
仕事をがんばっている人ほど片付けられない謎|カネノミホの散らかった部屋でよむコラム #37
掃除はめんどくさい!家事もズボラな元片付け苦手人間という整理収納アドバイザーのカネノミホが、毎日をラクに過ごす片付けのヒントを教えます。
仕事が立て込むと、家の中もつい乱れてしまうーー
整理収納アドバイザーのカネノミホです。
「家の外では仕事はバリバリなのに(死語?)家はカオス…」。じつは、そんなご自宅にお伺いすることも少なくありません。
普段は部下の育成、タスクの調整、プロジェクト管理と、きっちりこなす人なのに、自宅のダイニングテーブルは書類の山だったり、服は散乱していたり…。
ヒアリングをしていくと、その原因は「だらしなさ」でも「性格」でもないことが多いんです。
むしろ「外でがんばっている人ほど、家が片付かない」。
① 家では「電池切れ」パターン
日中、仕事でフル稼働していると、家に帰った瞬間にスイッチが切れて「疲れた…今日はもう無理…」となるのは当たり前。
仕事中の自分は、時間通りに動いて、段取りもきちんとしてるのに、家では「あれどこ?」「何から手をつけようか…」という状態に。
これこそ、仕事を頑張った証。
脳がフルに働いたあとの「判断疲れ」です。
実際に、家事や片付けは「小さな判断の連続」。
✔︎ これはどこにしまう?
✔︎ 今やる?後で?
✔︎ 捨てる?とっておく?
こういう判断や思考には頭を使います。
だから、仕事を頑張った人ほど、家で片付けられないのはある意味自然。必要なのは「気力」ではなく、気力がなくても家事が回る「仕組み」なんです。
② 家には「仕組み」がないパターン
職場には仕組みがあるのに、家にはないのが問題。
子どもが保育園や幼稚園ではおもちゃを片付けられるのに、家ではできないのも同じ理由です。
職場の特徴
✔︎ 書類の置き場所が決まっている
✔︎ 品数も必要最小限
✔︎ 決まった時間に片付ける習慣がある
✔︎ 共有ルールがある(〇〇ファイルに入れる、など)
家の特徴
〇 なんとなくモノを置いている
〇 使っていないモノもとりあえず取ってある
〇 家族それぞれのルールがバラバラ
〇 自分だけが「片付けなきゃ」と思っている
「家の中が仕組み化できていない」から、いつまでも片付かないのです。
解決のカギはとってもシンプル。
「家も職場のように仕組み化すること」です。例えば、
✔︎ モノの住所を決め、家族で共有する
→ 片付けが苦手な人に決めてもらうと、戻しやすい
✔︎ 使用頻度の高いモノから優先して場所を決める
→ よく使う場所の近く、取り出しやすい中段に
✔︎ 持つ数(量)を見直す
→ モノが多いほど探す・戻す手間が増える
✔︎ 片付けのタイミングや時間を決める
→ 食事や就寝の前に片付ける、「毎日10分だけ」でも効果的
「子どもが片付けない」「家族が協力してくれない」という悩みも、役割分担や収納の見える化で解決しやすくなります。
家を仕組み化することで、家が“家族みんなが安らぎ、パワーチャージできる場所”になる。仕事では「効率」「成果」「期限」が求められますが、家ではそこまでがんばらなくても回したい。だからこそ、「整う仕組み」があるとラクになるんです。
散らかった空間にイライラして「やらなきゃ…」に追われるよりも、「放っておいても整う」くらいの仕組みを作って、自分にも家族にもやさしい暮らしを目指しましょう。
家は、外でがんばりすぎたあなたが心と身体を元気にする場所。そのための第一歩に、「がんばらなくても片付く仕組み」を作ってみませんか?
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