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脂とろとろ絶品!博多っ子が愛した名店の味を受け継ぐ『龍』の博多もつ鍋

福岡博多ではアルミ鍋、ホルモン、ニラの3つが揃うと「もつ鍋」が召喚される。プリッとしたもつの甘い脂と、こってりとした醤油だれの深い味わい。福岡で実際に食べたことがある人なら、その衝撃的な旨さはしっかりと記憶に刻まれているはず。

 

金沢の町家を改装した店舗。

酒好きにはたまらない焼酎と梅酒の品揃え

やってきたのは『博多もつ鍋 龍』。福岡博多で20年以上にわたって愛され続けてきた名店の味を受け継ぐ、もつ鍋専門店である。場所は金沢尾張町。築130年になる町家の情緒あふれる佇まいが、商人の町として栄えたレトロな街並みに溶け込んでいる。

 

暖簾をくぐると、目の前に飛び込んでくる焼酎のディスプレイ。さすが福岡の系譜を継ぐお店。なんでも九州地方の蔵元を中心に80種類近くの焼酎が常時飲めるらしい。日本最大の梅酒イベント「天満天神梅酒大会」の歴代優勝梅酒も取り揃えているとのことで、さっそく喉が鳴る。

 

全国の焼酎が飲めるほか黒麹仕込みのオリジナル焼酎も用意。

 

ダウンライトの灯りがともる店内は「大人の隠れ家」という表現がぴったり。30名規模の宴会ができる大広間と、2名から利用できる趣あふれる個室が混在した、古い町家ならではの造りがおもしろい。町家といえば階段も急なので「酔っ払って足を踏み外した」なんてことのないように、お酒はほどほどに控えたい。

 

日本庭園風の坪庭を眺めながら食事ができる。

 

少人数でしっぽりと飲みたいときは個室を予約しよう。

味の決め手は門外不出の秘伝のたれ

それではいよいよもつ鍋の実況中継スタート。先ほども触れたようにルーツは本場福岡の博多もつ鍋。まずは鍋底に熊本の天草豚を敷いて、キャベツともやしを乗せて、その両脇にもつを敷き詰めて、最後にニラと唐辛子をトッピング。ちなみに豚肉を入れるのは牛もつにはない甘みが増すからだそう。そのほかの具材を楽しみたい人はオプションで豆腐などを追加できたりもする。

 

こんな感じで野菜ともつを盛り付けて。

 

たっぷりのニラを乗せてビルドアップ。

 

門外不出とされる秘伝のたれは、醤油ベースでありながら味噌のような芳醇な香りと深いコクが特徴。これがまたクセになる味で、焼酎やビールともよく合う。もつ鍋といえばすりおろしたにんにくがたっぷり入ってるイメージだけど、マイルドな青森産のにんにくを使用しているのでそこまで臭いは気にならず、後味もさっぱりしている。また、国産もつは臭みのない限られた部位のみ使用することで、だれもが食べやすい味に仕上げているんだとか。

 

野菜がしんなりしてきたら弱火にして食べよう。

 

 

もつが透明になったら食べごろ。

 

火をかけすぎるともつの脂がスープに染み出してしまうので要注意。野菜と同じタイミングで火が通るようにあらかじめ厨房でボイルしているので、そこまで神経質にならなくても大丈夫。野菜に火が通った頃には、もつのとろける脂とぷりぷりの食感が楽しめる。

 

〆はもちろん「ちゃんぽん」で。スープをたっぷり吸っためんは、それだけでもメニューになるんじゃないかというほどのクオリティ。〆まで旨いとはまさにこのことだ。

 

ちゃんぽんはしっかり煮込んで食べるのが博多流。

 

「こってり系の鍋は好きじゃないのよ」なんていう彼女には、柚子胡椒風味のピリ辛だれや、ちゃんこ風あっさり塩味をおすすめしよう。名物「特選もつの辛子味噌焼き」などの一品料理とデザートがセットになったコース(4,000円)も大人気。にんにくたっぷりのもつ鍋で身体を温めて、健康的な一年を締めくくろう!

 

博多もつ鍋 龍 金澤尾張町
石川県金沢市尾張町2-9-10
TEL.076-235-5055
営業時間/17:00~22:30(L.O.22:00)※金土は〜24:00(L.O.23:00)
定休日/不定休
席数/84席 ※喫煙席あり
駐車場/近隣にコインパーキングあり
※こちらの情報は取材時のものです。

 

(取材・文/吉岡大輔、撮影/林 賢一郎)

 

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