【まとめ】現代の暮らしにマッチする北陸の古道具店5選
目次
長い年月を経て受け継がれた道具には、どんな技術でも表現できない独特の味わいがある。古民家や空き家をリノベーションして暮らすなど、ライフスタイルが多様化する中でそれらの古道具をライフスタイルに取り入れる人たちも増えている。
私たちの暮らしに心地よさと奥深さを与えてくれる。そんな北陸の古道具店をご紹介します。
どんなに高価でも使ってこその器。『inishie』[金沢市]
オーガニックな雰囲気があふれる『inishie』は、陶器やガラス、木の器など、食器を中心とした古道具を取り扱うお店。「できるだけ安く提供することで、お客さんに発掘する喜びを味わって欲しい」と店主の森田佳宏さん。実際に店を歩けば、ほとんどの品物が1,000円以下の値段が付けられている。
1階と2階を埋め尽くす器は、とくに美しい色合いが目を引くものが多い印象。雑多に並べられているように見えて、レイアウトは色合いのバランスが均整に取れている。店内の一角では森田さん自らがデザインした、木工家具や洋服なども販売している。
食卓をイメージした部屋には所狭しと食の器が並べられている。
レトロな雰囲気のガラス食器。インテリアとしても使える。
inishie
イニシエ
石川県金沢市豆田本町ロ49-1
TEL.076-299-8427
営業時間/10:00~20:00
定休日/水曜日
駐車場/5台
※この情報は取材時のものです。
漆器や陶器など丁寧に作られた器がずらり『きりゅう』[金沢市]
明治時代に作られた輪島塗の漆器など、江戸期から昭和期のさまざまな器を販売する『きりゅう』。料理への造詣も深い店主、桐生さんのセレクトは「暮らしを楽しむ」がテーマ。年代物の中でもとくに丁寧に作られたものにこだわり、北陸のみならず全国の古道具ファンから注目を集めている。
江戸から昭和まで年代物の暮らしの道具を取り扱う。
輪島塗の器が並べられたフォトジェニックな棚。
きりゅう
石川県金沢市三口新町3-1-1 永久ビル1F
TEL.076-232-1682
営業時間/12:00~18:00(要TEL)
定休日/毎月12〜20、25〜翌3日
駐車場/2台
※この情報は取材時のものです。
古道具を生かしたアート雑貨に注目『六可』[小松市]
全国各地から収集した古道具が昭和レトロな長屋に所狭しと置かれている。そのどこか不思議で暖かみのある絶妙な空気感を創り出すのは小松市の『六可』。
店主の岡田剛志さんは「古道具の魅力は、使い道の無いようなモノでも少し手を加えるだけで生活道具に早変わりするところ。たとえば工場のパーツを帽子掛けにしたり、湯豆腐の鍋をランプシェードにしたり。古道具の風合いを残しながら、機能を付け足すといった具合にアイデアが活きやすいんです」と語る。
長屋の軒先に並べられた道具たちが風情を醸し出す。
錆びたもの、朽ちたもの、枯れたもの。好きなものに囲まれながら過ごしてきた岡田さんはこう続ける。
「買い付けするときは、ボテ箱に山のように積まれた中から使えるモノを探すのではなく、アレンジが利くモノを目利きします。既製品を購入するのもいいですが、こうやって自分でアレコレ考えながら古道具の未来に想像を膨らませるのも楽しいですよ」。
滅多に市場に出回らない価値のあるアンティークから昔懐かしいグッズまで豊富なラインナップ。岡田さんは料理人としての経験も豊富なため、器に対する造詣も深い。
高級料亭で使われていた銅製の鍋に自分で穴をあけてランプシェードに。古道具を今の時代に蘇らせるのも、岡田さんの楽しみのひとつ。
時間の経過が創り出す、渋みと説得力。そうした古道具の魅力を現代に伝えるのが岡田さんの使命。
六可
ロッカ
石川県小松市細工町93
080-3047-0509
定休日/不定休
駐車場/なし
※この情報は取材時のものです。
遊び心が詰まったリサイクルショップ『MUGI』[金沢市]
オーナーの感性で集められた家具や雑貨が倉庫内に並ぶリサイクルショップ『MUGI』。ありきたりな何かではなく、どこかユニークなアイテムが倉庫に詰め込まれた様子は、まるでおもちゃ箱のようだ。
家電から家具、雑貨や食器など、商品の買取にも対応してくれるとのこと。
建具屋の倉庫を改装した店舗。看板を目印に。
いわゆる古道具だけでなく、冷蔵庫や液晶テレビなどの家電も取り扱っている。
Select re MUGI
セレクトリサイクル ムギ
石川県金沢市乙丸町甲149
TEL.076-205-7375
営業時間/11:00~19:00
定休日/金曜日
駐車場/3台
※この情報は取材時のものです。
海を渡ってきたアンティークの数々『Trifle-worth Antiques』[富山県・小矢部市]
テーブルや椅子、ガラスや陶器などイギリスのマーケットから直接買い付けるヨーロッパアンティークを販売。100坪あるという店内には、所狭しとさまざまなアイテムが並ぶ。
修復工房を備え、アンティークの良さを損なわずに長く使える状態に修理してくれるのでフォロー面も安心。暮らしを豊かに楽しくしてくれるアイテムと出会えるはずだ。
天井に下げられたアンティークの椅子など、独特の世界観が楽しめる。
鶏舎を改装した店舗。広大な敷地にワクワクが止まらない。
Trifle-worth Antiques
トライフルワース アンティークス
富山県小矢部市下中137
TEL.0766-68-1622
営業時間/11:00~17:00
定休日/月曜、火曜日
駐車場/あり
※この情報は取材時のものです。
※こちらの記事は、2017年3月末発行の『BonNo』vol.68、2017年9月末発行の『BonNo』vol.74を再編集したものです。