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辛味と酸味の効いたスープが身体を芯から温める。『リトルスパイス』のトムヤム鍋

エスニック料理といえば「夏」のイメージが強いけど、タイの代表的な料理「トムヤムクン」は、現地の人からすると冬場の冷え切った身体を温めてくれる魔法のスープでもあるらしい。辛味と酸味の効いたスープで身体がポカポカ。そんなトムヤムクンを鍋にするお店を金沢片町で見つけた。

 

 

辛いものが苦手な人でも意外と平気

金沢21世紀美術館のすぐ目の前。東京のタイ料理店で研鑽を積んだ店主の谷川哲一さんが経営する『リトルスパイス』は、女性客を中心に絶大な支持を得ている人気店。本場タイの屋台を思わせる店内では、日本人好みの味付けにカスタマイズされた大衆的なタイ料理を食べることができる。

 

冬季限定の「トムヤム鍋」は、常連客の心を掴んで離さないキラーメニュー。キャベツ、白菜、空芯菜、トマト、キノコ、もち、豆腐、豚肉、鶏肉、エビ、イカ、アサリなど、約15種類の具材が自家製のトムヤムスープにたっぷりと浸かっている。

 

仕込みをする店主の谷川さん。

 

トムヤム鍋1人前1,480円(2人前〜)

 

味の決め手となるのは、トムヤムペーストにチリインオイル、タイの魚醤ナンプラー、ココナッツミルク、レモンジュースなどを加えたトムヤムスープ。ほどよい辛さと酸味の効いたコク深い味わいが印象的。レモングラス、バイマックルー、パクチーの爽やかな香りも、具材から味が染み出た濃厚なスープを引き締める。「ちょっとずつ完成形に近づいている」と谷川さん。その味わいは試行錯誤を重ねながら定期的にアップデートされている。

 

それでは実況スタート!

 

風味が飛ばないように中弱火でコトコト煮るのがコツ。

 

えびや肉が赤らんできたら食べごろ。

 

「白米とも合いますよ」と谷川さん。

クルワンプルーンで自分好みの味に仕上げる

溶き卵を仕上げにかけることで、よりマイルドな仕上がりに。リクエスト次第で唐辛子の量を調整してくれるなど、辛いものが苦手な人でも意外と平気で食べられる配慮も『リトルスパイス』のトムヤム鍋が人気を集める理由。

 

いよいよここからは〆の時間。雑炊セット、センレック、センミー、中華麺という選択肢の中から、今回はコシが強くてモチモチとした食感が特徴のタイの米粉麺センレックをチョイス。ボイルした状態で提供されるので、もやしと一緒にサッと火を通すだけ。あまり煮過ぎるとドロドロになってしまうので注意が必要。

 

鍋の料金に+200円でセンレックが付いてくる。

 

沸騰したスープに麺ともやしを投入したら、火を消してちょっと待つだけ。

 

麺を入れたことでスープの味にどこか物足りなさを感じたら、おなじみタイの調味料セット「クルワンプルーン」の出番。辛さが足りなければプリックポン(粉唐辛子)を、酸味が足りなければナムソムプリック(唐辛子入りの酢)、コクや旨味を増したいときはナンプラー(魚醤)やナムターン(砂糖)を使って、少しずつ自分好みの味わいに調整する。

 

そんなトムヤム鍋をもっと贅沢に味わいたい人は、ヤムウンセン、干し豚揚げ、空芯菜炒め、〆のごはん(または麺)がセットになったコース(2,700円)もおすすめ。タイビールを片手にプチ忘年会なんていかがでしょう。

 

 

リトルスパイス
石川県金沢市柿木畠2-11 長福ビル1F
TEL.076-232-0141
営業時間/17:30~23:00
定休日/月曜日
席数/カウンター4席、テーブル22席 ※全席喫煙可
駐車場/近隣にコインパーキングあり
※こちらの情報は取材時のものです。

 

(取材・文/吉岡大輔、撮影/林 賢一郎)

 

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