
Kan Sanoの音楽的ライフ【観ずる日々】第68回:YAMAHA P525
金沢市出身のキーボーディスト/プロデューサー・Kan Sanoが綴るエッセイ。新世代のトラックメーカーとして支持されるアーティストの音楽的ライフを覗いてみよう!
先月のコラムでYAMAHA P155について書いたが、その後YAMAHA P525に買い替えて1ヶ月が経つ。
P525、期待通りとても良い。P155よりも重量があるけど鍵盤の重さ自体はそんなに変わらない気がする。木製鍵盤なので生のピアノに近いゴツゴツ感が適度にあり、弾きごたえある感じが弾いていて心地良い。それでも実際のグランドピアノに比べると鍵盤は軽い方だ。だから速弾きはしやすい。P155よりも速いフレーズが弾きやすくなった気がする。軽いタッチで速く弾ける感じはRolandのRDシリーズに通じる部分があるけど、YAMAHAの方がクセが無いしやっぱり安心感、安定感がある。
昨日友人のスタジオに遊びに行ってYAMAHAのグランドピアノを弾いたが、久々に弾いた生ピの鍵盤の重量感にびっくりしてしまった。Pシリーズは素晴らしいとはいえ、やはりグランドピアノとは別物と考えるべきだ。当たり前だけど。この1ヶ月P525に慣れてきた所だったので、生ピアノと電子ピアノの違いの大きさを改めて実感した。そろそろグランドピアノの購入も検討すべき時期なのだろうか。
子供の頃は家にYAMAHAの白いグランドピアノがあったけど、引っ越しの時に手放してしまった。その後、母方の実家にあったアップライト(これも確かYAMAHA…!)を譲り受けて一時期使っていたけど、今は金沢の友人宅に預けてある。結構古い機種で、少し赤みのある焦茶色のボディがレトロで可愛い。鍵盤が少し重くてクセがあるので、弾く人を選ぶピアノだと思う。あの独特な重みは近年のYAMAHAのアップライトには無い感覚だと思う。
って書いてたら、久々にあの重い鍵盤を弾きたくなってきた…。夏に金沢へ帰省したら弾きに行こうか。