【まとめ】古き良き日本の温泉文化〈混浴〉デビュー3湯
全国的に減少の一途をたどりつつも根強く残る混浴風呂。
北陸で入ることのできる〈混浴可〉の温泉を、ビギナーに優しい初級編から露天のプロ上級編まで、レベル別にピックアップしてみた。
初級:『サン柳亭』の貸切風呂[富山県・黒部市]
混浴初級者は、家族風呂や貸切風呂で肩慣らしを。
初級編として紹介するのは、美人の湯と評判の泉質、天然の貸切露天風呂が魅力の温泉宿、
富山県黒部市の『サン柳亭』だ。
(画像提供:サン柳亭)
「宇奈月温泉駅」すぐ、大自然に囲まれた温泉宿。
2017年リニューアルした露天風呂が人気。お湯は、女性や子供の肌にも優しい微弱アルカリ性の無色単純泉。
日本でも有数の透明度を誇る天然温泉を持つこちらでは、離れに木の香り漂う「檜の湯・星柳」と荒々しい黒部川の石で作られた「岩の湯・せせらぎ」のふたつの貸切露天風呂を用意。
こちらは宿泊者だけの利用なので、泊まりに行ったときはぜひ。
(画像提供:サン柳亭)
柔らかな木の肌触りと清々しい木の香りが漂う「檜の湯・星柳」
(画像提供:サン柳亭)
暴れ川としても有名な荒々しい黒部川の石で作った岩風呂「岩の湯・せせらぎ」
脱衣所/あり(男女別)
入浴時/フェイスタオル、バスタオル貸出
設備/内湯(男1・女1)
露天(男1・女1、貸切風呂2)
サン柳亭
サンヤナギテイ
富山県黒部市宇奈月温泉1397-2
TEL.0765-62-1336(7:00〜21:00受付)
日帰り/なし
休業日/無休
宿泊料/15,000円〜(一泊二食付)
貸切料/星柳2,000円、せせらぎ3,000円
駐車場/50台
※この情報は取材時のものです。
中級:『たがわ龍泉閣』の田んぼの湯[能美市]
中級者へおすすめしたいのが、開放感あふれる混浴露天風呂「田んぼの湯」だ。
『たがわ龍泉閣』は、金沢の奥座敷である辰口温泉の宿。金沢から最も近い温泉地として、気軽に足を運ぶことができるロケーションが魅力。
(画像提供:たがわ龍泉閣)
さて、うわさの「田んぼの湯」とは…!
(画像提供:たがわ龍泉閣)
この広さはもはや露天風呂というより、温泉のテーマパーク。
(画像提供:たがわ龍泉閣)
この開放感。これが温泉とは…しかも混浴温泉。
水田の真ん中から湧き出た源泉を利用していることから「田んぼの湯」と名付けられた巨大露天風呂だ。
実際に周囲の水田では、春には田植え、秋には稲刈りが行われている。
混浴とはいえ、受付時に入浴用の浴衣を貸してもらえるのでご安心を。
脱衣所/あり(男女別)
入浴時/浴衣の貸出あり
設備/内湯(男2・女2)、露天(混浴1)、サウナ(男1・女1)、貸切風呂あり
たがわ龍泉閣
タガワリュウセンカク
石川県能美市辰口町20
TEL.0761-51-2111
日帰り湯/15:00〜22:00
入浴料/1,500円
休業日/無休
宿泊料/13,000円〜(一泊二食付・サービス料込み)
駐車場/100台
※この情報は取材時のものです。
上級:観光客も普通に通る『釣鐘温泉』[富山県・黒部市]
栄えある上級混浴に輝くのは、歴史ある統治場、釣鐘温泉旅館が管理する渓流風呂。
混浴かどうか以前に、露天風呂ではなく「渓流風呂」なのである。
温泉と渓流の境目がどこなのか分からない…と思ったあなた。あたたかいところが温泉、冷たいところが渓流なのだ。
風呂といっても半自然なので、河川の増水により風呂の数が減ったり、立ち入り禁止になる場合も。黒部峡谷鉄道のトロッコが唯一の足となるため、11月下旬から5月上旬までは冬季休暇に入る。秋の景色を楽しみながら混浴を楽しみたい人は、今が駆け込みのタイミング。
トロッコ列車で一時間、黒部峡谷の河原に湧き出る釣鐘温泉は、文政2年(1819年)前田慶寧の命により開湯した。141段の階段を下った先に、数カ所の洞窟岩風呂が。
一度は体験してみたい洞窟風呂。
簡易脱衣所はあるものの、温泉の周りを観光客が行き交うため、入浴ハードルは高め。
開放感は抜群なので、大自然のなかで混浴を楽しみたい猛者はぜひ。
脱衣所/簡易あり
入浴時/水着着用可(持参)
設備/渓流露天風呂(男1・混浴3)、洞窟岩風呂(女1)
釣鐘温泉
ツリガネオンセン
富山県黒部市宇奈月町奥山釣鐘
TEL.0765-62-1103(8:30〜15:30受付)
日帰り湯/8:00〜16:00(無料)
休業日/不定休
※この情報は取材時のものです。
※こちらの記事は、2018年11月末発行の『BonNo』vol.88を再編集したものです。増税前の記事により、価格が変動していることがございます。