キャンプマニアも認める、地元・石川のアウトドアギア5選
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世の中は空前のキャンプブーム。
コロナ禍の中でも比較的「3密」を避けやすいレジャーとして、昨年からキャンプを始めたという人も多いかと思います。
筆者もそのひとりなのですが、なんどか回を重ねるうちに、こんな感情が芽生えはじめました…。
「あいつが持ってるナタかっこいい、欲しい」
「あっちのテント、ビンテージのランタン使ってる。ズルい」
そう、嫉妬です。
小学生のときに、友達が使っている文房具やおもちゃが羨ましく見えたあの感覚。なぜか生まれる対抗心。普段の生活ではあまり物欲がある方でもないのに、なんだか不思議な気持ちです。
SHARAKU THE MANIANS
キャンプガチ勢も痺れるセレクト。
そんなわけでやってきたのは、野々市市にある「SHARAKU THE MANIANS」。
もともとは(現在も)車屋さんだったところ、アウトドア好きのオーナーさんの熱意によって、キャンプ用品の販売やレンタルもするようになったというお店です。
なぜこの店を訪れたのかというと「だれとも被らないアウトドアギアが欲しい」から。
というのもMANIANS(マニアンズ)という店名が表すように、取り扱うギアのほとんどがホームセンターやスポーツ用品店に売っていないマニアックな代物ばかりで、そのセレクトは県外のキャンパーからも注目されるほど。ガレージブランドはもちろん、オリジナルのランタンハンガーや、県内の鉄職人がつくる調理器具など、ここでしか買えないギアが充実しているのです。
お店に入るとまず目に飛び込んでくるのがこの大きなテント。アウトドアチェアや寝袋など、キャンプには欠かせないアイテムがそこかしこに並べられている。
さらに奥に入ると小物を中心としたギアが登場。カラーリングが豊かな点もこのお店の特徴のひとつ。
だれかに自慢したくなる、見たらかっこいいと言いたくなる。そんなアイテムを探していると、オーナーの米林広憲さんがやってきました。キャンプ歴20年以上のベテランです。
オーナーの米林さん。今年の冬はキャンプをしすぎて、奥様のお叱りを受けたそう(実際の営業中はマスクを着用しています)
そんな米林さんのセレクトの基準は「キャンプ好きが納得して使えるもの」。その中には石川県の作家さんが制作したアウトドアギアもいくつか含まれています。
だれとも被らないギアを探している筆者としては、地元で作られたアイテムも気になるところ。というわけで、米林さんにメイドイン石川のアウトドアギアをいくつか紹介してもらいました。
メイドイン石川のアウトドアギア5選
N+F/9「NATA 2」
N+F/9「NATA 2」25,840円
米林さん
薪割りなどで活躍する両刃ナタ。ポイントはグリップで、県内の木工作家がひとつずつ手作りしています。奇抜なデザインに見えますが、この作家さんはアウトドアにも精通している方で、じつはとても握りやすく、使いやすいんですよ。
定番ナイフ「オピネル」のグリップやコースターなども制作している。
IRON WORKS KoRu「TORE PAN」
IRON WORKS KoRu「TORE PAN」14,100円
米林さん
小松市の酢馬慶太さんが制作するフライパン。ひとつひとつ手打ちで鍛えているので、キャンプでハードに使っても壊れにくいし、食材にも熱をしっかり伝えてくれます。取っ手が外れるので、持ち運びや収納も楽なんですよ。
見た目的にも殺傷能力が高そうと評判の、蚊取り線香入れ(10,600円)もおすすめ。
THE MANIANS「オリジナルOD缶カバー」
THE MANIANS「OD缶カバー」1,500円〜
米林さん
ガスタイプのランタンをドレスアップするレザーカバーです。牛本革をメインにスウェードなど、面白そうな質感のものを選んでいます。無骨なOD缶もこれを使えばサイトの雰囲気がグッと高まります。普段使わないときは部屋に飾ってもいいですね。
SAKU*「ML4シェード」
左/SAKU*「影花」9,420円、右/SAKU*「mahojn」7,080円
米林さん
キャンパーや釣り人に人気のLEDランタン「LEDLENSER ML4」用の装飾パーツです。アクリル製ですが、まるでクリスタルガラスやダイヤモンドのように光が美しく反射して、無機質なランタンが一気にゴージャスな雰囲気になります。
山のU「アサオブライフテーブル」
山のU「アサオブライフテーブル」11,100円
米林さん
キャンパーの山のUさんが手がける、六角形の麻の葉柄がおしゃれなアイアンテーブルです。三脚は取り外しができ、グルキャンのサイドテーブル、ソロキャンのメインテーブルにと使い勝手も抜群です。
「そのフライパンいいな」
「いいだろ。石川県の職人が作ったんだぜ」
「まじで!どこで買ったん?」
「ふふふ…」
そんな妄想を繰り広げながら、店内を物色すること小一時間。こんなにも物欲が止まらなくなったのはいつぶりだろう。
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SHARAKU THE MANIANS
シャラク ザ マニアンズ
石川県野々市市菅原11-32
TEL.076-256-3221
営業時間/8:30~18:00
定休日/日曜、祝日、第2・4土曜日
駐車場/あり
※こちらの情報は取材時点のものです。
(取材・文/ヨシヲカダイスケ、撮影/林 賢一郎)
こんにちは。いきなりですが、米林さんにとって、キャンプの魅力ってなんですか?
米林さん
自然をダイレクトに感じられるところですね。自然は衣食住の全てが詰め込まれた、唯一無二の存在。なので僕は、晴れの日も、雨の日も、雪の日も、台風の時でもキャンプに行きます。
台風のときも、ですか。
米林さん
自然の前では、人間はちっぽけ。でも、人間には知恵があります。自然の状況を見ながら行動を考えたり、季節や天候に合わせて様々な道具や方法を用いて自然と共存する。これがキャンプの醍醐味だと思っています。
キャンプには正解がないって言いますもんね。
米林さん
そうそう。もう20年近くキャンプをしているけど、毎回、なにかしらの課題が見つかりますからね。
ちなみにどれくらいの頻度で行っているんですか?
米林さん
月3〜4回。多いときは週2〜3回は行きますね。昨年は自宅の庭でおうちキャンプもやりましたよ。