【まとめ】変わり種がずらり!石川県のご当地レトルトカレー食べ比べ。
まん延防止等重点措置の発動によって、ステイホームを余儀なくされそうな今年の夏休み。
これまで以上に自宅で食事をする機会が増え、とくにお子さんのいる家庭では「お昼ごはんをどうするか」が、日々の悩みの種になっているかと思います。
そんなときに重宝するのが、温めるだけでサッと食べられる「レトルトカレー」。
というわけで今回は、石川県のご当地レトルトカレーを食べ比べてみました。
今回、購入したカレーはこちら!
・剣崎なんばカレー
・のとししカレー
・金澤新竪町ビーフカレー
・純米吟醸酒粕カレー
・とり野菜みそカレー
・能登町ブルーベリーカレー
いかがでしょうか、このひと癖もふた癖もありそうなラインナップ。果たして期待を上回る味なのか、想像通りの味なのか、それとも……。
それでは、実食開始です!
剣崎なんばカレー
品名:剣崎なんばカレー
購入価格:540円
内容量:180g
具材:少なめ
辛さ:★★★★☆
トップバッターは、白山市の伝統野菜「剣崎なんば」を使ったこちらのカレー。
激辛トウガラシとして知られる剣崎なんばですが、仕上げの直前に入れることで、風味と爽やかな辛味を引き出しているそうです。大野の醤油や無塩バターなど、調味料へのこだわりも感じます!
カレーは飲み物といわんばかりのサラッとした舌ざわり。
3日間じっくり煮込んでいるためか、牛肉や玉ねぎなどの具材は完全にルウに溶け込んでいる様子。シンプルなので具材をトッピングしたり、焼きチーズカレーにしてみたり、アレンジが効きそうです。
気になる辛さは、一般的なレトルトカレーの辛口レベル。剣崎なんばの特徴であるコクも感じて、まさに「旨辛」といった印象でした。隠し味のコーヒーが関係しているのかも?
のとししカレー
品名:のとししカレー
購入価格:680円
内容量:180g
具材:多い
辛さ:★★★☆☆
こちらは能登産の天然イノシシを使ったジビエカレー。「道の駅 のと千里浜」の人気メニューを、レトルト化したものになります。
好き嫌いの分かれるイノシシ肉ですが、特製のベジブロス(野菜の皮や切れ端などで作る野菜だし)で煮込むことで、肉の旨みが存分に引き出されているんだとか。カレーの味も「深みがある」と好評なんです。
野菜たっぷりのやさしい味わい。
大根、しめじ、ほうれん草、えのき、にんじん、大豆など、細かく刻まれた野菜がたっぷり入っているのがポイント。これなら野菜嫌いなキッズも喜んで食べてくれそうです。
イノシシ肉は小間切れ(ひき肉?)で、感覚としてはキーマカレーに近いかも知れません。ジビエ特有の獣臭はまったく感じず、しっかりめの味付けでごはんとの相性も抜群でした!
金澤新竪町ビーフカレー
品名:金澤新竪町ビーフカレー
購入価格:590円
内容量:200グラム
具材:普通
辛さ:★★★★☆
つづいては金沢新竪町の老舗薬局「小西新薬堂」が監修するビーフカレー。
メイン具材は牛肉といたって普通ですが、約50種類の植物エキスで作った酵素(植物発酵エキス)が入っているのが特徴です。さすがは、明治39年創業の老舗ならではのアイデアですね!
7大アレルゲン(卵、乳成分、小麦、そば、落花生、えび、かに)不使用と、食の安全性も考慮されています。
ゴロっとした牛肉の塊がうれしい。
にんじんや玉ねぎなどの具材が溶け込んだルウは、かなりのまろやかさ。しかも、あとから辛さがじわじわやってきて、ちょっとクセになりそうです。植物発酵エキスとありますが、薬膳カレーのような独特の風味はまったく感じませんでした。
じつは4代目・馬場澄江さんのカレーの腕前はプロ級と評判で、お得意様にもよく振る舞っていたそう。そりゃあ、美味しいはずです!
純米吟醸酒粕カレー
品名:純米吟醸酒粕カレー
購入価格:540円
内容量180g
具材:少なめ
辛さ:★★★☆☆
4つ目にご紹介するのは、金沢カレーの名店「チャンピオンカレー」と、金沢の老舗酒蔵「福光屋」のコラボで生まれた、純米吟醸酒粕カレー。語感が良すぎて、何回も口に出して言いたくなります。
ただでさえ濃厚な金沢カレーが、酒粕に含まれるアミノ酸などの旨味成分によって「さらに深いコクが生まれている」とのこと。果たしてお味のほどはいかがでしょうか?
金沢カレーならではのどろっとした濃厚なルウ。
まずパウチを開けた瞬間、酒粕の香りが強めに漂ってきます。酒粕が苦手な人はここで怯んでしまうと思いますが、ぜひ勇気を出して食べてみてください。じつは筆者も酒粕が苦手なのですが、想像をはるかに超える美味しさでした。
もしかすると「福光屋」の酒粕自体が美味しいのかもしれませんが、チャンピオンカレーの濃厚な味にも負けず、酒粕の風味が確かなコクを生んでいます。スパイスと発酵のマリアージュ恐るべし!
とり野菜みそカレー
品名:とり野菜みそカレー
購入価格:375円
内容量:180g
具材:普通
辛さ:★★☆☆☆
こちらは、石川県民のソウルフード「とり野菜みそ」を使った、昔ながらのカレー。最近スーパーでもよく見かけるので、気になっている人も多いのでは?
もともとは、金沢タテマチ商店街にある「DK art café」の人気メニューで、金沢工業大学の学生さんと、とり野菜みそを製造する「まつや」が何度も試作を重ねて、ようやく辿りついた味なのだそうです。
サラッとしたルウの優しい味わいは、どこか懐かしく感じる。
カレーの隠し味に味噌を使う人もいるそうですが、こちらのカレーは隠すどころか主役レベル。ほんのりと甘い、とり野菜みその素朴な味がベースになっています。
具材は玉ねぎと鶏肉のみ。田舎のそば屋で食べる出汁の効いたカレーにもどこか似ていて、カレーうどんにして食べても美味しそうだなと感じました。毎日食べても飽きない味ですね!
能登町ブルーベリーカレー
品名:能登町ブルーベリーカレー
購入価格:750円
内容量:180g
具材:普通
辛さ:★☆☆☆☆
最後に登場するのは、能登町の特産物であるブルーベリーを使った甘口カレー。デザート感覚でいってみましょう。カレー界ではりんごとハチミツがよく恋をするそうですが、ブルーベリーとは初めて聞きました!
どんな味か想像できませんが、スパイスとフルーツは相性が良いと聞くのでちょっと楽しみです。ちなみにブルーベリーはルウの味付けだけでなく、しっかり具材としても使われています。
つぶつぶのブルーベリーの食感と酸味がアクセントに。
正直にいうと、第一印象は「苦手な味」。辛党の筆者には、とにかく甘すぎました。
ところがこれが食べていくうちにクセになって、あっという間に完食。ブルーベリーの酸味によるものなのか、美味しいハヤシライスを食べている気分でした。おそらく最初に苦手と感じたのは、脳が想像以上の「甘さ」に対応し切れなかったのだと思います。
おわりに…
終わってみれば、すべてのカレーが及第点以上。変わり種ばかりを集めたので、ひとつくらいは口に合わないものがあるかと思いましたが、どれも美味しくて大満足の結果になりました。ちなみに筆者の一番は、純米吟醸酒粕カレー!
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撮影/林 賢一郎