成果の報告をして、ライチョウの保護を進めていきたいと考えています」。研究が順調に進めば、一般公開される日も遠くない。

石原祐司
富山県出身。富山大学理学部生物学科を卒業後、同パークの職員に。キリンやペンギンの飼育、ふれあいを通した教育活動に従事し、昨年から園長に就任。

富山市ファミリーパーク
富山県富山市古沢254 TEL. 076-434-1234 開園時間/9:00~16:30(入園は16:00まで)12月~2月は10:00~15:30(入園は15:00まで) 休園期間/12月28日~1月4日、3月1日~14日

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