意外と侮れないリラックス効果。自宅で「1/fゆらぎ」に癒されてみました
どうもこんにちは。編集の森内です。
タイトルにある「1/fゆらぎ」。
とっても読みづらいのですが、
1/fゆらぎ=エフぶんのいちゆらぎ
と読むそうで、癒しに深く関係している言葉なのだとか。
「1/fゆらぎ」っていったい何?
聞きなれないですが、思いの外いたるところに「1/fゆらぎ」は存在しているようで。
例えば
小川のせせらぎ
小鳥のさえずり
浜辺に寄せては返すさざ波
太陽の日が差し込む木漏れ日
電車に揺られる振動
ゆらゆら燃える炎
雨音
など。
一定の間隔のようで一定でない。
そんな不規則なリズムやパターンが「1/fゆらぎ」。人間にとって心地よく感じるリズムなのだそうです。
癒し動画で思い出すのは阿佐ヶ谷姉妹の「モーニングルーティン」。
不思議と見返したくなってしまいます。
あの動画にも「1/fゆらぎ」的な癒し効果があったのでしょうか。
モーニングルーティンに揺らぎをプラスしてみた。
ステイホーム中は時間があったので「1/fゆらぎ」を取り入れてみることに。
「1/fゆらぎ」発生装置として用意したのは、能登・七尾市『高澤ろうそく』さんのろうそく等伯。
ろうそくというと暗くなってから火を灯すイメージがありますが、癒されるなら一日の始まりにと思い、モーニングコーヒーを淹れる時に炊いてみました。
1892年創業の老舗メーカー『高澤ろうそく』。さっそく箱をオープン!
風合いの良い和紙に一本一本包まれている。
シンプルなフォルムで「質実剛健」といった出で立ちがかっこいい和ろうそく。
植物ロウを原料に、和紙と灯芯で芯を手作りしています。
「ろうそく等伯」の名前は、七尾出身の絵師・長谷川等伯に由来しているとか。
主原料は、福岡県筑後の櫨 (はぜ) を使用。
表面についた白い粉は、霧に包まれたような雰囲気を醸し出す長谷川等伯の代表的な墨画『松林図屏風』を思わせ、ぷっくりと丸みを帯びたフォルムは、能登の松林をイメージして作られています。
燃焼時間は3号サイズの場合、1本およそ1時間20分と思いのほか長持ち。
箱から取り出す間に心が静まり、リラックス効果ははんぱないのですが、今回の目的は「1/fゆらぎ」。火をつけていきましょう。
ちょっと暗いですが、朝に撮影。燭台に立てて火を灯す。
火を灯すとじわじわとロウが溶け、櫨色 (はじいろ) の炎がのびやかに立ち上がります。
和紙でできた芯が、溶けたロウを吸い上げながら燃えるので、垂れるロウはわずか。
最後まできれいに燃えるので、汚れもにおいも特に気になりません。(むしろ美しい!)
やわらかく揺れる炎とコーヒーの香りがなんともいえず、ゆったりとした時間が流れます。
ちょっとした癒し効果は絶大!
「1/fゆらぎ」という言葉を知ったのをきっかけにはじめた、和ろうそく。
毎日小川のせせらぎを聞いたり、電車に心地よく揺られて過ごせたらいいですが、それって難しいじゃないですか。ならば、ろうそくに火を灯して5分〜10分…。これならお手軽。
癒しにハマって、1週間は続けました。
日々のちょっとしたメリハリに。
癒しの「1/fゆらぎ」をお試しあれ。
(文/森内幸子、撮影/吉田章仁)