仕事が減って不安です|裕子の艶言葉 #17
酒も入れば心も開く。お酒の席で老若男女の心の声に耳を傾けてきた裕子さんの、酸いも甘いも知り尽くした人生談義。
新型ウイルスの影響で、仕事が減った方の生のお声をたくさん聞きました。
はい、もちろん「接待を伴う飲食店」「ナイトクラブ」で働くあたしも同じく、今まで通りとはいきません。
しかしこの「接待を伴う飲食店」や「ナイトクラブ」の名称に少し笑いが込み上げるのはあたしだけでしょうか?多分キャバクラであろう場所のことを「キャバレー」と呼んでおられたときには、脳がタイムラグを起こしました。
かといって、気の利いた呼び名のアイデアがある訳でもないので静かにしておきますね。
生きているうちにこんなことが起こるなんて。
新型ウイルスが世界中を脅かし、大不況が来るだなんてまるで昔観た映画のようです。
本当に人生とは、まさかの連続です。
人間の悩みの原因の大半は「人間関係」といわれております。
ヘビーな仕事内容だとしても、人間関係が良ければ耐えられるそうです。逆に仕事内容がとても好きでも人間関係に大きなストレスがあると耐え難く、鬱病等の発症に繋がることも多いのだとか。
「孤独」という人間関係と無縁に見える悩みですら、人と関わりたい欲求が原因なのです。
お金がない、という悩みにしても、きっと人目を気にしなければどんな仕事だってできるでしょうし、なんなら自己破産という手もあります。
そこに行きつけないのはきっと、他者の目が気になるからでしょう。
「◯◯するべき」「こうあるべき」「母親とは」「社会人とは」「子供らしくあるべき」
たくさんのする「べき」にて、自分の首を自分で絞めているのに「社会に首絞められた!」「あいつに首絞められている!」と叫ぶ方の多いこと。
仕事が少ない今、実際に収入が減ることももちろんだけれどもきっと、それ以上に心が折れるのは「自分は必要とされていない」「自分には価値がない」という自己肯定感の低下。
恋愛においても、恋人に別れを告げられるのは悲しいけれども、きっと「あなたには価値がない」と宣告された気持ちが辛いことが多いのではないでしょうか。
仕事にしても恋愛にしても、それはきっと貴方の真の価値を発揮させてくれる場所ではないのかもしれません。
心の充実とは、良い人間関係の上に、自分が生き生きとする充実感から成り立ちます。
束縛せず、執着せず、したとしても気が付いてください。
立ち止まってください。問うてください。
「本当に自分にそれは必要なの?」
長期の自粛期間により、本当に会いたい人、やりたいこと、食べたい物、色んなことが見えた方も多いと思います。
これからのライフスタイルは、大なり小なり皆様変化することでしょう。
焦らない。腐らない。
焦っちゃっても、即決しないで。
腐っちゃっても、たまに起き上がってみて。
今月の艶話
最近のお気に入りは、マキネッタで淹れるカフェオレ。
イタリアでは嫁入り道具とされているエスプレッソマシンのマキネッタ。
コーヒーの香りと油がギュッと染み込んだ、しっかり使い込んだマキネッタを本場からのお下がりでいただいていたのだが、このたびやっと使い始めました。
こんなに手軽なのか!と感動しております。
ジョワ〜っと出てきてシュポシュポ〜という音がたまらない。
愛おしい。
美味しい牛乳で好みの濃ゆい目のカフェラテ。
うまい。
◯金沢繁華街の蝶に効く【艶言葉】
執筆者プロフィール
裕子
夜の街に勤めて20年、現在は金沢屈指の名店クラブに在籍。その傍ら産業カウンセラーとしてメンタルケアの活動をしながら心理学、傾聴などを学び続けている。また、サンキャッチャーブランド「LimaBlue」を手がける作家としても活躍中
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