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爆裂地方都市⑯|カレーインディーズブーム到来!?

僕らのローカルシティポップ【爆裂地方都市】
爆裂地方都市・金沢の地から、ホコリにまみれた名曲から知られざる新曲までを掘り起こす!石引のカレーマスター・モカさんがカレーの合間にしたためた〈俺だけのディスカバリー〉がここに。

 

プロとアマチュア、メジャーとインディーズの違いは何でしょうか。それでメシを食ってるか食えてないか?生業(なりわい)にしてるか趣味か?

 

音楽だとクラシックやジャズなど高度な演奏技術・歌唱技術を披露するジャンルはプロとアマチュアの線引きがはっきりしているように思います。逆にインディーズでも音痴でもろくに楽器が弾けなくても人を感動させたり大ヒットしたりするのがポップミュージックの魔力。

 

料理でも三つ星シェフも脱帽の腕前だけど趣味でやってる人もいれば、マズいと評判だけど続いてる飲食店もあります(お前のことって言わないでね!)。

 

カレー界でもスパイスカレー ブームの延長で都市部では営業時間外の飲食店を使って開業する「間借りカレー屋」が増えてるみたいですが地方都市にもカレーに限らず間借り飲食店が増えつつあります。あとキッチンカーも。間借りなんてしなくても地方なんて空き店舗いっぱいあるのに…と思うけど、不動産屋で場所を探して銀行でローンを組んでテナントの契約金や内装工事費や設備費や人件費やあれやこれや…という開業の労力や金銭的負担もカットできるし、何なら本職にしなくとも別の仕事をしながら、脱サラしなくても開業できるというメリットがあります。

 

僕の周りの友人知人にも平日に仕事をしながら週末に活動しているバンドやラッパーやDJがいっぱいいますが、みんな「これで食ってく!」というわけじゃなく趣味を超えたライフワークとしてやっているように思います。そういう活動姿勢がカレー界にも来たということでしょうか…てことは遂にインディーズカレーブーム到来?

 

間借りでも副業としてちょっとでも生活の足しになればという方もいれば、これを足がかりに自分の城をという野心派もいるでしょうが、みんな最初のモチベーションは「自分が作った料理を食べてほしい!美味しいと思ってほしい!」という想いでしょう。それは週末に音楽活動をしてる人も同じはず。自分は「休日にカレーなんて作りたくない!自炊さえしたくない!休みたい!」という仕事というか生活モードなのでインディーズのピュアさには負けます。

 

週末に表現活動してる人も仲間やお客さんの前でライブができる、DJができることがモチベーションなのでギャラをもらっても音源やグッズが売れてもスタジオ代や機材費などを差し引いたらマイナスのはず。それでも好きな人は長年損得抜きに続けています。これも表現者がライブハウスやクラブやDJバーを間借りしている、という捉え方もできますね。しかし、そんな感じで間借りの飲食店がどんどん出来てきたらちょっと危機感。そのうち「食べてもらえるだけで嬉しい!お金は二の次!」ていうピュアすぎる間借りが現れて無料で配りだす石原軍団みたいな「炊き出し系カレー店」や、美味しかったらギターケースに投げ銭してもらう「路上弾き語り系カレー店」が登場して、ゆずみたいにそこからブレイクして5大ドームでカレーツアーとか…そんな馬鹿なということが起きるのがコロナ以降。

 

近頃は場所を貸したい飲食店オーナーと間借り営業をしたい人を引き合わせるマッチングアプリまであるんですね。まさに出会い系間借り。「間借りでお店を始めたい女の子が見つけた小さな飲食店のオーナーの正体は伝説の料理人。しかし隠された過去が…?!」なんてNetflixの韓国ドラマの第一話の構想が浮かびそうです。

 

さらには仕込みを代行してくれたり有名店や人気シェフのレシピを元に再現した仕込み済みの商品を提供するセントラルキッチンのマッチングアプリまであるんですね!そしたらもう間借りと仕込み代行で貯金も修行もしなくてもお店ができるんだ。音痴でも楽器が弾けなくてもミュージシャンなれるように料理しなくてもできなくてもオーナーシェフになれて大繁盛するかもしれないのね。何かがおかしいというか自分が恐ろしく効率が悪いことをしてるというか、スマホの時代に伝書鳩を使っている気分になります。うちも間借りで貸そうかな〜。賃料安くするしアドバイスもするので買い出しのついでにうちの食材も買ってきてもらったり仕込み手伝ってもらったり、子どもの宿題みてもらったりご飯作ってもらったり。いつの間にかベストキッドみたいに成長してるかもしれませんよ。

 

でも、美味しい料理を作るのとお店を続けていくのって少し違うような気がします。コンサートに例えるのは恥ずかしくおこがましいですが、お店は昼の部と夜の部を年間300公演を毎年こなす感じなので調子悪い日や空席が目立つ日や思わぬアクシデントやトラブルも起きます。もちろん一生懸命やってるけど「今日で喉が潰れて倒れてもいい」という意気込みで毎日コンサートしたら続きません。1年トータルで合格ならいいかなと。というわけで大繁盛しなくともなるべくやりたくないことをやらずに細々〜っとでも好きにやって続けれたらいいなと思いながらカレーを作っていますので、インディーズカレー店の皆さんどうかお手柔らかによろしくお願いします!

 

それでは本日の一曲、Taj Mahal  / Curry

 

 

スパイスカレーでも金沢カレーでもないJO-HOUSEカレーを是非。

 

 

 

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執筆者プロフィール

モカ
学生街のブラッスリー『JO-HOUSE 石引』2代目カレーマスター/私設公民館『じょーの箱』大家さん。もうすぐ若者ぶらずにおっさんの武器も使えるいちばん旬なとき、さみしさは昔よりも現実味おびてきたね…でも明日はくるSweet Sweet 45 Blues。

ツイッター:@MoCurry
フェイスブック:@モカ ジョーハウス
インスタグラム:@Jo_house1972 @mocurry

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