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究極のおもてなし心が宿る『旬菜焼 はざま』の魚介味噌鍋

お鍋を食べるなら、家で食べられない鍋が食べたい。
特別感のある鍋を求める人に自信を持っておすすめするのが『旬菜焼 はざま』の冬季限定の魚介味噌鍋。地物野菜や魚介、さらには能登牛まで、地物づくしの贅が楽しめるのだ。

 

やってきたのは、MRO北陸放送と金沢中警察署のほど近く、下本多町の住宅街の一角。

 

中心地ながらも、金沢らしさが残る細道に面している。

 

21世紀美術館からもほど近いこの辺りは、観光地や官公庁の集まる中心地の割に小径が多く、昔ながらの金沢らしさが残っていて、なんだかとても雰囲気が良いのだ。

 

わかりづらい場所にあるお店へわざわざ足を運んでくれるお客様に、満足していただける料理を提供したいと話すシェフ。

 

今回おじゃましたのは『旬菜焼 はざま』。

シェフの狭間信一さんは、本場フランスでフレンチ料理を学んだのち、金沢のフレンチレストランで研鑽を積み、28歳のときに現在の地で自身の店を構えたそう。

 

フレンチから和食に転向したわけを聞いてみると「料理の世界はフレンチも和食も地続き。お客様に喜んでもらって満足してもらうという心は一緒なんですよ」と狭間シェフ。ご自身の出身地である輪島の農産物をはじめ、石川県の食材を使うことを前提に考えてみると、フレンチよりも和食の方がしっくりきたのだとか。

 

今回は冬季限定の「はざまの魚介味噌鍋」(8,000円)をオーダー。
その一部始終は、美しい前菜から幕が開ける。

 

前菜のお重。何が入っているのだろう。蓋が閉まっているのが粋でニクイ。

 

オープン。ここで顔がほころばない人はいるのだろうか。

 

手間暇かけて作られた前菜。

 

季節やその日の食材によって変わる前菜は、地物の食材をふんだんに使った滋味深い品々が並ぶ。ちなみにこの日の内容は、鴨ロースとシャインマスカット(右上)、ずいきと金時草(右下)、豆腐を一年間味噌漬けしたもの(中央)、自然薯(左下)、芝たけのみぞれ和え(左上)だった。

 

ついに鍋がお目見え

前菜で期待感が高まり今か今かと心焦がれていると、ついに鍋が登場。同店では、具材の一番美味しい瞬間を味わってほしいと、鍋の進行はすべてシェフが行ってくれる。

 

出汁にはたっぷりの味噌と生姜。

 

プリッと引き締まった能登牡蠣。写真は2人前。

 

淡いピンクが美しいタラの白子。

 

たっぷりふた塊は入っているという生姜は一見すると辛そうだが、火が通ると辛さは消えて生姜の風味だけが残り、えもいわれぬ香り高い出し汁に仕上がる。

 

まずは海鮮系の具材からスタート。

 

能登牡蠣は溶き卵につけていただくと、まろやかななかに生姜と味噌の風味がふわり。

 

濃厚な白子は、爽やかにポン酢でいただく。ハフハフ頬張る至福に酔いしれる。

 

この時点で、生姜味噌の出し汁に能登牡蠣のエキスが出て、さらに絶品な出し汁にグレードアップする。そこで出てくるのが、地物をふんだんに使った野菜たち。

 

加賀一本ネギ、のと115、金沢春菊など、地物の野菜がたっぷり。

 

鍋に野菜を入れてグツグツしていると、さきほどの出し汁にさらに野菜の味が出て、鍋が進行するごとにどんどんと美味しくなるのだ。

 

そこでお次は能登牛がたたみかけてくる。

 

野菜を食べて鍋のスペースが空いてきたら、お待ちかねの能登牛をしゃぶしゃぶ。能登牛が絶品の出汁をまとい、口のなかでとろけていく。

 

金沢らしいロケーションで地物がいただけるという贅、シェフの絶妙なタイミングと軽妙な会話、「美味しいものを食べてほしい」というおもてなしに心が温まり、前菜から始まって鍋を食べるそのひとときが、濃密で満ち足りた時間へと変化していく。

 

2名から16名まで対応できる個室。

 

特別な日はもちろん、県外のお客さんや大切な人をおもてなししたいときにも安心して頼ることのできる『旬菜焼 はざま』。そして一度連れて来てもらった人はというと、その素晴らしいホスピタリティとここでしか食べられない味に心打たれ、また再訪してしまうのだ。

 

旬菜焼 はざま

シュンサイヤキ ハザマ
石川県金沢市下本多町六番丁6-1-2
TEL.076-224-5088
営業時間/11:30〜13:30、18:00〜22:00(日曜は夜のみ)
定休日/毎月第一日曜日
席数/カウンター7席、テーブル20席、個室2〜16名対応
駐車場/2台
※この情報は取材時のものです。

 

(取材・文/佐藤江美、撮影/吉田章仁)

 

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