
Kan Sanoの音楽的ライフ【観ずる日々】第66回:今年は花粉楽かも
金沢市出身のキーボーディスト/プロデューサー・Kan Sanoが綴るエッセイ。新世代のトラックメーカーとして支持されるアーティストの音楽的ライフを覗いてみよう!
なんと、花粉の薬が効いている。例年なら3月は一番症状が酷い時期。少し外出しただけで鼻水が止まらなくなるし、顔全体が炎症を起こしたように熱くなり、ぼーっとして仕事になかなか集中できない。鼻詰まりの声になるから、レコーディングやライブで歌うのはかなり困難になる。たとえ外出を控え家の中でおとなしく過ごしていても、朝起きた瞬間にベッドの上で花粉の気配を感じる。もちろん窓は開けていない。それが昨年までの3月の日常だった。
今年は現時点でそんなに症状が出ていない。朝起きても花粉を感じない。こんな3月は初めてなのでかなりびっくりしている。嵐の前の静けさなのだろうか。
薬の種類は昨年までと同じだし、飲み始める時期も変えていない。今までと違うのは薬の量だ。1日2回朝と晩に服用する薬だけど、昨年まではひとまず1日1回のペースで飲み始め、症状が本格的に出てきたら2回に増やしていた。薬の量を最小限に抑えたいという気持ちがあり、何となく中途半端に抵抗していたのだ。何に対する抵抗なのかよく分からないけれど。
今年は初めて医師の言う通りの量とペースを守って服用している。症状が出始める前の1月から1日2回、更に別の薬(これも昨年までは症状が酷くなってから飲んでいた)も併せて毎日欠かさずに飲んでいる。
花粉の薬は症状が酷くなる前から飲み始める。これは以前から病院に行く度に言われきたし、実践してきたつもりだったけど、1日1回と2回がこんなにも違うなんて。
4月までまだ油断はできないけど、いつもより春がちょっと楽しみになってきた。