北陸エンタメの未来を創る、ほくりくアイドル部の結成秘話|Funa先生の音楽室 #15
北陸は控えめな県民性で、エンタメが根付きにくいなんてことをしばしば耳にすることもありますが、そんな北陸においてこれまでの常識を覆しつつ、活躍の場をどんどん広げていっているのが現在結成7年目に突入した「ほくりくアイドル部」です!
今回は2ndアルバム「2nd Season」の発売を記念して、ほくりくアイドル部の総合プロデューサー中新賢人さんと、音楽ディレクターを務めるFuna先生の対談をお届けします。生みの親である中新さんと、立ち上げ当初から運営に携わっているFuna先生のスペシャルトーク!一体、どんなお話が飛び出すのでしょうか。
Funa先生(以下Funa):今回は、ほくりくアイドル部の総合プロデューサー中新賢人さんをお招きしております。よろしくお願いします!
中新賢人さん(以下中新):さん付けはやめてください(笑)。
Funa:では、普段どおり中新と呼ばせてもらいます(笑)。ほくりくアイドル部の2ndアルバムがついに完成しましたね。
中新:はい、2022年11月9日リリースです。
Funa:僕も制作に携わっています。
中新:Funaさんじゃないと間に合わないギリギリのスケジュールでした。いつもありがとうございます!1stシングルの頃からたくさん曲を作ってきていますが、一度たりとも余裕があった試しがないという(笑)。
Funa:結成当初はノウハウがなくてバタバタだったし、メンバー、スタッフ共に成長してきた今は今でチャレンジする規模が大きくなって結局バタバタしている(笑)。
中新:初期の頃は僕が用意したデモ曲を「何かいいカンジにしてください。」ってFunaさんに丸投げするっていうのが基本で(笑)、僕たち2人だけで完結することがほとんどという小規模でした。
Funa:中新はアンサー株式会社の音楽事業部「アンサー・エンタテインメント」に所属していて。僕は現在は自分で会社をやっていますが、当時は別の会社に所属していて。お互い、会社のサポートはもちろん受けていたんだけど、最前線の現場にいる大人のスタッフというのは2人だけだった。そこからどんどんいろんな人が助けてくれるようになっていきましたね。
中新:そうですね。僕がプロデュース業をやることになり、当時、Funaさんが所属していた音楽関連の会社に協力していただくことになったんですよね。
Funa:自分のバンド活動ではなく、アイドルグループをプロデュースしようとなったきっかけって何だったの?
中新:僕は「シアトルスタンダードカフェ」というバンドをやっているのですが、結成10周年の記念コンサート(2013年)を開催したときに大きな節目を感じて、ここがピークかもしれないなと思ったんです。メンバーの年齢や将来のことをリアルに考えるようになって。
Funa:ライフステージの変化を感じるようになったんですね。
中新:はい。メンバーと話し合いをした結果、解散はしない。ただし、これまでより活動のペースは緩やかにしよう、ライフワークとして無理なく続けていこうということになりました。
Funa:そうだったんですね。
新たな出会い、冒険が始まる予感がした
中新:そんな中、今後の活動をどうしようかと考えていたときに、アンサー株式会社の有村社長と運命的な出会いを果たします。会社には当時、音楽事業部はなかったのですが、「音楽、エンターテインメントで人を喜ばせる仕事がしたいから一緒にやらないか。」とお声をかけてくださいました。
Funa:運命の出会いの話は僕も少し聞いてますよ。意気投合するあまり、出会って2回目でいきなりバリに行ったんだよね(笑)!
中新:そうなんです!金沢駅周辺で初めて出会い、その日は片町で一緒にお酒を飲み・・・2回目に会ったのは大阪の中百舌鳥(なかもず)駅。そのまま関西国際空港からバリへと飛びました(笑)。そのときに「何か新しい冒険が始まる!」そんな気がしました。
Funa:おお!新しい冒険!そこでさらに親睦を深めたと。有村社長は本当にパワフルで面白い人だよね。中新を社員として迎え入れるも、中新のトレードマークである赤髪もそのままで(笑)、音楽の仕事をやっていける環境を整えてくれた。素晴らしい出会いです。
中新:そんな出会いを経て、アイドルグループを作ることになりました。その際、バンド時代からお世話になっていた音楽関連会社の熊野さんという方にいろいろ相談していたのですが。
Funa:そうでしたね。当時の僕の上司です。
中新:熊野さんを通じて、Funaさんに協力してもらうことになりました。熊野さんにも大変お世話になったのですが、数年前に亡くなられました。
Funa:そう、残念だよね。熊野さんもほくりくアイドル部結成のキーパーソンの1人だった。
中新:はい。今の活動には本当に多くの方の想いが込められています。それ以前は何事もバンドメンバーだけで作り上げていくことが多かったのですが、編成を変えていろんな人とやっていきたいと考えるようになりました。
アイドルに興味がない!!?
Funa:なるほど。バンド活動は緩やかになるけど、音楽活動は続けると。バンドメンバーという枠を飛び越え、自社の仲間や、他社との協業でやっていくことにシフトしたんですね。チーム編成を変えるだけでなく、音楽の方向性をアイドルにシフトチェンジしたのは何故?
中新:僕はあくまでプロデュースに専念し、自分が表に出ないグループを作ろうと思っていたこと。さらには未来ある子ども達、次の世代を育てたいという思いがあったこと。そこからアイドルグループという答えに辿り着きました。・・・なのですが、Funaさんにはバレてると思うんですけど・・・僕、元々はアイドルに全く興味がなかったんです(笑)。
Funa:一緒です・・・(笑)。お互い10代からバンドをやっていて、アイドルとは全く違う世界観の音楽をやってきてたんだからね。
中新:僕はロックシーンを中心に、Funaさんはクラブシーンを中心に活動していましたよね。アイドルが好きとか嫌いとかではなく、そもそも触れてこなかった。バンドマンの僕とダンスミュージックが得意なFunaさんがアイドルソングを作るとどんな風になるんだろうって期待はありました。
Funa:それで中新から自身のバンド「シアトルスタンダードカフェ」の曲「Today」をアイドル風にしてください!と依頼されたのが始まりだね。今でもライブレパートリーになっている記念すべき一曲目。
中新:元々はロックな曲なので、ムチャぶりでしたね(笑)。そこから活動を重ね、おかげさまで現在までに「ほくりくアイドル部」は6枚のシングルと1枚のアルバムをリリース、さらに選抜ユニット「かがやき」が2枚のシングルをリリースするまでに至っています。
新章に突入!2ndアルバムリリース
Funa:本当にここまでくるに辺りいろんなドラマがありましたが、話が尽きなくなるので冒頭の話に戻しますね。2ndアルバムのことを聞かせてください。
中新:タイトルは「2nd Season」。1stアルバムが「1st Season」でしたので、まんまです(笑)。
Funa:まんまというのがまさに中新プロデューサーの真骨頂ですね。とにかくわかりやすいっていう(笑)。
中新:ドラマシリーズのシーズン1、2・・・、映画のエピソード1、2・・・とか、そんなイメージですね。ずっと長く続いていくプロジェクトであってほしいという願いがあります。何年も先、もしもプロデューサーが僕以外の誰かに代替わりしたとしても、メンバーが変わることがあっても、それでも尚、続いてほしい。
Funa:そこまで考えてるんだ。壮大なプロジェクトですね!
中新:あの頃はこうだったとか、〇〇期みたいな呼ばれ方をしたり、シーズンごとにいろんな語り草が生まれるようなグループになってくれるんじゃないかなというイメージがあります。
Funa:なるほど。では、どんな内容のアルバムになってますか?
中新:1stアルバムの頃からそうですが、コンセプトは彼女達の活動をそのままパッケージすることです。奇をてらった演出をすることもなく、まさに「アルバム」として1stアルバム以降の彼女達の活動が収められています。タイアップ、応援ソング、派生グループから新曲まで、いろんな曲が入っています。
Funa:たくさんの人に聞いてほしいですね!では、最後に今後の展望を聞かせてください。
中新:3つあります。1つ目はこれまで同様、地域に密着し地元のみなさんに愛していただけるような活動を続けること。2つ目はほくりくアイドル部がきっかけで、北陸に興味を持ったり、足を運ぶ人が増えるくらいの存在にしたいということ。そして、3つ目はエンターテインメントに憧れを持つ地元の子ども達の夢を応援できる環境を整えていくこと。現在ほくりくアイドル部は石川校、福井校、富山校と3つの拠点でグループを育てています。レッスン生は随時募集中です。
Funa:いいですね!これからも力を合わせてがんばっていきましょう!
中新:よろしくお願いします!
【連動企画!当対談のノーカット版音声公開!】
今回の対談の模様を収録したノーカット版の音声が、ほくりくアイドル部公式YouTubeチャンネルにて公開されます!
■アーティスト情報
ほくりくアイドル部
2ndアルバム「2nd Season」
価格:3,300円(税込)
北陸3県のTSUTAYA RECORDS、ファミリーマートの一部店舗にて購入可能。
詳細は公式ホームページにて。