Kan Sanoの音楽的ライフ【観ずる日々】第64回:2024-2025
金沢市出身のキーボーディスト/プロデューサー・Kan Sanoが綴るエッセイ。新世代のトラックメーカーとして支持されるアーティストの音楽的ライフを覗いてみよう!
年末は那須で2泊してから金沢へ向かい、大晦日から正月明けまで実家でのんびり過ごした。MacBookや音楽機材は一切持参せず、久々に制作から離れて過ごせて良い気分転換になったと思う。実家ではたまに歌詞を書いたり、多少ピアノを弾いてメロを考えたりはしてたけど。美味しいものをたくさん食べに行けたし、会いたい人にも会えて充実した時間だった。
冬の那須は初めてだったけど結構寒かった。車で行ったけど(もちろんスタッドレスタイヤで)、道が凍結してて山道を登るのはちょっと怖かったし、夜は吹雪が激しかった。
大晦日の昼は那須の蕎麦屋で天ぷらそば定食を頂いた。つゆがかなり濃い目で本来はあまり得意じゃない系なんだけど、これは不思議と美味しく食べれた。店内は年越しそばを食べに来たお客さんで繁盛していて、厨房にいる店主のおじいちゃんは忙しさのあまり相当テンパっているご様子。ずっと大声で他のスタッフに愚痴ってたのが面白かった。「もうだめだ…!」の叫び声が忘れられない。
その後、東北縦貫自動車道を走って新潟経由で金沢へ向かった。初めて走ったルートだったけどまあまあ雪が多かった。途中通った赤べこの街、会津若松で下りる時間が無かったのが悔やまれる。
7時間ほど運転して夜21時前に実家到着。実家のテレビで紅白歌合戦のTWICEに何とかリアタイできた。紅白はほぼTWICEしか観られなかった…。
元旦は例年通り近所の神社まで初詣に行った。あの地震からちょうど一年、一年前の年末年始も金沢にいたし元旦は同じ神社に行ったので、色々思い出してちょっとだけ不安になった。おみくじは珍しく大吉だった。悪い気がしなかった。
正月はレコードショップ(レコードジャングル)に行って、なんとなく良さげな赤色のジャケのLPなどを買ったり、古道具屋で小さな赤べこのキーホルダーを思いがけず見つけて買ったりした。こうやって書いてて気づいたけど、伏線を回収した感じになっていてビックリする。今年は良いのかもしれない。