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Kan Sanoの音楽的ライフ【観ずる日々】第51回:2023年が終わる

金沢市出身のキーボーディスト/プロデューサー・Kan Sanoが綴るエッセイ。新世代のトラックメーカーとして支持されるアーティストの音楽的ライフを覗いてみよう!

 

あっという間に12月。ほんとに「あっ」と言ってる間に一年が過ぎてしまった。そんな感じ。2023年が終わる。人生のこと、これからのこと、日々の暮らしのこと、社会のこと、いろいろと見つめ直した一年だった。「だった」と過去の話にすることもまだできないか。今もまだその状態が続いている。年が明けてすぐ次のモードに切り替わるなんてことはないだろうけど、来年からはまた少しずつ、自分のペースでゆっくりと、音楽を通して人と関わっていけたらいいなと思う。

 

この一年で自分のメンタルとの付き合い方が多少は上手くなったと思う。なんでこんなに手がかかるのか。時々疲れて嫌になるが、「人間なんだから仕方ないよね」と最近は開き直っている。真面目に、正直に、真剣に生きようとすればするほど生き辛さを感じてしまう現実。健康なメンタルを養うためには時にある種の鈍感力が必要だなと思う。じゃないと本当にやってられない。

 

大尊敬してるアニメーターの巨匠が昔インタビューで言っていた「理想のない現実主義者にはなりたくないんだ。」と言う言葉。つまり、どんなに世界が困難でも理想を持った現実主義者でいよう、と。夢を抱きながら、現実と向き合って生きる。僕はそう解釈して、今も胸にしまってある。

 

メリークリスマス!
よいお年を。

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