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【まとめ】昔ながらの味、癒しの中華そば3選

老いも若きも男も女もみんな大好き、もはや国民食ともいえる食べ物、それがラーメン。なかでも、決しておしゃれとはいえないけれど、どこか居心地の良さを感じる昔ながらの癒しの中華そばをご紹介。創業から変わらぬ味を守り続ける老舗の誇りがそこにはある。

 

澄んだスープにもちもち麺が絡む『亀次郎』のラーメン[金沢市]

看板メニューは鶏ガラと豚骨で丁寧に出汁を取った「ラーメン(490円)」。澄み切ったしょうゆ味のスープはまろやかで、最後の一滴まで飲み干せる。

 

愛されて45年の変わらぬ美味しさ。

 

毎朝4時ごろから麺を打ち始め、開店直後のラッシュに備える店主の沢田さん。場所は金沢中央市場のすぐ近く。8時ごろには市場関係者でカウンターが埋め尽くされる。ラーメン一杯の値段は子供の小遣い程度、そして毎日食べても飽きない味。先代である父と兄から受け継がれた意思と味を守り続け、亀ちゃんラーメンと呼び親しまれるその味は、今の時代では希少な温もりを感じさせる。

 

店主の沢田さん。

 

ルーツである「亀甲庵」から数えると約45年の歴史。「お客さんとの会話が楽しいから」と、移転後もあえてカウンター席だけの空間にしている。出汁の旨味が効いたスパイシーな「カレーラーメン(590円)」も人気。

 

この顔を見るとなぜかホッとする。

 

亀次郎
カメジロウ
石川県金沢市西念4-2-6
TEL.090-2373-5131
営業時間/8:00〜15:00(日・祝は10:00〜)
定休日/月曜日
席数/カウンター12席 ※全席喫煙
駐車場/あり
※この情報は取材時のものです。

 

酒の〆にもぴったりなあっさりスープ『万味』[金沢市]

金沢駅近くにある老舗ラーメン店といえば、みんな大好き『万味』。
鶏ガラとたっぷりの野菜から取った出汁にゲンコツ(豚丸骨)のコクが加わった自慢のスープは、あっさりとした飲み口で酒の〆にもぴったり。

 

はにかんだ笑顔が素敵な3代目店主の大橋さん。スープを濁らせないのがモットー。

 

地元の大野醤油を数種類ブレンドしたタレも、ほんのりとした甘みを添えている。麺の量が普通盛りからスーパー(4玉)まで5段階に分かれているのも特徴だ。ちなみにビール瓶でお冷やを提供するのが創業からのお決まり。突然の出来事にギョッとする初めてのお客さんを、常連客たちがあたたかい目で見守る。そんな光景もこのお店ならでは。

 

澄んだスープは丁寧な仕事の証。優しい味がしみじみと身体に染み渡る。中華そば650円。

 

2017年に店内がリニューアルしてピカピカに。同業の常連客も多い。

 

創業は昭和45年。良心的な値段と昔ながらの雰囲気で常連客が後を絶たない。一度揚げてから煮込まれる自慢のチャーシューはホロリと柔らかく、しつこすぎない後味が特徴。メンマやかまぼこといった素朴な具材も、どこかほっこりとさせる。

 

 

万味
マンミ
石川県金沢市本町2-9-29
TEL.076-265-7735
営業時間/18:00〜翌2:00
定休日/日・祝日
席数/カンター10席
駐車場/3台
※この情報は取材時のものです。

 

気さくな店主が迎える昭和レトロな空間『若大将』[金沢市]

どこか懐かしい豚骨ベースのあっさり醤油味が旨いのは、かつては京都の撮影所で俳優を目指していたという店主が切り盛りする『若大将』のラーメン。

 

刻みネギがアクセント。ラーメン600円。

 

豚骨や野菜などの素材の旨味がバランスよく抽出されたスープは、醤油の香りがふんわりと鼻孔をくすぐり食欲を掻き立てる。中細の縮れ麺はスープの吸い込みが抜群で、小麦感もバッチリ。ちょい多めなボリュームも嬉しいところだ。
最大の特徴は特大の厚切りチャーシュー。口のなかでホロホロと崩れる柔らかさで、あっという間になくなってしまう。

 

店主の中島さん。映画「ママ、ごはんまだ?」にもエキストラで出演したそう。

 

お店の壁一面に貼られたお客さんの写真。開業30年来の宝物だ。

 

ひがし茶屋街近くにある昔ながらのラーメン店。人とのふれあいをこよなく愛するサービス精神旺盛な店主は、大映映画の役者としても活動していた異色の経歴の持ち主。醤油の香りが心地よい特性のラーメンはしみじみと旨い。

 

若大将
ワカダイショウ
石川県金沢市並木町1-4
TEL.076-223-3747
営業時間/18:00〜24:00
定休日/月曜日
席数/カウンター6席、テーブル4席 ※全席喫煙可
駐車場/近隣にコインパーキングあり
※この情報は取材時のものです。

 

※こちらの記事は2016年2月末発行の『BonNo』vol.67を再編集したものです。増税前の記事により、価格が変動していることがございます。

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