負けず嫌いで人に負けたくありません!|裕子の艶言葉 #20
酒も入れば心も開く。お酒の席で老若男女の心の声に耳を傾けてきた裕子さんの、酸いも甘いも知り尽くした人生談義。
あたしは勝負事が苦手です。
小さい時から11年間バレエをしていて、そのうち数年の間はピアノを習っていました。
あたしの通うお教室はどちらもアットホームで、人と競争する事が無かったので続いたのだと思います。
これが「No. 1を目指しなさい!」だと、バレエが嫌いになっていたかもしれません。
ピアノは譜面を読む事が本当に苦手で、耳で聴いて体で覚えて弾いていました。発表会の楽譜はいつも飾りでした。そちらも、競う事無く自分が楽しいと感じる様に弾いていました。
これが「あの子よりも上手くないなさい!」だと、ピアノが嫌いになっていたかもしれません。
大人になってからも、みんなでスノーボードへよく行きましたがリフトやゴンドラ乗ってしまえば「じゃあ、後でね!」と個々に滑り出します。
早く着いてしまえば、先にビールを飲んだりしてゲレンデ眺めながら鼻歌まじりに「何食べよっかなー」なんて言いながら待っています。
これが「ヨーイドン!」だったら、スノーボードが嫌いになっていたと思います。
ギャンブルもしません。勝ち負けのスポーツは、見る事にもさほど興味ありません。
ただし桃鉄(桃太郎鉄道というスゴロクゲーム)はめちゃくちゃ強いです。やるからには絶対に勝つんです。カードと言う武器を駆使して、絶対に負けないように動きます。
むしろ凄い負けず嫌いなのかもしれません。
ただ、極度に他人からかけられるプレッシャーに特別に弱いんです。
期待に応えたい、と思うがゆえに空回りするんです。そのプレッシャーは、いきなり自分と言う車をトップギア入れた様にエンスト起こすんです。
だから「出来る!」と感じた事でしか勝負はしません。
悔しさをバネに出来ないくらい、重圧に弱いんです。
あまり嫉妬もしません。他人と比べていないから。
自分の好きな人達に囲まれている人生を愛しているし、自分に産まれて良かった!と心から思います。
それはあたしの個性です。
きっとそれを知っているので、活用して生きてきたんだと思います。
負けず嫌いの方はきっと、プレッシャーに強いんだと思います。
プレッシャーが良いガソリンになるのでしょう。
プレッシャーとは圧力。
その圧力がバネになる方は、負けず嫌いで、結果を残す成功体験が多い方かと思います。
成功体験はその人を輝かせる素晴らしい糧です。
ただ中には、少し淋しい思いをしており嫉妬深い負けず嫌いな人がおります。そう言う方は、貪欲で意地悪な方が多いです。人の悪口ばかり言ってます。欲しい欲しい!ズルイズルイ!ばかり言ってます。
人間、必ず人生のステージが変化していきます。
仕事もバリバリの第一線から管理する側にまわったり、スポーツも現役から引退したら指導する立場にまわったり。
体力的な衰えはどうしても仕方ないけれど、その代りに経験値が高くなり知恵がつく。
それを活かして次の世代へ繋げる役割になっていくのです。
それらを受入れられないまま年齢重ねた負けず嫌いは、少ししんどい生き方になっていく気がします。
歳と共に柔軟に。
脳みそも体も、柔らか〜くなっていきたいですね。
艶小噺
子供の頃は夏はもの凄く長いと思っていました。
大人になると、日本の夏は短いんだと思い知りました。
そんな短い夏を、毎年ギリギリまで味わい尽くします。
20年ぶりくらいに行った東尋坊は
たしかに吸い込まれそうな気持ちになりました。
◯金沢繁華街の蝶に効く【艶言葉】
執筆者プロフィール
裕子
夜の街に勤めて20年、現在は金沢屈指の名店クラブに在籍。その傍ら産業カウンセラーとしてメンタルケアの活動をしながら心理学、傾聴などを学び続けている。また、サンキャッチャーブランド「LimaBlue」を手がける作家としても活躍中
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