キモチイイコトの本物と偽物|裕子の艶言葉 #49
たまに「自分がトイレへ行っている間に、自分の悪口を言われているんじゃないかと思って気が気じゃなく、超特急でトイレから戻るんです。」と言う声を耳にします。
もともと、生理的欲求の我慢が出来ず、むしろ我慢したくないあたしとしては「え?!そんな!トイレくらいゆっくり行きたくない?!」と毎回驚いてしまいます。
…のですが、よくよく考えると20代前半まで若い頃の自分にも思い当たる節が…。
嫌われたくない、みんなに好きでいてもらいたい、だから優しくしなきゃ、だからご機嫌でいなきゃ…の見栄っ張りで小心者の心の中に紛れ込んで、ついつい人の悪口大会にウンウン、とうなづいて参加。
さらにはお酒が入ると、日頃のストレスも誘発されてその場にいる人達にドバァ〜〜!っと毒が漏れるように愚痴る。過度なサービス精神も働いて、人の噂話も盛ったりしちゃって、聞いている周りの人達は大喜びの大盛り上がり。
その後は決してスッキリなどせず、余計な事を言った後悔で自己嫌悪。
でも不思議と湧き上がるその場の連帯感。
人は、共通の敵や悪人が居るとグッと絆が深まるんです。
人の悪口や噂話をしているとドーパミンと言う快楽物質が出ます。気持ち良くなるんです。ギャンブルで勝ったり、性的に興奮している時、ご褒美もらえる時と同じくらいの快楽なのです。日頃幸せを感じて満たされていないと、人の悪口大会や噂話大会にて気持ち良くなろうとするのです。
そうやって思い起こすと、確かにその当時はそんな場所に居るとトイレに行く事が怖かったなぁと思い出しました。
それもそのはず。次は自分が悪口や噂話をされるかもしれない、と言う恐怖があるからです。
当時はそういう若さゆえのよろしく無い環境に居たからだな、と振り返ると気がつけます。
笑い話にもならない他人の下世話な噂話や悪口は、毒にこそなれ、薬にはなりません。
今では、不確かな事は自分で確認しない以上信用しません。なので、たいがいの下世話な噂話はテキトーに笑って聞き流して、翌日には忘れております。なんならそんな場に居ると具合が悪くなりますので行きません。
そんな処世術を身につけた今、自分自身の嫌な事やストレスがあれば、信頼しているほんのわずかな人にだけお願いして聞いてもらいます。
ヘビーな相談事や愚痴を聞くって、聞く方は凄く疲労する事。話した方は喋ってスッキリ!かもしれませんが、聞いている方はグッタリ…なんて事もしばしば。
自分がその境界線を引いて信頼出来る人達とだけお付き合いしていれば、超特急でトイレから戻る、なんて事も無くなるかもしれませんね。
当時の自分を振り返ると、そもそもそんな不安に駆られる環境は本人にとって良くない環境だとよく分かります。
そんなあたしは、特にお酒を飲んでいる時はトイレが近過ぎるので、しょっちゅう席を外します。優しく見守ってあげてくださいませね。
艶小噺
まるで古くからの幼なじみで、カッコいい男の子達の活躍を観ているかのような誇らしさと感動。
映画『THE FIRST SLAM DUNK』最高でした。
当時小学生だったあたしはジャンプの連載中から読んでおり、単行本も何度も何度も読み返しているガチ世代。
サッカーも野球もゴルフも興味は無いけれど、唯一試合を観ておもしろいと思っていたのがバスケットボール。ガンガン点が入るから、ジッとしてられない飽き性の性分が満足するのかと思います。
大昔、井上雄彦先生にお会いした時に描いていただいたサインは宝物。
石川県ならば、白山イオンのDolby Atmosと言う最新音響設備のスクリーンでぜひご覧いただきたい。
おうちNetflixでは味わえない、素晴らしい大きなスクリーンとサウンドの体感にて、間違いない興奮と感動をお約束します。