白山市『テールツリー』の定番アイテムと、オーナー姉妹のお気に入り。
雑貨やインテリアの魅力を知る人たちに、自身のお気に入りと欠かせない定番品を聞く「店主のお気に入りと定番品」。
今回訪れたのは、白山市の中心部に位置する『テールツリー』。宮西里美さんと澤山幸江さんの姉妹が経営するセレクトショップです。
テールツリー
暮らしの中の、大人スタイル。
『テールツリー』の前身は、おふたりのお母さんが営んでいた「馬油」の販売所。
地域の人々から長らく愛されてきたお店を受け継ぐ形で、13年前にリニューアル。若い頃から雑貨屋めぐりが趣味だったという里美さんと幸江さんによって、大人が楽しめる雑貨店として生まれ変わりました。
陶器、木工、金物、布製品など、ジャンルにとらわれず長く使える良いものセレクト。結婚祝いや出産祝いなどのギフトも充実している。
扉を開けると、食器やキッチン用品など暮らしの道具がずらり。奥へ進むと布製品や洋服のコーナー、さらに奥に進むと今度はベビー用品と、想像以上の品揃えに驚かされます。
古くからヤケドや切り傷などの皮膚治療に使われてきた「馬油」。現在も薬師堂のソンバーユ全商品を販売している。
「女性ふたりで経営しているせいか、商品のセレクトは自然と主婦(主夫)目線になっている気がします」と話すのは、姉の里美さん。
この価格は妥当?
この食器は丈夫?
家族の分は買い足しできる?
といった現実的な視点を大切にし、なかでも器に関しては割れてもまた補充できるような、かといって大量生産ではない作り手の製品を選んでいるのだそうです。
「とはいえ、良いと思うものは国内外にこだわらず取り入れています。温かみのある土物の陶器で和食を食べたい日もあれば、アラビアのパラティッシでワインって日もありますから」と里美さん。
日々の暮らしを楽しむことで、より豊かな人生を送りたい。そんな人たちにはぴったりのお店ではないでしょうか。
オーナーの宮西里美さん(右)と澤山幸江さん(左)。休みの日はランチ巡りをする仲の良さ!
ちょっと落ち着いた、上質で大人っぽい品揃えが印象的な『テールツリー』。ここからはさらに厳選して、お店の定番アイテムとお気に入りをうかがっていきます。
【定番品】CONTEのオイルポットとやくさじ
オイルポット 5,280円、やくさじ 大1,540円 小1,320円
「CONTE」はステンレス加工の一大産地、新潟県燕市発のブランド。
「出しっぱなしにしたくなる、それくらいカッコイイ」と幸江さんも絶賛するオイルポットは、容器のふちの巻き加工を半円に仕上げることで液だれがしにくい、光を反射しない特殊加工のこし網を使うので容器の中が見やすいなど、機能的にも優れています。
また、同じシリーズのやくさじは計量するだけでなく、かき混ぜる、味見をするなど調理の過程で大活躍する目から鱗な道具。
「柄の長さや角度、スプーンの深さなど、ほんの小さなところをこれでもかと研究しているところが素晴らしい(幸江さん)」と、こちらもイチオシです。
油の再利用に欠かせないオイルポット。家庭で揚げ物をする場合はとても重宝する。
すくう皿の部分が浅く見えるが、安定して持てる角度に設計されているため実はこぼれにくい。
【お気に入り】Veritecoeurの服
ボックスタック切替ワンピース39,600円、フリースジャケット33,000円(左)
福岡発のウィメンズブランド「Veritecoeur(ヴェリテクール)」のコンセプトは、心豊かになれる大人の日常着。
里美さんが展示会でひと目惚れしたという洋服は、選りすぐられた上質の素材、窮屈さのない作りの良さ、そしてどこか人の手の温もりも感じます。
「当初はちょっとお高めかな?と思いましたが、今ではその価値を実感しています。ヴェリテクールは断捨離したら残る服ですね、とお客様とよく話しています」と里美さん。
アンティークのように、長く着続けられる服を探している方はぜひ。
素材の持つ魅力を活かし、着心地を大切にした洋服。着ては洗ってを繰り返し、愛着のある一枚になっていく。
洋服は「Veritecoeur」のみの取り扱いとなっている。
何気ない日常の中にも、ちょっとした幸せを感じて欲しい。
おふたりのセレクトには、そんな思いが込められているような気がします。
テールツリー
石川県白山市馬場2-37
TEL.076-276–1141
営業時間/12:00~19:00
定休日/火曜、水曜日
駐車場/あり
※こちらの情報は取材時点のものです。
撮影/林 賢一郎