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【喫茶店の特等席】名画とともに香り高いコーヒーが楽しめる『カフェフレール』に流れる贅沢な時間

金沢市内を歩いていると、ところどころで趣あるレトロな建物を目にする。

兼六園に武家屋敷、茶屋街など日本情緒あふれる和の街並みがある一方で、市内には明治から大正、昭和初期にかけて建てられた西洋建築も数多く残されている。

なかには、博物館や資料館など今も現役で活躍している建物も多く、現代とはまた違った様式美を感じさせる。

 

尾張町にある旧「三田商店」もまた、金沢に残る名建築。

 

国の登録文化財にも指定されている旧「三田商店」。昭和5年に建てられた建物のフォルムや装飾に昭和モダンを感じる。

 

大通りに面した入り口には「ギャラリー三田」の文字が。一歩、路地裏へと足を進めると喫茶店『カフェフレール』がある。

 

「ギャラリー三田」の奥隣で営業している喫茶店。

 

カフェタイムを楽しむ男女のシルエット看板がかかる。ご両人ともうつむき加減で、会話は弾んでいるだろうか。

 

重厚感のある入り口に惹かれて、入店。

喧騒から離れた場所でカフェタイム。

 

昔ながらの喫茶店で目にする「香り高い珈琲をどうぞ」の文字が、喫茶好きを誘う。

 

『カフェフレール』は、マスターの鷹 秀徳さんが2005年にオープン。

それ以前に20年ほど営業していた「喫茶ルオー」の趣が残されていて、金沢喫茶の長い歴史を感じさせる。

 

壁には「ギャラリー三田」のオーナーがセレクトする絵画が。現在飾られているのは、マルク・シャガールのリトグラフ。十数点に及ぶこれだけの点数が一同に鑑賞できるというのも貴重なのだとか。

 

「色彩の詩人」と呼ばれ、フランスで活躍したマルク・シャガールの色彩豊かな絵画が並ぶ。

 

店内には淹れたてのコーヒーの香りが漂い、カウンターではご常連がマスターと談笑するなど、心地よい時間が流れる。

 

元ホテルマンというマスター鷹さんのホスピタリティあふれる接客が心地よく、足繁く通う地元客も多い。

 

店の特等席に選んだのは、ステンドグラスから柔らかい光が差し込む窓際の一席。喫茶の定番、ケーキセットをいただく。

 

植物と幾何学模様が描かれているステンドグラスは、建設当時から残るアンティーク。

 

ホットコーヒーとリンゴのタルト。ケーキセットは700円(税抜)。

 

コーヒーは作り置きせず、オーダーを受けてから豆を挽きハンドドリップ。

挽きたて、淹れたての香り高いコーヒーが味わえる。

 

お昼は、カレーやハヤシライスなどの軽食も。また、夜にはビールやウィスキーといったメニューもあり、より大人な空間となる。

 

カフェフレール

石川県金沢市尾張町1-8-5

TEL/076-264-4115

営業時間/10:00〜22:00

定休日/不定休

席数/カウンター6席、テーブル14席 ※禁煙席有

駐車場/5台

※この情報は取材時のものです。

 

(取材・文/森内幸子、撮影/林 賢一郎)

 

◯石川県の古き良き喫茶店をフィーチャーするシリーズ企画【喫茶店の特等席】→そのほかの記事はこちら

 

 

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