素材にこだわり。食のおともにぴったりな「パンとさかな」の推しパン３選
今、石川県では個性あふれるパン屋さんが続々とオープンしています。
ハード系のパンに定評のあるブーランジェリーや、旬の惣菜パンが美味しいベーカリーなど、食事の種類やシーンによって選択肢が増えるのはうれしいですよね。
というわけで、今回の特集テーマは「パン」。2022年にオープンした新しいお店と推しパンを、隔週にわたってご紹介します。
日々の暮らしに寄り添うパンを。
第一回目となる今回は、田園風景と霊峰白山が目の前に広がるのどかな町へ。白山市日向町にある『パンとさかな』を訪れました。
ともにパン職人の佐々木さん夫妻が営むこのお店がオープンしたのは今年４月。有名ベーカリーや地元の人気店での修行を経て、念願の独立を果たしました。まだ、オープンして半年ですが、開店前には行列ができる人気店となっています。
『パンとさかな』という一風変わった名前。はじめてお店の名前を聞いたときは「魚も売ってるの？」と不思議に思いましたが、聞くところによると「日々の暮らしに寄り添うような、食のおともになるパンを作りたい」という願いを込めた名前とのこと。さかなというのは、”魚”ではなく”肴”だったんですね。
ショーケースや棚に並べられたパンの中から、購入したいものを選んで伝える対面式。人気のカンパーニュをはじめ、食事パン、惣菜パン、サンドイッチなど、様々なジャンルのパンが並びます。
奥様が作るスコーンやブラウニーなどの焼き菓子も美味しそう。
佐々木さん夫妻のこだわりは、安心して食べられるパンを作ること。そのため使用する材料も、なるべく近くの地域で生産された、国産のものを選ぶよう心がけているそうです。
それではここから実食開始！
たくさんあるパンの中から、編集部のイチオシをご紹介していきます。
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編集部セレクト「パンとさかな」の推しパン３選
ひとつめに紹介するのは、佐々木さんご夫妻もイチオシする酒粕カンパーニュ（700円）。白山市にある「車多酒造」の酒粕でおこした自家製酵母のパンです。
酒粕パンというと、生地に酒粕を練りこんだものを想像していましたが、実際には酵母を発酵させるためのスイッチ的な役割として使うのだとか。そんなわけでパンにはアルコールが一切含まれていません。
薄めにスライスしたパンにかぶりつくと世界が一変。モチっとした食感と、酒粕のほんのりとした甘味が口の中に広がります。自家製酵母で何時間もかけて発酵させるからこそ、これだけ豊かな味わいになるのでしょうか。酒粕臭さもまったく感じず、ひと口食べただけでファンになってしまいました。
ハムやチーズなどの具材を挟めば、それだけで豪華なランチにもなるのでおすすめ。お店ではハーフ（350円）も販売していました。
ふたつめは、しっとり仕込んだブリオッシュ生地に、ラム酒が香るホイップカスタードをたっぷり入れた大人のクリームパン（260円）。
酒粕カンパーニュと並んで、お店でも一二を争う人気のパンだそうです。
「大人とはなんぞ？」と思いつつ、食べてみるとそのネーミングに納得。上質な生クリームとカスタードにラム酒のフレーバーが加わったリッチな味わいで、まるで高級スイーツを食べているようでした。
牛乳と卵をたっぷり使った、ふわふわなブリオッシュ生地との相性もバツグン。手みやげで持っていっても、喜ばれること間違いなしです。
「お客さんがわくわくするようなパンを作っていきたい」とご主人。みっつめに紹介するさつまいものリュスティック（240円）は、そんな意思を受け継いだパンになります。
外はカリッと、中はしっとり。水分をたっぷり含んだリュスティック本来の持ち味を生かしながら、季節の味を楽しめるというなんとも贅沢なパン。具材となるサツマイモもたっぷり。アクセントに塩をふっているおかげで、より甘味が引き立てられています。
こちらのリュスティックは秋季限定。今後も季節や旬の素材を生かしたリュスティックを販売予定とのことで、お店を訪れる楽しみのひとつになりそうです。
以上、編集部がイチオシする「パンとさかな」のパンでした！
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パンとさかな
住所：石川県白山市日向町ヌ11
TEL. 076-205-9254
営業時間／10:00〜無くなり次第（取置きは平日18:00、土曜17:00まで)
定休日／月曜、日曜日（不定休あり）
駐車場／４台
※こちらの情報は取材時点のものです。
（取材・文／BONNO編集部、撮影／林 賢一郎）