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音楽の力を体現するDTMアーティスト|Funa先生の音楽室 #08

ここは金沢市内にある隠れ家的音楽スタジオ「MAM」。音楽クリエイターFunaの作業部屋であり、DTM(デスクトップミュージック=パソコンで作曲すること)の教室も開かれているクリエイターの交流の場です。今日もまた「音楽の手作り」を楽しむ人が遊びにやってきました。

 

Funa先生(以下Funa):石川県内には三味線、琴などの和楽器から、ピアノ、バイオリン等の洋楽器まで、様々な楽器奏者がいますが、DTMを主軸にして活動をする女性アーティスト、クリエイターはまだまだ少ない印象です。今日はそんな数少ないDTMアーティストのひとり、Yu-Naさんがスタジオにお越し下さいました。

 

Yu-Na(ユナ)さん(以下Yu-Na):よろしくお願いします。日頃、DTMを活かしながら、作曲、演奏、音楽講師、BGMプランナーなど、様々な活動をしています。

 

 

「ないなら作ってしまおう」の精神でBGMを制作。

 

Funa:Yu-Naさんはピアノやオルガン、シンセサイザーなどの鍵盤楽器全般の演奏をされるんですよね。

 

Yu-Na:はい、子供の頃にピアノとオルガンを習っていました。就職を決める時期に地元の音楽関連企業とご縁があり、ピアノと電子オルガンの講師資格、ブライダル奏者の資格を取りました。

 

Funa:それが音楽を仕事にするスタートだったんですね。

 

Yu-Na:そうです。資格を取り、短大卒業後から音楽講師と演奏家の仕事を始めました。

 

Funa:DTMをはじめようと思ったきっかけは?

 

Yu-Na:実は演奏の仕事が順調とは言えず…。当初、ブライダル会場で演奏をしていたのですが、時代の流れと共に徐々に仕事が減っていき、このままではマズイと思いBGMプランナーの仕事を始めました。自分で演奏するのではなく、既存曲の中からブライダルの進行にマッチする曲を一式ごとにプランニングしていく仕事です。

 

Funa:なるほど。確かにブライダル業界に限らず、いわゆるバブル期のような景気の良い時代にはプロの演奏家を起用して、イベント中のBGMが生演奏ということも珍しくなかったようですが、今思えば贅沢な演出ですよね。

 

Yu-Na:そうなんです。決して生演奏自体の価値が下がった訳でも、需要がない訳でもないのですが、そこまでの予算をかけられないというケースが増えていることを実感しました。

 

Funa:それでBGMプランナーとしての道も模索していくと。そこからどのようにDTMに繋がっていくのでしょう?

 

Yu-Na:ブライダルの雰囲気に合う音楽を探すにあたり、洋装に合う曲はいろいろあるのですが、和装に合う曲がすごく少なく選曲に苦労しました。それで自分で作れないか?と考えるようになったんです。

 

Funa:ないなら自分で作っちゃおうというのが発端だったんですね!

 

Yu-Na:はい。素敵な和風の曲はあっても、ブライダルシーンに当てはめた時にイントロが長すぎるとか、良きところで盛り上がってくれないとか、使用場面にマッチするものが少なかった。

 

Funa:生演奏ならその場の雰囲気で曲の長さやテンポなどを変更することも可能ですが、既存の音源をBGMとする場合、そのような自由度はないですからね。あらかじめイントロが何秒くらいの曲を選ばないといけないなどの縛りが出てくるという訳ですね。

 

Yu-Na:そうなんです。それで最初は元々所有していた電子オルガンだけで作ってみたのですが、クオリティに満足いきませんでした。そこでもっと良くするには?ということを調べた結果、DTMの存在を知りました。

 

Funa:電子オルガンもいろんな音が出ますが、あくまで生演奏用の楽器ですよね。しっかりした録音作品を作るのであればやはりDTMがいいと思います。

 

Yu-Na:そこからFuna先生のDTMレッスンを受けることにしました。

 

Funa:やってみてどうでした?

 

Yu-Na:こんなクオリティ高いものが作れるんだ!と感動しました。電子オルガンだけでは無理でしたね。イメージしたメロディーが形になっていくのがとても楽しくて、もっとたくさん曲を作りたいと意欲が湧きました。

 

Funa:Yu-Naさんは音楽の基礎がしっかりありましたから上達も早かったです。

 

Yu-Na:ありがとうございます。まずは念願だった和装ブライダル用の入場曲を作り、それを皮切りに、洋装に合うもの、プロフィールムービーに合うもの、エンドロール用など、いろんなタイプの曲を作れるようになりました。

 

 

オーダーメイドの楽曲制作でオンリーワンな挙式に。

Funa:着実にレパートリーが増えていきましたが、苦労した点はありますか?

 

Yu-Na:私の場合は歌の曲ですね。楽器奏者としての経験から、インスト曲(注)ならその延長線上で作れたのですが、歌の作曲は別物でした。歌詞を考えることもそうですし、声の録音に関してもキレイに録ることや、録音後の編集が奥が深くて…。

(注)…歌がない、楽器だけで演奏される曲。

 

Funa:そうですね。パソコンの中の音だけで済ます方法と、マイクを使って外部の音や声を録音する方法では覚えることも変わってきます。

 

Yu-Na:そうやって完成までに苦労した曲ですが、おかげさまでBGM販売サイトで人気曲となり、ブライダルなどのイベントBGMとしていろんな方に使っていただいてます。歌の曲にもチャレンジして本当に良かったです。

 

Funa:それは素晴らしいですね!

 

Yu-Na:これをきっかけにBGM販売サイトを通じたリリースだけでなく、新郎新婦の趣味趣向や思い出などから導き出したテーマに合わせてオーダーメイドで曲を提供するサービスを始めることにしました。

 

Funa:さらなるチャレンジですね。

 

Yu-Na:ちょうど姪の結婚式があったので、曲を提供してみたところすごく喜んでもらえて、結婚式が終わった後も車でよく聞いてくれているらしいんです。仕事で疲れた後もその曲を聴きながら帰宅すると元気になれると。

 

Funa:ヒット曲が生まれるきっかけの一つにリスナーの共感を生むということがありますが、オーダーメイドの曲ともなれば共感どころではないですよね、それ以上、まさに自分の気持ちと重なる曲ということで喜んでもらえるのだと思います。

 

Yu-Na:このことは自信に繋がりました。私が作る曲で誰かの応援ができればいいなと思っています。どんどんいろんな人に提供していけるようにしていきたいです。

 

Funa:長年、音楽に携わってきたYu-Naさんですが、DTMで作曲をするようになって、あらためて音楽の力を実感したんですね。

 

Yu-Na:はい。その他にもブライダル関連ではありませんが、仲間のピアノ講師が闘病していた際に「元気になったら一緒に演奏しましょう」と勇気づけるきっかけとなったオリジナル曲があったり、作曲活動に挑戦して本当によかったと思えることがいろいろあります。

 

Funa:作曲家冥利に尽きますね。そんなYu-Naさんの曲が聴ける機会が近々あるとか?

 

Yu-Na:そうなんです。これまでの作曲活動の中でも特に誰かの応援になったような思い入れの強い曲をライブで披露することになりました。元々、ブライダルのためとか、個人のために作った曲で、ライブで披露するなんて考えてなかったのですが、もっといろんな人に聴いてもらったらいいのではないかという周りからの後押しもあり。

 

 

Funa:そういう経緯なんですね。エピソードを聴いて曲を聴いてみたくなりました!近々のライブ、今後の作曲活動、うまくいくことをお祈りします!

 

Yu-Na:ありがとうございます。

 

■Yu-Na’s音楽室

■使用DTM機材

OS : Windows

DAWソフト : steinberg / CUBASE PRO 9

オーディオインターフェイス : steinberg / CI2

シンセサイザー : YAMAHA / MX61

マイク : audio-technica / AT2020

ヘッドホン : audio-technica ATH-M50
スピーカー : FOSTEX / PM0.4n

他、アップライトピアノ、電子オルガン

■アーティスト情報

ホームページ:https://yu-namusicgarden.jimdofree.com/

YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCJ3eh45e581Jt3DKdQnr-gA

 

 

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Instagram:@funa_music_and_more
Twitter:@funa_man
YouTube:音楽クリエイターFunaのDTMチャンネル

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