【まとめ】金沢カレーだけじゃない!地元民が愛する名物カレー5選
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酷暑の中で食べるカレーって、なぜこんなに旨いんだろう。流れ出る汗と絶え間ない刺激。黙々と食べ続けていると、いつしかドーパミンが脳内を駆け巡っている。そんな気がする。今回紹介するのは、地元民に愛され続ける名物カレー。平成から令和へ時代を超えて受け継がれるべき逸品ぞろいです。
先代のイズムを受け継いだジャワ風カレー『JO-HOUSE石引店』[金沢市]
1972年の創業以来、美大生や音楽好きの憩いの場として多くの世代から愛される老舗ジャズ喫茶『JO-HOUSE石引店』。名物はたっぷりの野菜と果物を煮込んだカレーに、カイエンペッパーやガラムマサラなどの香辛料を加えた特製ジャワ風カレー。
今は亡き先代が、学生時代に働いていた京都のインドネシア料理店のレシピを受け継いだこだわりのカレーである。
特製ジャワ風カレー800円。通称カリサビ。
ひと晩寝かせることでスパイスの効いたより深みのある味わいに。汗が吹き出るほどの辛さではあるが、その奥には素材の甘みと旨味がしっかりと際立っている。じっくりと味わっていくうちに、角の取れた辛さがフワっと鼻に抜ける瞬間がたまらない。
食後には、ほどよい酸味が後味をすっきりさせるダートコーヒーをぜひ。
店主の本池さん。DJ盆踊りなど商店街活性化にも力を注いでいる。
マリボーカレー800円。デンマーク生まれのハードチーズをトッピング。
ランチタイムは学生や近所の人たちで大盛況。
JO-HOUSE 石引店
ジョーハウス イシビキテン
石川県金沢市石引2-7-10
TEL.076-222-5960
営業時間/11:30~14:30(L.O.)、17:30~23:00(L.O.)
定休日/日曜日
席数/テーブル50席 ※全席喫煙可能(状況により不可)
駐車場/2台
※この情報は取材時のものです。
季節感たっぷりの本格欧風カレー『シエスタ』[金沢市]
蔦に覆われた白亜の建物が印象的な『シエスタ』。こちらの名物は大量の玉ねぎを飴色になるまで炒め、じっくりと煮込んだ奥深い味わいが特徴の欧風カレー。
なかでも夏季限定で提供される夏野菜のトマトカレーは、マトンのひき肉をベースにしたトマトたっぷりのソースが絶品。数種類のスパイスによって香りが最大限まで引き立てられており、ズッキーニや茄子、パプリカなどの夏野菜も楽しめる。添えられたライムを絞れば、より爽やかな風味が広がるのでお試しあれ。
夏野菜トマトカレー1,000円。お好みでライムを絞って。
ちなみにアカツタに覆い尽くされた建物はこの街のちょっとしたシンボル。毎日見たいがために、わざわざ通勤コースも変える人もいるそうだ。店内は漆喰の白壁と木材の風合いがマッチした落ち着きのある仕上がり。暮らしにまつわる本や雑誌も豊富に取り揃えている。
蔦に覆われた建物。季節によってさまざまな表情を見せてくれる。
冬季限定の焼きカレー1,000円。キャベツのザクザク感と溶けたチーズが絶妙にマッチ。
シエスタ
石川県金沢市四十万町北ワ43-3
TEL.076-296-1316
営業時間/11:30~21:00(L.O.20:30)
定休日/月曜、第2火曜日
席数/テーブル19席 ※全席禁煙
駐車場/9台
※この情報は取材時のものです。
自然の旨味が凝縮したキーマカレー『Jazz Spot 穆年』[金沢市]
前田家の御典医の屋敷跡地に建つ『Jazz Spot 穆年』。名物は小麦粉を使わず、野菜や肉の自然な甘みや酸味を引き出した自然派カレー。とはいえ、スパイスの風味がしっかりと出ているので食べ応えは充分。サフランライスとの相性もバッチリだ。ランチタイムはもちろん酒のつまみとしても人気が高い。
キーマカレー800円(ランチタイム)。酒の〆にサラっといけて胸やけもしない。
店主の川嶋さんは北陸でも有数のオーディオ愛好家。店内には1970年代のスピーカーを搭載したオーディオシステムから心地よい音楽が響き渡り、隠れ家的なジャズ喫茶として金沢の音楽好きを楽しませている。
「本当によく調整されたオーディオは、当時のミュージシャンの飛び散る汗や体温までをも伝えます」と店主の川嶋さん。その日の気候やスピーカーのご機嫌を伺いながらアンプやイコライザーを調整。その腕前は遠方からレコードをトランクに詰め込んで通い詰めるお客さんの存在が物語っている。
薄明かりに照らされたカウンターが、落ち着きのある空間を演出。20時以降はバータイムとなりウイスキーなどの銘酒を提供する。
ヨーロッパの放送局で実際に使われていたレコードプレイヤー。川嶋さん曰く、ガッツのある音が鳴る。
jazz spot 穆然
ジャズスポット ボクネン
石川県金沢市尾山町6-22
TEL.076-263-4658
営業時間/火~金 12:00~14:00、月~金 17:00~24:00、土日祝 12~24:00
定休日/第3日曜、翌月曜、祝日の月曜日
席数/カウンター11席、テーブル15席 ※全席喫煙可能
駐車場/近隣にコインパーキングあり
※この情報は取材時のものです。
多くの芸術家が愛した『メルツバウ』のカレーライス[金沢市]
かつて芸術家の集い場だった幻の喫茶店『メルツバウ』で、常連客に愛されていたカレーライス。長年の時を経て2014年に完全復活した後も、その味はしっかりと受け継がれている。
辛口ながらたっぷりと入った玉ねぎの奥深い甘さ。具材も油を使わず炒めるので朝から食べても胸ヤケしない。このカレーとハヤシライスが同時に楽しめる「ミギカレー」もおすすめだ。
朝カレーセット 650円。酸味の利いたコーヒーとヨーグルトが後味を爽やかにする。
尾山神社のすぐ近く。スイーツも豊富に用意する。
喫茶メルツバウ
石川県金沢市尾山町1-25 青山ビル1F
TEL.076-255-3036
営業時間/7:30~17:00(土日祝 8:00~、モーニング ~11:00)
定休日/月曜日
席数/テーブル22席 ※全席喫煙可
駐車場/近隣にコインパーキングあり
※この情報は取材時のものです。
酸味とコクが絶妙な『珈琲のばん』のチキンカレー[金沢市]
金沢工業大学の近くにある自家焙煎コーヒーとカレーの店『珈琲のばん』。名物のチキンカレーは、じっくり炒めた玉ねぎペーストがコクを生み出すどこか懐かしい味。たっぷりと入った鶏肉がほろほろと口の中でほどけ、バターとトマトの風味とマッチする。
コーヒーが必ずセットで付くのは自家焙煎にこだわる先代からの習わし。チーズを乗せた焼きカレーも絶品だ。
チキンカレー880円。白米と玄米が選べるのもうれしいところ。
自家焙煎は豆本来の味を引き出すローストが信条。豆の選別にも余念がない。
珈琲のばん
石川県金沢市三馬2-34 坂下ビル1F
TEL.076-247-2353
営業時間/8:30~19:30
定休日/日曜日
席数/カウンター9席、テーブル6席 ※全席喫煙可能
駐車場/5台
※この情報は取材時のものです。
※こちらの記事は、2016年11月末発行の『BonNo』vol.64、2016年8月末発行の『BonNo』vol.61、2015年10月末発行の『BonNo』vol.51を再編集したものです。増税前の記事により、価格が変動していることがございます。