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舌の肥えた金沢人も納得。美食の宝庫・ジョージア料理がキテる!

突然ですが、読者の皆さんは「食べものが美味しい国」と聞いて、どこを思い浮かべますか?

 

世界三大料理のフランス、中国、トルコ?
それともイタリア?はたまたタイ?
もちろん、日本だって負けていません。

 

しかし今、世界の美食家から注目を集めている国があるんです。

 

それがジョージア!

 

 

ではなく、こっちのジョージア。

 

 

数年前まではグルジアと呼ばれていた、アジアとヨーロッパの中央に位置する国です。

 

場所はざっくりと、ここらへん。

 

 

ごらんの通り、ロシア、トルコ、イラクと隣接する南コーカサス地方の国で、その昔は東から西から様々な民族が集まるシルクロードの要所とされていました。そんなことからジョージアの食文化は多様性に富んだ独自なものに。いろんな国の良いとこ取りをした料理が家庭の食卓に並ぶ、それこそがジョージアが美食大国といわれる所以なのです。

 

そしてなんと!日本に数軒しかないジョージア料理を堪能できるお店が金沢にあるんです。

 

 

それがここ!金沢柿木畠にある『Bistro pas a pas(パザパ)』

 

ジョージア料理専門店ではなく、フレンチを主体としたいわゆるビストロなのですが、提供するジョージア料理のクオリティはもはや専門店レベル。種類も豊富で、現地で親しまれている定番料理を中心としたメニューが楽しめます。

 

通常の営業時はマスクを着用しています。

 

こちらはオーナーシェフの前田洋昭さん。フレンチ主体のビストロでありながら、なぜジョージア料理を提供しているのか。その理由は前田さんの経歴に隠されています。

 

「もともと金沢のフランス料理店で修行をしていたんですが、閉店をきっかけにジョージアの日本大使館で働くことになって。それほど長くは滞在できなかったんですが、帰国する際に当時の大使から『いつか自分の店を出す時がきたら、メニューの片隅でもいいから私たちの国の料理を置いて、国を紹介して欲しい』と言われたのが心に残っていて。独立したときにジョージア料理も食べられるお店にしたんです」と前田さん。

 

なんとも素敵なエピソードではないですか。

 

 

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ジョージア料理プレートを実食!

そんなわけで本日はランチ限定の「ジョージア料理プレート」を予約済。

 

一体どんな料理が出てくるのか楽しみですね〜。

 

 

と、その前に前田さんに聞いたジョージア料理の特徴をちょっとだけご紹介。

 

① ハーブや香辛料を多用したスパイシーな味わいが特徴。
② ヨーグルトやチーズなどの発酵食品をよく使う。
③ 秘密兵器は「クルミ」。これによって豊かな香りと濃厚な味わいが生まれる。

 

基本的には素材を生かしたシンプルな味付けで、香辛料によって味の深みを引き出すとのこと。ちなみにジョージアはカスピ海ヨーグルト発祥の国でもあります。

 

発酵食文化が盛んだったり、美食の国(街)と呼ばれていたり、石川県と共通する部分も多くて、どこか親しみを感じるのは筆者だけでしょうか。

 

そんなジョージア料理を日本人の舌に合わせて優しい味付けにアレンジする前田さん。現地の味を再現するのに欠かせないミックススパイス「フメリスネリ」も、十数種類の香辛料を自ら配合して作っているそうです。

 

 

そうしているうちに、お待ちかねのプレートランチが登場!

 

なんとも興味をそそるビジュアルではないですか。実際はこれにハチャプリ(チーズ入りのパン)とデザートとコーヒーが付いてきます。

 

 

こちらは日本でもおなじみの「シュクメルリ」。数年前に松屋の「シュクメルリ鍋定食」がバズったのは記憶に新しいところです。

 

前田さん曰く「シュクメルリは世界で一番ニンニクを美味しく食べる料理」。グリルした鶏肉をニンニクたっぷりのクリームソースで煮込んだシュクメリ村の伝統料理で、鶏肉とニンニクの旨味が絶妙に絡み合った、世界中の美食家が絶賛する逸品です。

 

 

こちらは玉ねぎとニンニク、香辛料でマリネした牛の串焼き「ムツヴァディ」。どことなくトルコのケバブを感じさせる見た目と味わい。スパイシーだけど辛くはありません。

 

香辛料とビネガーなどで味付けしたクルミのペースト「バジェソース」も肉の旨みを引き立てます。

 

 

ロシアのボルシチに似た「チャホフビリ」。羊肉、トマト、玉ねぎをワインで煮込んだスープになります。

 

 

そして筆者がどハマりしたのがこの「ハチャプリ」。もともとチーズ好きではありますが、これはだれが食べてもきっと美味しく感じるはず。ヨーロッパ風チーズナンと表現すれば良いのか。もちもちすぎず、チーズも塩味が効いて、これだけでも食べに訪れる価値があります。

 

地域によって形や中身が異なるハチャプリですが、ヨーグルトを練り込んだパン生地にチーズをはさんで焼くのがパザパ流。現地ではスルグニと呼ばれる塩気の強いチーズを使うのが一般的ですが、日本では入手が難しい(できたとしても高価)ため、前田さんはいくつかのチーズを配合してスルグニの味と食感に近づけたオリジナルのチーズを自作しているとのこと。フメルスネリもそうでしたが「楽はしてもズルはしない。手に入らないものは作っちゃえ!」というのが前田さんのポリシーなようです。

 

 

こちらはクルミのペーストをナスで巻いた冷たい前菜「バドリジャーニ」。スパイスの効いた濃厚な味わいでワインが恋しくなります。

 

 

クルミとホウレン草を和えた「プハリ」。これまた濃厚でワインのつまみにぴったり。もう、真っ昼間からワインの誘惑がエグすぎます。

 

ジョージアはワインも美味いんです。

そんなときはなにもかも忘れてグラスワインをオーダーするのが正解。

 

なんといったってジョージアはワイン発祥の地。大型の土器を使った伝統的なクヴェヴリ醸造法は世界遺産にもなっていて、ジョージア固有のブドウ品種たちが生み出す個性豊かな味わいは、世界中で高い評価を得ています。

 

「ジョージアワインは口当たりが優しくて飲みやすいのが特徴。とくにジョージアで日常的に親しまれているオレンジワインは酸味の少ない紅茶のようなニュアンスで、どんな料理にも合わせやすいんですよ」と前田さん。

 

まっ、たまには昼間っから飲んだってバチは当たりませんよね!

 

 

現地ではピアラと呼ばれるクヴェヴリと同じ土から造られた素焼きの器でワインを飲む風習があるそうで。前田さんは現在このピアラを九谷焼で製作しようと、挑戦中なんだとか。

 

ミネラルを豊富に含んだ土によって、ワインがまろやかな口当たりに。完成したらぜひ試してみたいところです。

 

 

「せっかくこうしたお店をやっているので、これからは石川県とジョージアがもっと近づくような文化交流のお手伝いができればと思っています」と前田さん。

 

今年はジョージアと日本が外交関係を結んで30年目となる節目の年。この機会にぜひ一度、ジョージア料理を堪能してみてはいかがでしょうか!

 

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Bistro pas a pas
ビストロ パザパ
石川県金沢市柿木畠3-8
TEL. 076-255-1866
営業時間/11:30~14:00、18:00〜22:30(最終入店22:00)
定休日/水曜日
席数/カウンター4席、テーブル14席
駐車場/近隣にコインパーキングあり
※こちらの情報は取材時点のものです。

 

 

(取材・文/BONNO編集部、撮影/林 賢一郎)

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