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Kan Sanoの音楽的ライフ【観ずる日々】第62回:最近の話(まじめ)

金沢市出身のキーボーディスト/プロデューサー・Kan Sanoが綴るエッセイ。新世代のトラックメーカーとして支持されるアーティストの音楽的ライフを覗いてみよう!

 

ライブ活動を本格的に再開して半年が経った。最近の心境の変化をここに残しておきます。備忘録も兼ねて。

 

まず以前と同じようにライブができるようになった。普通に楽しめている。ライブの日に度々出ていた緊張性の頭痛が最近はほとんど無くなった。何がどう改善したのか分からないけど、とにかく減った。逆に、今年から気候や気圧の影響で頭痛が出るようになった。シンプルに雨の日は頭が重くなるし痛い。ライブ活動休止前には無かったことなのでちょっとびっくりしている。体質って年齢とともに変わるんだなあと実感。あとは、水分が足りてなかったり、空腹時にアルコールやカフェインを摂ると頭痛になりがち。肩凝りが酷かったり、寝不足だったり、疲労が溜まっている時も同じ。スマホの使い過ぎも良くない。こういうのは以前から変わらずなので、引き続き気をつけていくしかない。

 

この2ヶ月くらい漢方をほとんど飲んでないが特に問題なく過ごせている。お腹の薬は引き続き服用していて、食生活は安定している。そのおかげもあり、ツアー先ではしっかり打ち上げの食事やお酒を楽しめている。外でビールを飲む機会が増えたので、昔の自分を知っている人には驚かれる。ライブが多い時期は逆に家で飲まないようにしている。良いバランスが取れていると思う。

 

フィットネスのアプリをチェックしていると、ライブで遠出してる日は歩数が格段に上がっているのが分かる。逆に自宅で制作仕事しかしてない日は運動不足が一目瞭然。適度にライブの予定がある方が健康に良いのかもしれない。

 

一昨年、昨年から続いていたメンタルのリハビリがようやく終わったような感覚がある。長かった。新しいバンド編成でライブ活動を再開したのが4月。今振り返ると当初はまだリハビリが続いていた気がする。近頃はそれももう完全に終わり、次のステージへ向かう準備が整ってきた感じがする。

 

去年ひたすら自分と向き合う時間を過ごした結果、今は自分のメンタルの変化にすぐ気づくし、以前より自覚的になっている。例えばライブの出来に満足できなくて終演後落ち込むことがあると、「うわーなんか今結構落ちてるなー。そういうモードに入ってしまってるなー」と、もう1人の自分が冷静に俯瞰で見ている。落ち込むことを止めるのは難しいけど、そのモードがいずれ過ぎ去っていくことが分かっているので「まあ今は仕方ないかー」と思える。落ちている最中はそれが永遠に続くと思ってしまいがちだ。もちろんそんなことはないしちゃんと終わりはやって来る。自分のそういう浮き沈みにようやく慣れて来た気がする。多少は成長できている。と思いたい…!

 

制作仕事もライブと同様に、リハビリ期間を終えて次に向かう段階に入った感覚が強い。最近は音楽的なアイディアやイメージが頻繁に湧くようになってきた。数年振りにそのモードが戻ってきていると思う。仕事が忙しい時ほど脳が活性化して創作は捗る。忙しい時に限って新曲を作り始めてしまうあの感じだ。

 

メンタルも身体も忙し過ぎるのは良くないけど、暇過ぎるのもあまり良くない。音楽は最高の趣味であり仕事なので、オンオフの切り替えが相変わらず難しいけど、今の自分にとって一番良いバランスを見つけていきたいなと思う。

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