【金澤12年】お酒のプロに聞いた、ウイスキーと食のマリアージュ【リミテッド】
みなさん!石川県にもご当地ウイスキーがあるって知ってましたか?
その名も〈金澤12年〉。
霊峰白山の伏流水を使用した、華やかな香りと芳醇な味わいが特徴のピュアモルト。今年1月に〈BONNO〉でも紹介したので、聞き覚えのある人も多いかと思います。
じつは最近、このウイスキーの限定盤〈47°リミテッドエディション〉がリリースされたそうなんです。世の中に限定780本しか出回っていないという希少なお酒。一体どれくらいパワーアップしているのか気になるところです。
そこで今回は、新しい〈金澤12年〉の魅力と、どんなおつまみと食べるとより美味しいく愉しめるのか。ウイスキーと食のマリアージュについて、お酒のプロにアレコレ聞いてみました。
レクチャーしてくれるのは前回に引き続いてこちらのナイスガイ。小松駅前でショットバー『BOSS』を経営する、白江誠一郎マスターです。
濃厚な甘さと深みのある味わい
吉岡
「欲しい!飲みたい!けど、6月10日の発売から注文が殺到してるみたいで、いまは入荷のタイミング待ちなんです」
白江さん
「もともと全国的に注目されていた銘柄なんですけど、何万人ものフォロワーがいるウイスキーマニアが絶賛したことで一気に広まったみたいですね」
吉岡
「マスターのお店に来れば飲めたりしますか?」
白江さん
「飲めます。けど、うちも少量確保するのがやっとだったんで、もし切れてたらごめんなさい!」
白江マスターが考えるマリアージュとは?
吉岡
「ウイスキーと相性の良い食べものといえばなんですか?」
白江さん
「定番はナッツですね。ウイスキーといっても甘い香りのするものからピート臭という燻製のような香りがするものまで色々と種類があるけど、比較的どのタイプのウイスキーとも合います」
吉岡
「たいがいのバーには置いてありますもんね」
白江さん
「〈金澤12年〉のような香りが強いウイスキーとの相性も良くて。まずはストレートで一口。ふわっと甘い香りが口の中に広がったところにナッツをひとつまみ。もうたまらんです」
吉岡
「最高っすね。もう、仕事中だけど飲んじゃおうかな」
白江さん
「ナッツの燻製香と塩分によってウイスキーの奥深い甘さが強調されて、まさにマリアージュといった感じですね」
吉岡
「チョコレートととも合うって聞いたことあるんですけど本当ですか?」
白江さん
「ウイスキーの原料である麦とチョコの原料であるカカオの相性が良くて、昔から定番のおつまみとして知られていますね」
吉岡
「なるほど。麦チョコも美味しいですもんね」
白江さん
「個人的にはアイラ島で蒸留されたスモーキーなお酒とか、ハイランド系のピリッとしたお酒とか。チョコレートと対極にあるようなウイスキーをロックやストレートで合わせるのが好きですね。ピリッとしたところを甘味で和らげるみたいな」
吉岡
「たしかにケーキやお菓子をつくるのにブランデーやウイスキーを使ったりするし、合わないわけがないですよね」
白江さん
「似たようなものでいうと、パイナップルとかぶどうとかのフレッシュなフルーツもおすすめです」
吉岡
「ドライフルーツなら分かるけどフレッシュですか」
白江さん
「フルーツの爽やかな酸味と甘さが、ウイスキーの熟成された香りを引き立てるんです。ウイスキーの残り香がリセットされるので、新鮮な飲み口が楽しめるのもポイントかな」
吉岡
「そうやって考えてみると、ウイスキーと合うおつまみって意外とたくさんありそうですね」
白江さん
「好みは人それぞれですからね。スモーキーなお酒にナッツや燻製など同系のつまみを合わせるのが好きな人もいれば、甘いチョコレートといった対極なつまみでペアリングを楽しむ人もいる。色々と試しながら意外な組み合わせを見つけるのもウイスキーの醍醐味だと思います」
吉岡
「そのほかにおすすめのペアリングはありますか?」
白江さん
「食事をしながらウイスキーを楽しみたいという方には赤身肉がおすすめですね」
吉岡
「食中酒にウイスキー、ですか」
白江さん
「口の中に残ったステーキの脂をハイボールでふわっと流すもよし、ロックやストレートでさらに赤身肉の旨みに相乗効果を与えてもよし。ウイスキーは食中酒としても料理の味わいを引き立ててくれるので、もっと普及しても良いと思うんですよね」
吉岡
「マスターのお店でも赤味肉、食べられますか?」
白江さん
「国産牛のイチボステーキ(写真)が一押しです!これを食べにくるというお客さんもいるくらい人気なんですよ」
吉岡
「ヤバイっすねこの肉感。ヨダレが出そう」
吉岡
(メニュー表を見ながら)「ほかにもハンバーガーとか牛タタキとか、バーとは思えないくらいフードが充実してますよね。ちょっとびっくり」
白江さん
「ハンバーガーのパテもソースも自家製。営業の数時間前から仕込みを始めて、準備しています。あ、ちなみに今月バーの隣に焼肉屋をオープンするので、もし良かったら来てくださいね。名前は〈誠〉です!」
吉岡
「ちゃっかり宣伝するところ。ウイスキーだけにスコッチ(少し)のぬかりも無いっすね」
白江さん
「……」
というわけで、今回は〈金澤12年〉の魅力と、ウイスキーと食のマリアージュについて聞いてみました。〈金澤12年〉は今後もシリーズ展開するとの噂なので、次の一本を楽しみに待ちましょう。
〈金澤12年 47°リミテッドエディション〉の販売サイトはコチラ!
SHOTBAR BOSS
ショットバー ボス
石川県小松市大和町1-1 2F
TEL.0761-58-1228
営業時間/20:00~翌5:00
定休日/日曜日 席数/カウンター10席、テーブル10席
駐車場/近隣にコインパーキングあり
※こちらの情報は取材時点のものです。
(取材・文/吉岡大輔、撮影/林 賢一郎)
吉岡
「お久しぶりです!相変わらずイケメンっすね」
白江さん
「いやいや、そんなことないです(照)」
吉岡
「それでは早速〈金澤12年〉の限定盤について。マスターはもう飲まれましたか?」
白江さん
「もちろん!」
吉岡
「味どうでしたか?」
白江さん
「濃い〜!の一言ですね。ファーストアタックにシェリー樽のバニラの甘い香りが鼻に抜けていきます」
吉岡
「ふむふむ」
白江さん
「前回の〈金澤12年〉と比べアルコール度数が40度から47度にアップした分、ミドルアタックからフィニッシュにかけてスモーキーさがさらに増して余韻が続きます。前回のも柔らかい口当たりで好きだけど、個人的にはこっちの方がタイプかな」
吉岡
「これくらい濃厚なウイスキーとなると、やっぱりストレートかロックですよね」
白江さん
「間違いないですね。炭酸で割った場合は、ハイボールを飲んでいるというよりはウイスキーのソーダ割りを飲んでいる感覚に近いです。それくらい味と香りが濃厚なんですよ」