睡眠に自信がない人の駆け込み寺『石田屋』の無料睡眠体験に行ってきた
よく寝たー!という充実感。
最近感じていますか?
かくいう筆者は、眠れていないこともないけれど、なんとなく爽快としない。そんな感じ。
こんな冷えます?というくらい足は明け方まで冷たいままだし、肩こりは寝るたびに増しているような気が。
枕の形が合ってないのかな?
いや、敷布団が硬いのか?
掛け布団かけ過ぎかも…
そんなことを考えるうち、夜がふけていきます。
もう何が原因かわからない! 誰か助けて〜。ということで今回、本腰を入れてプロに聞いてみることにしました。
やってきたのは、大正12年創業という老舗の寝具店『石田屋』。
枕に敷布団、オリジナルの羊毛ベッドパッドやウッドスプリングなど、世界中のメーカーから寝心地の良さにとことんこだわったアイテムを厳選し、紹介されています。
犀川沿いに建つ店へ初訪問。
1階には天然素材の寝具、化粧品、ギャベを揃えている。
体験するのは『石田屋』が全店舗で行なっている「良い眠りを知る。120分天然体験」。
睡眠環境診断士や睡眠環境コーディネーター、睡眠改善インストラクターの資格を持つ、いわば睡眠のプロが無料で相談に乗ってくれるというもの。
しかもガッチリ、マンツーマンで120分も。
むやみにアイテムを勧められるのは嫌だな…
そこが唯一の心配どころではありましたが、事前予約で電話を入れた際にその不安は払拭され、安心していくことができました。寝具の買い替え時に相談するのもひとつのきっかけではありますが、まずは自分の眠りを知りたいと思って参加する方が多いそうです。
体験は2階で実施。ここでは『石田屋』が扱う全ての商品を試せるという。
心地よく眠れる状態を感覚で知ること。
今回担当していただいたのは、睡眠改善インストラクターの資格を持つ八木勢津子さん。
よろしくお願いします!
良い睡眠は必ず作れます。と言い切ってくれた八木さん。強力な助っ人を得て、心強い。
八木:うちの寝具のファンになっていただくことも嬉しいですが、この体験を行っている目的は、お客様自身が心地よく眠れる環境について知っていただくことなんです。感覚として体験していただき、ご自宅の寝室はもちろん旅行先で環境が変わっても、自分にあった睡眠環境をお客様自身で作ることができたらベストかと思います。
なるほどー。布団が変わるとより正解がわからなくなりますね。
八木:先ずは「眠りのカルテ」に記入をいただいています。一日の大まかなスケジュールや自覚している体の悩み、現在の寝室環境など、いろんなところに関わりがあるので、このカルテから一度洗い出してみましょう。
カルテのチェック項目に答えよう。
「眠りのカルテ」でまずは基礎情報をチェック。
せっかくなので、導入部分をご一緒に。
起きている時は忘れがちな睡眠の質を振り返ることができますよ。
すべてYes or Noの二択で答えてみよう。
1:入眠はベッドに入ってすぐにやってくる。
2:深い睡眠が取れていると思う。
3:寝返りの回数が多いと感じる。
4:夜中にトイレなどで目がさめる。
5:寝ている間に汗で寝具がべたついている。
6:体のどこかに痛みや痺れがある。
7:目覚めてすぐにベッドから動ける。
8:昼間に眠気を感じる。
9:お肌の調子が良い。
10:毎日幸せだと感じている。
いかがですか?
そのほかにも、寝室の広さやカーテンの種類、体質についても結構細かいチェック項目がありました。
八木:「どんな眠りにしたいですか?」と聞かれてもなかなか言葉にはできないものなんです。でも、朝勝手に目が覚めるのって最高だと思いませんか?誰にも起こされずに「あ〜、よく寝た」と思えて、体がすっと動く。とっても気持ちいいですよね。私たちはそんな体験をしていただくことを目指して、そのためにどういうことができるのかアプローチをしていきます。
食事から入浴のタイミング、入浴時間についてなど、カルテに沿ってより詳しい話をしていく。
八木さん自身、子供の頃から起きられた試しがないというくらい、朝に弱かったのだそう。
八木:布団に入ったら1時間半くらいは眠れなくて、いつも本を読んで過ごしていました。目覚まし時計は3つおいて。それでも起きられなかったのが当たり前だったんです。環境を整えることで夜は布団に入ってすぐスコッと寝られて、朝は勝手に目が覚めるようになりました。
うらやましい!
八木: 是非みなさんにも体感してもらいたいなという気持ちです。ここでは、実際横になっていただいて寝具を組み合わせながら環境を一緒に探っていきます。お客様と一緒に「睡眠環境を探す旅に出る」という感覚です。
では、布団に入って。いざ、眠りの旅へ。
『石田屋』の代表的な寝具に寝てみる。敷き布団は国産、ベットパットはオーストリア製、一番下にスイス製のウッドスプリングを敷いている。
八木:まず両手のひらを上にしてリラックスしてください。そうすると体がよりお布団に密着します。枕は、首のカーブをホールドしていて高さもあっている状態です。首と肩の間にスペースが空きやすいのですが、スペースがあると肩こりの原因になります。肩甲骨から腰、ヒップ、膝の上くらいまで寝具がまっすぐ密着していますか?これが今、どこにも負担がない状態。体を寝具に支えきってもらっている理想の状態なんです。どこにも力を入れる必要がないので、肩こりや腰痛も軽減します。
へ〜!なるほど!
不思議ですが、確かに今までにないくらい布団に包み込まれている感覚が強く、心地よいです。まるでホットドッグのパンに包まれたウィンナーの気分。実際、心地よすぎて体験中に眠ってしまう人も多いそう。
八木:寝具が硬いと、体の間に隙間ができ体を支えきれないので、自分の筋力で支えるしかないんです。力が入っているとコリにもつながりますし、眠りも浅くなってちょっとした物音でも目が覚めます。女性の場合、1日の睡眠で寝返りを打つのは14回〜16回、男性だともう少し多くなります。本来の寝返りは、動いているかどうかわからないくらい微々たるものなんです。鬱血を防ぐため軽く動くだけ。大きく体を動かして方向転換しているのは、実は寝返りではなくて体位を変えているんですね。そうなる理由は、寝具が体に合っていなくて体が痛いから。動かすしかないんです。これ実はとっても多いんですよ。次は横を向いていただけますか?
魔法にかかったように眠くなるから不思議。八木さんの声も心地よく、もはや子守唄状態だ。
八木:横を向いた時も脇腹が布団に密着していて、骨盤が布団に入り込んでいますか?硬いお布団だと骨盤が落ちないので、腰痛になりやすいです。横に寝ていても背中が自然とまっすぐになる。これが良い横の寝姿勢です。
確かに。
これまでは横になった時に首の位置が合わないような感覚があって、まっすぐじゃないような気がしていたんですけど、これすごいですね。
八木:なぜかというと、肩幅があるからなんです。肩幅がある分、横を向いた時に枕の高さが合わなくなる。当たり前なんです。だから肩をお布団に落としてあげることが大事です。その分枕のサイドを少し高くするなどして、体を受けてあげる。仰向けよりも横向きに寝る方が体重を乗せている面積が小さくなるので負担が増え、眠りが浅くなります。横向きで寝なきゃいけない理由がある方でなければ、無理なく仰向け寝をキープできる姿勢を作るということも大事です。
みなさん。横向き寝は体に負担がかかりやすいので、仰向け寝がオススメです。
寝姿勢の他にも、布団の湿度と温度について、人は一晩でコップ一杯分の汗をかいていること、素材選びについても詳しく教えてもらった。
自分に合った枕はどれだ!?
いびきの原因って何ですか?
八木:ひとつは枕の高さがあっていないことです。高さが高いと顎が下がって喉の根元がキュッと締まります。逆に低いと顎が上がります。上がりすぎると口が開いて口呼吸になるので、これもまたいびきになります。他にも原因は色々とあって、ひとつは肥満。お酒を飲むと喉が閉まりやすくなるので飲酒も原因のひとつです。それと、毎日使っているうちに自然と枕の高さが沈んできて合わなくなることもあります。前は大丈夫だったのに最近いびきをかくようになった場合は、まず枕を見直していただくと良いですよ。
『石田屋』が掲げているのは「100年使える寝具」。
日本では珍しい馬の尻尾を使った寝具も取り扱えていて、これは本当に一生物。
100年と言わず、自分の子供や孫の代までずっと現役で使え、へたってきても乾燥させることで元に戻るのだそう。
こちらが馬の尻尾の毛。ものすごい弾力で、手入れをしながらながーく使える。
一旦立ち止まって日々の睡眠を見直してみる。
なんとなく使っていた寝具を自分にあったものに変えてみる。
変える前に今の寝具でできる工夫をしてみることでも十分改善の余地がある。
今回の体験は、心地よく寝られる姿勢を体感して、家で実践できるというのが最大のメリット。
今日はこうしてみようと試してみることで、冷え問題を抱えていた私の足は前より早く温まるようになりました。八木さんありがとー!
株式会社 石田屋 犀川店
イシタヤ サイガワテン
石川県金沢市清川町1-1
TEL. 076-280-4800
営業時間:11:00~19:00
定休日:火曜日
終車場:7台
良い眠りを知る。120分天然体験
体験時間:1日2枠限定の完全予約制(11:00〜13:00、14:00〜16:00)
利用可能人数:1回1組限定
料金:無料
定休日:毎週火曜、お盆、年末年始ほか
実施店舗:全店舗
予約方法:電話(076-280-4800)またはHPのメールフォームから
※こちらの情報は取材時のものです。
(取材・文/森内幸子、撮影/林 賢一郎)