煩悩バンザイ!石川県がもっと
楽しくなるウェブマガジン「ボンノ」

ひと口食べればみんな笑顔!『すき焼 伽藍(がらん)』のすき焼き鍋

日本人なら誰しも大好きな〈すき焼き〉。
大好きなはずなのに、意外に家では出てこないし(出さないし)、外食ですき焼きという選択をなかなかしないし…ということで、じつはあんまり口にする機会がなかったりするものだ。

 

そんな、会えそうで会えない〈和食のアイドル〉にどうしても会いたくなったので、間違いないすき焼きを出してくれるお店を探してみた。

 

 

やってきたのは、とあるビル。
一見、すき焼き屋さんが入ってるようには見えないけれど…

 

 

階段を上ると、神々しく輝く「すき焼」の文字。

 

ということで今回おじゃましたのは『すき焼 伽藍(がらん)』。美味しい能登牛が食べられることで人気の焼肉店〈あぶり肉 伽藍〉の姉妹店として2015年にオープンして以来、知る人ぞ知るスポットとして密かな人気を集めている。

 

〈あぶり肉 伽藍〉同様、肉への並々ならぬこだわりは健在で、店で提供する肉はすべてA5ランク以上の能登牛と黒毛和牛という徹底ぶりだ。

 

すき焼きのコースは、国産牛のリブロースがいただける「和牛コース(5,800円)」と、能登牛の肩ロースがいただける「能登牛コース(7,800円)」、能登牛のリブロースがいただける「能登牛特上コース(9,800円)」の3種類。コースにはすべて、先付け、ご飯、汁物、デザートもついてくる。

 

今回は迷わず「能登牛特上コース」を頼んでみることにした。

 

美しく入ったサシ。この時点で期待感が膨らみまくる。写真は2人前。

 

まずは肉を焼くんだっけ、割り下を入れるんだっけ…
あまりに久しぶりで作り方を忘れている取材陣のテーブルに、焼き担当の方が来てくれた。
「最初のセッティングは私たちが行いますので、ゆっくりと楽しんでください」とのこと。特上のお肉を最高のタイミングで食べることができると聞いて、まずは安心。渡りに船、すき焼きに焼き担当である。

 

さて、ここからはお店の方が焼いてくれるすき焼き鍋をじっくり堪能しよう。

 

まずは牛脂を引いて牛肉を少し焼いてから、割り下を投入してグツグツと。

 

焼き豆腐、野菜…どんどんと具材が投入されていく。

 

焼き豆腐の真ん中には、加賀名物の生麩がオン。可愛らしい色味にテンションが上がる。

 

春菊を投入したら、あとは5分くらいで完成!甘辛い美味しそうな香りが漂ってくる…

 

どんどん仕上がっていく鍋を見ているだけでもIt’sエンターテインメント。

 

ちなみに本日焼いてくれたのは、金沢生まれ金沢育ちの本田和希さん。「すき焼きを囲んで笑顔になるお客様を見ていると、わたしたちも嬉しくなるんです」と話す。

 

ついに完成!たまごにザブンとダイブしたら、みんな破顔一笑。

 

待ち焦がれたお肉を頬張ると、その柔らかさに驚く。

 

きめ細かい肉質と上質な脂肪が、能登牛の最大の特徴。口に入れた瞬間にふわっとほろほろ、まるで肉が口の中でほどけていくようにとろけていく。また大野醤油を使った割り下は煮詰まっても甘くなりすぎたり辛くなりすぎたりせず、肉との相性が絶妙。

 

今から旬を迎えるACファーム産の金沢春菊は、一般的な春菊と比べて苦味が少なく、サラダでも食べられるほどの食べやすさ。春菊やネギといった香りのある野菜がまた、甘みのある割り下やお肉に合いすぎるほどに合うのだ。

 

一人前200グラムのお肉や具材は、一見すると多そうに感じるかもしれないが、あまりの美味しさ、食べやすさに、あっという間にペロリと食べられてしまう。もっと食べたいときは具材の追加が半人前からでき、心ゆくまですき焼きが堪能できる。

 

最後のお楽しみはコレ!

 

すき焼きの締めといったら、なんといってもうどん!
濃いめの割り下と絡んで、満足感は半端ない。
なかには手元の卵を入れて卵とじにしてしまう猛者もいるんだとか。

 

総畳敷きの店内は、金沢の伝統と美を感じる雅な空間。
朱色、紺色、黒の壁をあしらった個室各部屋には、作家が手がけたモダンアート作品が飾られている。

 

朱壁の個室。

 

紺壁の個室。

 

黒壁の個室。

 

個室は2名から20名まで対応。家族や恋人との記念日、大切な人をおもてなしするのにも最適だ。

 

とここで、帰り際にそっと厨房を覗いてみると、なにやら美味しそうなモノを仕込んでいる様子が目に入った。

 

うまそう以外のなにものでもない。

 

出くわしたのは、同店の隠れた裏メニュー「すき焼き弁当」。店主の林さんに聞くと、お弁当は完全受注生産だが、1個から予約可能とのこと。10個以上注文すれば配達も可能。お弁当は2,000円からで予算に応じてメニューを調整してくれるんだとか。

 

「すき焼きは家庭で食べるご馳走」という概念を覆す同店。最高の肉を、最高の味つけ、最高のタイミングで食べるという至福を味わってみては。

 

 

すき焼 伽藍
ガラン
石川県金沢市本町2-17-13 高田ビル2F
TEL.076-224-0029
営業時間/17:00〜23:00(L.O.22:30)
定休日/日曜日
席数/テーブル36席、個室2〜20名対応 ※全席禁煙(喫煙席の用意も可)
駐車場/近隣にコインパーキングあり
※この情報は取材時のものです。

 

(取材・文/佐藤江美、写真/吉田章仁)

 

RECOMMEND ARTICLEおすすめの記事

WHAT’S NEW新着記事