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衣ザクザク、スパイシー!インドカラアゲ定食|煩悩を断ぜずして咖喱を得るなり #18

インドカレーと相性の良い肉料理といえばタンドリーチキン。鶏肉をヨーグルトとスパイスに漬け込んで焼くインドの伝統料理で、最近ではコンビニなんかでも売られていたりする。

 

しかし、筆者にはどうしても忘れられない味がある。

 

それは数年前に店を畳んだ、海環沿いのインド料理屋が提供していたインドカラアゲ。その美味さはガンジーでも断食をあきらめるレベルで、とにかくハマりにハマった。もちろんカラアゲの味はしっかりと脳内にファイリングされていて、今でも無性に食べたくなるときがある。

 

インドの風が吹く、料理自慢の大衆酒場。

訪れたのは海環沿いにある『居酒屋 海かん』。勘のいい人はお気づきかと思われるが、筆者がハマったインド料理屋の後継店である。よく見ると建物の四方にはタージ・マハルを思わせる尖塔がそびえ、インドカレー屋だった当時の面影を残している。

 

じつはこの居酒屋のオーナーは、インド料理屋のオーナーと同一人物。なんでも居酒屋としてリニューアルした後もインドカラアゲやタンドリーチキンなどのスパイス料理はメニューに残していたそうで、一年ほど前からカレーランチも始めたのだと言う。もっと早く知りたかった!

 

 

中に入ってみると、以前のオリエンタルな雰囲気とはうって変わって、昭和レトロな居酒屋へと大変身。家飲み感覚でくつろげる小上がりのほか、カウンター席もあるのでおひとり様でも気軽に通うことができそうだ。

 

 

かと思えば、店の隅っこにヴィシュヌ像が置いてあったりと、さりげないインドアピールも。

 

 

夜のメニューは種類が豊富。スパイス料理以外にも、ポテサラ、だし巻き玉子、もちろん刺身だってある。それに加えて、牛すじ煮込みやホルモン焼き、豚の角煮に馬刺し盛りなど、肉料理のバリエーションもなかなか。ガッツリいきたい夜には、しっかりと胃袋を満たしてくれるに違いない。

 

 

昼のメニューはこんな感じ。今回はもちろんインドカラアゲ定食を注文。カレーの辛さは3段階で選べるところ、一番辛い「激辛」でお願いすることにした。ライスをおかわりできるのもありがたい。

 

ちなみにここのタンドリーチキンはつゆだく系。ライスとの相性がバツグンなのでぜひお試しあれ。

 

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カレー好きを虜にした伝説のカラアゲが登場

インドカラアゲ定食 1,080円

 

定食はカラアゲ、カレー、サラダ、ライスの4点セット。「こういうのでいいんだよ」的なシンプルなビジュアルは当時とまったく変わっていない。かれこれ4年ぶりのご対面となるが、その佇まいに感動すら覚えてしまう。こうして再会できたのもなにかの縁。料理が温かいうちにしっかりといただこう。

 

 

まずはインドカラアゲを実食。見てもお分かりの通り、いわゆる日本式の唐揚げではなく、衣がサクサクしたフリッターのような仕上がりとなっている。この衣がポイントで、小麦粉などと一緒に調合されたスパイスの加減が絶妙。食べても食べても腹が減る、そんな食欲を刺激する特殊能力を備えている。

 

それに加えて、どこかベビースターラーメンのようなスナック的な要素もあって、これが「また食べたい」と思わせる中毒性を生み出しているのではないかと推察する。つまみにするならビール一択だ。

 

 

富山県の某人気カレー店のレシピを受け継いだスープタイプのチキンカリー。店主の山田さん曰く「スパイスの風味を引き立たせた、香りで食べるカレー」。見た目はあっさりしているが、旨味が凝縮しているので物足りなさは感じない。

 

ちなみに辛党の筆者でも「激辛」は美味しく食べられるギリギリの辛さ。辛いものが苦手、あるいは普通の人は「無辛」か「小辛」をおすすめする。

 

 

米は地元産のツキアカリを使用。大粒で食味が良いと評判の新品種である。山田さんは、これをほどよく芯を残した「アルデンテ」に炊いている。そうすることでカレーソースと絡みやすくなり、美味しさがより引き立つのだそうだ。

 

 

当時の味をそのままに、筆者の胃袋とカレー欲を満たしてくれた『居酒屋 海かん』のインドカラアゲ定食。また、以前のようにヘビロテが復活するかと思うと、ワクワクせずにはいられない。

 

 

居酒屋 海かん
石川県金沢市畝田東3-547
TEL.076-213-8801
営業時間/11:30~14:30(L.O.14:00)、18:00〜24:00(L.O.23:00)
定休日/月曜日
席数/カウンター8席、テーブル8席、座敷20席
駐車場/16台
※こちらの情報は取材時点のものです。

 

(取材・文/ヨシヲカダイスケ、撮影/林 賢一郎)

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