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Kan Sanoの音楽的ライフ【観ずる日々】第22回:死について

Kan Sanoの音楽的ライフ【観ずる日々】
新世代のトラックメーカーとして注目を集める金沢市出身アーティストKan Sanoの音楽的ライフをちょっと覗き見。

1ヶ月の間に知人、友人、親戚が3人続けて亡くなった。2人はもう何年も連絡を取っていなかったが、1人はこの10年以上とてもお世話になり、頻繁に会っていた人だった。昨年と一昨年に祖母が3人(祖母の姉にも孫同然に可愛がってもらったので、僕の祖母は3人なのです)亡くなった時ももちろん悲しかったが、今回は何かが違う。お葬式を終えて2週間経った今も喪失感がまだじんわりと続いている。まだ若かったし、これからも一緒にいられると思っていた。

 

30代後半に入ってからいよいよ人生の折り返し地点に来た感覚があり、今後の人生について、老後について、死について、考える時間が増えてきていたが、身近な人の死がいくつも続くと、自分の死も少しずつ迫ってきている現実を実感する。自分が死ぬ時はちゃんと遺言を残しておこうと思った。ボイスメモに録音して、バックアップもしっかり取ろう。その前にまず親の死が待っている。お葬式の喪主を務めることを考えると少し気が重いが、せっかくなら楽しんでできたらいいなとは思う。

 

お葬式に行くと、親戚のおじさん達の中には穏やかに、時には楽しそうに談笑している人がいる。経験してきた別れの数が違うし、死が遠くない未来に自分に訪れるものだという自覚があるのだろう。僕もあと何十年後かには、自分の死も人の死も上手に受け入れられる日が来るのだろうか。おじさん達の心境に到達するにはまだまだ時間がかかりそうだ。

 

24の時に祖父が亡くなり、初めて身近な人の死を経験したが、当時と今では年齢や死に対する感覚が随分違う。昔は70代も80代も大差ないものだと思っていた。今はたとえば70歳で亡くなったと聞くとちょっと早いなあと感じるし、70代前半と後半でも違うタームだと思っている。親の年齢も関係あるのかもしれない。この感覚は今後歳を取るにつれて、また変わっていくのだろう。

 

 

 

◯Kan Sanoの音楽的ライフコラム【観ずる日々】

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執筆者プロフィール

Kan Sano

石川県金沢市生まれ。キーボーディスト/トラックメイカー/プロデューサー 。バークリー音楽大学ピアノ専攻ジャズ作曲科卒業。FUJI ROCK FESTIVAL、RISING SUN ROCK FESTIVAL、ジャイルス・ピーターソン主催 World Wide Festival(フランス)など世界中の大型フェスに出演。 2019年アルバム『Ghost Notes』をリリース。テレビ朝日「関ジャム 完全燃SHOW」への出演でも注目を集めている。

HP:Kan Sano公式
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