煩悩バンザイ!石川県がもっと
楽しくなるウェブマガジン「ボンノ」

品数ランチ⑳|加賀市深田町「木楽屋」発酵食ランチ

品数8品以上を縛りにした、よくばりランチを紹介する〈いしかわ品数ランチ〉。

 

今回は加賀市深田町にある『木楽屋』の発酵食ランチを紹介します。

街からひと足のばした里山に、ポツンと一軒家カフェ

 

大聖寺駅から車で10分ほど。ナビを頼りに向かうと「本当にこんな場所に飲食店が…?」と思ってしまうほど、のどかな地域に案内されます。少し不安になりながら車を走らせること数分、突然可愛らしい板張りの一軒が現れました。

 

2021年の春にオープンした発酵食カフェ『木楽屋』は、月に4日、土日のみ営業の完全予約制。限定的な営業で、便利とはなかなか言いづらい立地でありながら、営業日はリピーターで予約が埋まることもあるといいます。

 

実はここ一年ほど、自宅で自家製の麹調味料を常備している筆者。健康への意識というよりは便利で美味しくて買うより安い!ということで始めた麴仕事ですが、もう少しバリエーションを増やしたいという気持ちが芽生えてきた今日この頃です。

 

発酵食カフェの品数ランチから参考になるものが見つかりますように~♪なんて思いながらで意気揚々と入り口の扉を開けると、そこにはペレットストーブと木の温もりがあふれる素敵な空間が広がっていました。

 

 

 

隣の敷地で工務店を営んでいる店主の兄が手掛けたそうで、石タイルや木の形状を活かした階段の手すりなど所々にアクセントが散りばめられた個性あふれる空間となっています。この日は天気も良く、窓からは爽やかな光が差し込んでいました。

 

店を切り盛りするのは店主の山本豊子さんと、古くからの友人である山本裕子さん。ゆるやかな空気を纏った仲の良いお二人です。

 

元々、母親の作る大根寿司が好きで、こういった発酵食を自身でも上手に作れるようになりたいと思っていた豊子さん。そんな中大人の食育プロジェクト「発酵食大学」の存在を知り、受講することに。そこから発酵食の魅力にハマっていったと言います。

 

料理に使われる多種多様な自家製の発酵調味料。自分たちで一からつくるからこそ、微妙な味わいを調節できる。

 

それから、豊子さんは定年後の第二の人生を考えて開業を決心。
現在も平日は別の場所で働きながら、できる範囲での営業を行っています。

 

休みがあまりなくて大変ではないですか?と問うと、豊子さんは「よく言われるんですが、土日はこの店の営業がリフレッシュになっているんです」とチャーミングな笑顔をみせてくれました。

発酵の底力を見せつけられる豊かな味わい


発酵食ランチ 1,200円~。

 

ランチは季節の食材に合わせて営業ごとにメニューが変わります。メインメニューが2種類から選べたため、今回はロールキャベツをチョイス!

ちなみにこの日のもう一品は自家製のトマトソースで食べるハンバーグ。可愛らしいココット皿で提供されていました。

 

 

ほぼすべての皿に発酵調味料が使われていると言います。発酵食と聞けば、和食の茶色い料理をイメージしがちですが、この日は洋食をベースとした鮮やかなラインナップで少しびっくり。品数はもちろんですが、使われている品目もかなりの数で、発酵調味料が持つバリエーションの豊かさを実感しました。

 

それでは早速、詳しいメニューをみながら品数を数えてみましょう!

 

 

本日の品数は、10品でした。

 

それでは、この日のメニューを詳しくご説明。

 

1. 玉ねぎ麹のドレッシングサラダ
2. スペイン風オムレツ(塩麴きのことちぢみほうれん草)
3. 沖縄産黒糖くるみ
4. 柑橘と人参のラペ
5. 蕗の薹の天ぷら
6. 苺の白和え
7. 菊菜と厚揚げのナッツ醤和え
8. 発芽玄米ご飯(加賀のティール米)
9. ロールキャベツ
10. 小松菜の味噌汁

 

という内容でした。

 

契約農家から直接仕入れた野菜やフルーツ、この時期ならではの山菜など旬の食材がたっぷりの彩り豊かなランチ。自家製の発酵調味料を使って、素材の良さが存分に引き出されていましたよ。

 

 

驚いたのが小鉢の多さ!中でも苺の白和えは衝撃的でした。自分自身フルーツを使った料理は好みが分かれることが多く、苺の甘みや酸味に豆腐の濃厚さが合うのか半信半疑で口に入れましたが、塩麴が間を取り持っているのか豆臭さがなくむしろ相性抜群。驚く私を見て豊子さんが「フルーツは結構白和えに合うんですよ」と教えてくれました。

 

 

所謂ごはんのおかずというよりは、料理そのものの味わいをじっくり楽しみたくなる滋味深いロールキャベツ。かぶやニンジンの旨味が凝縮したソースをたっぷりつけていただきます。ソースというよりも野菜の濃厚なスープのようで、小さなスプーンが付いている意味がよく分かります。玉ねぎ麹をつかった自家製のケチャップとサワークリームも良いアクセントになっていました。

 

 

いつもランチについているという自家製の黒糖くるみ。沖縄・波照間島産の黒糖と石垣島でつくられる「石垣の塩」を使った、止まらなくなる食後のお茶菓子です。店内ではテイクアウト用にパッケージされた商品も販売していますよ。

 

 

店内は2階のフロアもあり、小上がり席も完備しているのでお子さんとのランチにもおすすめ。「木楽屋」という店名の通り、訪れた人にはゆっくりと過ごしてほしいと「どうぞきらくに」という想いで、身体が喜ぶ料理を提供していきたいと話していました。

 

以上、アイデアいっぱいの美味しい発酵料理を味わえる『木楽屋』のランチのご紹介でした。

 

 

【広告】ボンノに広告を出してみませんか?ただいまキャンペーン実施中!

 

 

木楽屋(きらくや)
住所/石川県加賀市深田町ユ72−11
TEL. 080-3041-4138 ※平日は18:00以降のみつながります
営業時間/11:30~15:00(L.O14:00) ※完全予約制
定休日/月曜~金曜 ※月数回の営業のため、Instagramの営業カレンダーにて要確認
席数/20席
駐車場/10台

Instagram:@share_kirakuya
※こちらの情報は取材時点のものです。

 

 

(撮影/林 賢一郎)

RECOMMEND ARTICLEおすすめの記事

WHAT’S NEW新着記事