夏こそ食べたい!野菜たっぷり『はなくま食堂』のグリーンカレー。
生の唐辛子をふんだんに使ったフレッシュ&スパイシーな味わいが特徴のタイ料理。
なかでも「ゲーン」と呼ばれるカレーは、現地でも大人気。世界でもっとも美味しい料理に選ばれたマッサマンをはじめ、イエロー、レッド、グリーンなど、数え切れないほどの種類があります。
今回、BONNO編集部が注目したのはグリーンカレー。
青唐辛子(プリッキーヌ)の辛さ、ココナッツミルクの甘さ、さらにハーブの爽やかな香りが一体となったタイカレーの王道。ほかの国のカレーと比べても辛口で、食欲不振すら吹き飛ばしてくれます。
夏本番を前に、ぜひともマイリストを充実させておきたいところですね。
江戸時代からの古い街並みが残る大野町。
醤油の町に、アジアの風吹く。
そんなわけでやってきたのが『はなくま食堂』。
アジアンカレー好きのマイリストに加えてほしい、日本有数の醤油の産地・大野町の一角にある、無国籍プレートランチが人気のお店です。
メニューは、大野の醤油や味噌を使った「大野ランチ」と、スパイシーな味わいが人気の「アジアンランチ」の2種類。アジアンランチのメインは週替わりで、グリーンカレー以外にもガパオライス、インドネシアのナシゴレン、ジャマイカのジャークチキン、沖縄のタコライスなどが楽しめます。
しょう油蔵元の倉庫を改装した店舗。築70年の古い梁がそのまま生かされている。
お店を切り盛りするのは、本田雅美さん。
県内の無国籍料理のお店で腕を磨き、十数年前には地元のかほく市でお店も開いていた実力者。子育てのため一旦お店は閉じましたが、ひょんなきっかけでしょうゆ蔵の倉庫を借りることになりました。
「この町の懐かしい雰囲気にひかれて。子育ても落ち着いてきたので、もう一度チャレンジしようと思ったんです」と本田さん。周囲のバックアップもあって、5年前に「はなくま食堂」をオープンしました。
お店は本田さんがひとりで切り盛りする。
娘さんのお絵かきをもとにデザインされたロゴ。はな・く(るみ)・ま(き)という、3人の子供の頭文字をつなげた店名からも、本田さんの子供愛が伝わってくる。
グリーンカレーのレシピは、本田さんが無国籍料理店で働いていたときに習得したもの。その本格的な味わいは、地元のカレー通からも太鼓判を押されるほどです。
それではさっそく作っていただきましょう!
アジアンランチ(グリーンカレー)
アジアンランチ 1,400円。
具材が多めで、旬の野菜がたくさん入っているのが、はなくま流グリーンカレーの特徴。
定番のタケノコ、ナス、鶏肉のほか、今回はパプリカやほうれん草などが入り「具材を炒める順番やタイミングによって、味が変わってくるんですよ」と、素材の味を生かす工夫にも余念がありません。
青唐辛子やハーブなどで作られるグリーンペーストを炒めながら、ココナッツミルクを加えて溶きのばしていったものがルウの基本。そこにナンプラーなどの調味料を加えて、おおまかな味が完成します。
緑色の理由は青唐辛子とハーブによるもの。だからこそフレッシュな辛さが味わえる。
無農薬・有機野菜の副菜もたっぷり。
サラッとしたルウを、ごはんに少しずつかけて食べるのが本場のスタイル。結構辛さはあるけど、ココナッツミルクのまろやかな甘さが、ほどよく刺激を抑えてくれます。コブミカンやレモングラスの爽やかな風味もクセになります。
副菜は、地元の無農薬野菜を移動販売する八百屋「リリー商店」で仕入れた、新鮮な野菜がもりだくさん。この日はパクチー、大葉、エビ、チキンなどをライスペーパーで包んだ生春巻き、葉物のサラダ、コーンとパクチーのかきあげでした。
ボリューム満点の生春巻き。こだわりのソースをつけて召し上がれ。
レモンコーヒー 400円。すっきりとした酸味とコーヒーのほろ苦さが、食後にぴったり。
自宅で簡単にナシゴレンを作ることができる、自家製のサンバルソースと甘醤油も販売。サンバルはマイルドな辛さなので、たとえば目玉焼きやウインナーなどの味付けに使うのもあり。
暑くなる季節にこそ食べたい『はなくま食堂』のグリーンカレー。週替わりで提供されるので、確実に食べたいという人は、お店のInstagramを随時チェックすることをおすすめします!
はなくま食堂
石川県金沢市大野町1-38
TEL.090-4687-2745
営業時間/11:00〜14:30(ディナーは応相談)
定休日/火曜、水曜
席数/テーブル12席
駐車場/もろみ蔵との共有駐車場あり
※こちらの情報は取材時点のものです。
撮影/林 賢一郎