手話が共通言語の空間|DJ TOSHIKIのオトノイロ #04
障がいについて調べていたりすると、「マイノリティ」という言葉がよく出てきます。マイノリティ=少数派。聴覚に障がいがある人は日本の人口の約0.27%と言われているのでまさにマイノリティです。
では逆に、周りのほとんどの人が手話でコミュニケーションをとっている「聞こえる方がマイノリティになる」場所に行ってみるとどんな感じなのでしょう?東京都の国立駅にあるスターバックスコーヒーnonowa国立店では、聴覚に障がいがあるパートナー(従業員)を中心とし、主なコミュニケーション手段として手話を使用し運営している「サイニングストア」があります。自分も実際に店舗に行ってきました。駅の改札を出てすぐ好立地のいつものスターバックスかと思いきや、見慣れない感じの看板が目に入ります。
中に入ると一見いつものスターバックスの雰囲気と変わらないのですが、随所にサイニングストアらしいデザインが施されています。
早速列に並ぶとカウンターの奥では店員さんが手話でコミュニケーションをとっています。自分の注文の番が近づいて、どうやって注文するんだろうと少し不安でしたが、手話ができなくても細かいオーダーまでちゃんと注文できるように工夫されていました。
商品を受け取る際は店員さんが手話で「ありがとう」と渡してくれます。もちろん聞こえる方もたくさん利用しているので、簡単な手話が分かる工夫や手話ができない方への配慮もされています。中には常連客なのか「ありがとう」の手話で返すお客さんも結構いました。
手話が共通言語とされているお店での特別な体験でしたが、マイノリティの自分でも困ることなく、なにかすごく日常的に感じ、「コミュニケーションの方法が違うだけ」であとは他のスターバックスと何も変わりなかったことが何より素敵だなと感じました。
手話も身近に感じることができるので、機会があれば是非「サイニングストア」に立ち寄ってみて欲しいです。