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衣替えいらず?整理収納アドバイザー・カネノミホさんに聞く、クローゼット収納の極意

秋といえば「衣替え」の季節。クローゼットの奥から冬物を引っ張りだして、夏服を収納ケースにしまって、なんて作業をこれから始める人は多いかと思います。

 

というわけで今回のテーマは「衣類の収納」について。

 

金沢を拠点に活動する整理収納アドバイザーのカネノミホさんに、洋服の整理の仕方や収納ケースの選び方まで、衣替えをスムーズに進めるコツを聞いてみました。

 

整理収納アドバイザーのカネノミホさん。

 

整理収納の楽しさを伝える、片付けのプロ!

「もともとは片付けが苦手でした」というカネノミホさん。整理することの大切さに気づいたのは十代の頃。アメリカやスペインに留学をしていた数年間で「快適な暮らし」や「心地よい家」とはなにかを考えたのがきっかけだそうです。

 

その後、結婚と出産を機に「身の回りの家事を効率よく、ラクにできないか」と、本格的に整理収納の勉強を開始。整理収納アドバイザー(1級)を取得し、2015年には整理収納サービス『Sukkirari(スッキラリ)』を立ち上げました。

 

カネノミホさん主宰の『Sukkirari』。出張整理収納サービスや収納プランニングなどを行っている。

 

現在は、各家庭や職場に出向いて整理収納のアドバイスをするほか、片付けにまつわるセミナーなども定期的に開催。整理収納アドバイザーの認定講師、さらにはオフィス環境診断士として、さまざまな角度から片付けの大切さや楽しさを伝えています。

 

それではさっそく、カネノミホさんにクローゼット収納の極意をうかがいましょう!

 

 

維持できる収納を心がけよう!

整理収納をするときに、心がけた方が良いことはありますか?

カネノミホさん

片付ける理由を明確にすることですね。どんな部屋で暮らしたいか、どんなクローゼットにしたいか。自分が思い描いた景色を維持しようという気持ちが、片付けのモチベーションにつながるんです。

まずは自分の理想を決めましょう、と。

カネノミホさん

そうですね。ただ、最初から目標を高く設定しすぎると長続きしないので「無理なく」「維持できる」をテーマに始めることをおすすめしています。

今回はZOOMでお話をうかがいました。

なかなか服の量が減らないんですけど、上手に整理するコツってありますか?

カネノミホさん

クローゼットは洋服を陳列する場所ではなく、普段着る服を管理する場所です。まずは、どの服が「着るもの」「着たいもの」かを、自分の中ではっきりさせましょう。

これがなかなか難しいんですよね…。

カネノミホさん

これまでの経験上、洋服の選別や整理の苦手な方が実際に普段着る服は、クローゼットの2〜3割といったところです。

えっ!そんなに少ないんですか?

カネノミホさん

そうなんです。なので、まずは1年以上袖を通していない服を、衣装ケースなどに入れて別で保管するか、処分しちゃいましょう。目安はトップスで10着ほど。減らした上で1ヶ月過ごして足りないと感じたら、新しく買うなり奥から引っ張り出せばいいんです。

果たして本当に着る服はいくつあるのか。

カネノミホさん

それと服の量が多い人は、あらかじめ最大量を決めておくのがおすすめです。ハンガーの数でも服の枚数でも、棚のスペースでもかまいません。

たしかに量が決まっていると、それがひとつの目安になりますね。

カネノミホさん

私もそうなんですけど、捨てるのが苦手な人は洋服を買うときに「本当に使うか」を自問自答しながら増やしていくと良いと思います。

なるほどー!

カネノミホさん

あと洋服を買うときは、一年を通して着回しができる、組み合わせやすいものを選ぶのもポイントのひとつですね。そうすることでクローゼットがかさばらずに済みます。

上手な収納の仕方についても教えてください!どうすればクローゼットがすっきりしますか?

カネノミホさん

取り入れやすいのは「揃える」という方法ですね。ブロックごとに色を揃える、長さを揃える、ハンガーの種類を揃える。洋服をひとつかけるにしても、規則性をもたせることで変化に気づきやすく、散らかりにくいという利点もあります。

たしかにひとつだけハンガーが逆向きになってたりすると、気持ち悪いですもんね。

カネノミホさん

それと洋服をハンガーにかけるときは、空間に余裕をもたせるとすっきり見えます。隙間がないほどギュウギュウにかけてしまうと、どれを着ようか選ぶ気力すらなくなって、おしゃれにも弊害が出てしまうので注意してくださいね。

ハンガーを揃えるだけでもスッキリして見える。

服をたたんでしまう場合はどうしたら良いですか?

カネノミホさん

衣装ケースの深さに合わせてたたむと管理しやすいです。深底のケースの場合は薄手の服を重ねて収納すると、一番下の服が取り出しにくくなるので注意が必要です。

あーっ!うちの収納のことだ!

カネノミホさん

そんなときは上底をしたり、三つ折りにしたものを立てた状態でしまうことで対策できます。パンパンに入れすぎると出し入れしにくいので気をつけましょうね。

こんな感じで縦にしまうと良いんだとか。

家族でクローゼットを共有している場合は、どうしたらいいですか?

カネノミホさん

洗濯した後の収納も楽な方がキレイを維持しやすいと思います。だれの服をどこに入れれば良いか、ひと目でわかるようにラベルをつけてもいいかもしれませんね。

ちなみに保管するのはプラ製の収納ケースで大丈夫ですか?

カネノミホさん

どれくらいの期間保管するのかにもよりますが、衣替えで入れ替えるならプラスティックのもので十分です。虫対策に防虫剤を、湿気が気になる場合は除湿剤を使いましょう。

収納だけでなく品質管理も忘れずに。

 

以上、カネノミホさんによるクローゼット収納術でした。

 

「維持できる収納」を心がけながら、ちょっとしたルールを心がけるだけで、上手に衣替えやクローゼットの整理をできる気がしてきたのではないでしょうか?

 

ちなみに先生のアドバイス通りに、筆者(嫁)のクローゼットを片付けてみたら

 

 

こんなにごちゃごちゃしてたのが…

 

 

こんな感じでだいぶスッキリしました。

 

まだまだ聞き足りない!カネノミホさんの収納術をもっと知りたい!という人は、ぜひぜひ『Sukkirari』に相談してみてください。

 

 

(取材・文/吉岡大輔、撮影/林 賢一郎)

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