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食と性の猛獣|裕子の艶言葉 #58

酒も入れば心も開く。金沢屈指の名門クラブに在籍し、お酒の席で老若男女の心の声に耳を傾けてきた裕子さんの、酸いも甘いも知り尽くした人生談義。今日のお言葉は…?

 

尊敬する方から「本当の人生は40代から」と聞いて膝をポンっ!と叩くほど納得したあたしですが、その中のひとつとして「食欲と性欲のコントロールが出来るようになってこそ、真の人格者」と考える様になりました。それは食欲や性欲が加齢によって劣えるわけではなく、それらの欲求に振り回されずにこちらが手綱を握り、支配できるようになると言うこと。

 

30代そこそこまでは、それらの欲求の奴隷。もっと食べたい!と欲求のままにジャンクフードや深夜のコンビニ飯を食べ、我を忘れるまで酒を煽り消えたくなることも多々。淋しさからの性欲を恋と呼び、依存を愛と勘違いしていた恥ずかしい過去のある方もたくさんいるかと思います。恥を覚悟で言えば、あたしはそんな手に負えない猛獣を体内に飼っているもんで、どうしても自分の意思で欲求をコントロールすることが難しい時期が長過ぎました。

 

しかし40代が近づくにつれ、それらを少しずつコントロール出来る様に。それは、本当の意味で愛されることを知り、大切な人を大切にできるようになってきたり、サポートしてくださる人々との関係性が大きいかと思います。食も性も、何を口にするか、何を摂り入れるか、それによってその人ができ上がる。その集大成が、今の自分自身、その人そのもの。若い頃は各種の欲求も強いが、その分排出力も高い。多少のジャンクフードや質の悪いセックスをしても排出が出来たり、記憶を上書きできる力が強いんです。

 

しかし、年齢を重ねるたびに各種の排出力はドンドンと衰える。それは仕方のない事実。昔ほどたくさん食べられなくなったり、脂っこいモノ(食べ物も人間も)受付けなくなったりするのは正しい身体の防御反応。生理的に受け付けない人が増えてくるのも、正しい防御反応。その反応に従っていれば、食欲や性欲は失われるのでは無く、劣えるのでは無く、可愛い自分の中のペットになり得ます。

 

美味しいものをキチンと美味しくいただく。まずは身体が望むものを判断する能力を磨く。そのためにはキレイな食材を摂る事。何より食べ過ぎないこと。それは、食も性も同じく。分かっててもどうしてもコントロールが出来ない…!と言う方は、きっと心身の不調による薬の副作用があったり、一人では抱えきれない心の問題を抱えているのでしょう。

 

淋しさや劣等感により、色んな欲求は増します。対して生活や心が満たされていると、少しで満足できます。どうしたら自分が満足できるのか。今、目の前にあるモノに満足できているのか。たまに自分に問うてみると、良いかもしれませんね。

 

「足るを知る。小欲知足」

 

欲求に振り回されそうなった時、常に思い返して大切にしていきたい言葉です。さて。そんなあたしの猛獣を大人しくさせるために、大好きな冬の定番“8番ラーメンの酸辣湯麺”を食べに出かけてきますね。

 

艶小噺

ここ数年、人がたくさん居る所に行くのが億劫で、仕事以外は家族レベルの友達にしか会わない生活を送っておりました。が、ここ最近はまた出かけたいと思うように。久しぶりに足を運んだイベントではたくさんの友達に久しぶりに会えて、素晴らしい晴天の中、美味しいものを食べたり、少しだけビールやワインを飲んでみんなと笑ったり。幸せな気持ちで胸がいっぱいになりました。

 

遊んでくれたみんな、ありがとうございます。チマチマと出かけていこうと思いますので、見かけたら声をかけてくださいませね。

 

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