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【ぶらり旅】恋人の聖地との呼び声が高い「粟津温泉」を一日堪能!

小松市にある「粟津温泉」が、恋人の聖地として注目されている。なぜ、恋人の聖地なのか?それは江戸時代に旅館の奉公人として働いていたお末と竹松の大恋愛を描いた「おっしょべ恋物語」がこの地の伝説となっているから。粟津温泉の湯に入ると恋人同士はより仲良く、夫婦はより固い絆になるといわれ、2007年に北陸初の恋人の聖地に認定されてからというもの観光客が年々増加しているそうだ。

 

情緒豊かな和風造りの『粟津温泉総湯』

 

というわけで恋人の聖地、粟津温泉にある『粟津温泉総湯』を訪れた。せっかくなので既婚者である筆者は、浸かると夫婦の絆が固くなると言われる温泉に入ってみた。ちなみにこの温泉は1,300年の歴史を誇る北陸最古の温泉として、県内外の愛湯家からも親しまれているそう。無色透明の湯は肌に優しく、湯加減もいい感じ。「かた〜い絆に〜 想〜いをよせて〜」なんて鼻まじりに湯に浸かっていると、ちょっとお腹が空いてきた。さて、お昼ごはんにするとしよう。

 

大きな浴槽がひとつのシンプルな造り。

 

粟津温泉総湯
石川県小松市粟津町イ79−1
TEL.0761-65-1120
営業時間/8:00~22:00
定休日/8のつく日(土日祝の場合は変更あり)

 

身体に優しい食を提案する『トロワ』でランチ

遥か長い道のりを歩き始めた頃にお目当ての『トロワ』に到着。ここは植物の酵素や栄養素を効果的に取り入れるローフードを軸にした食を提案するカフェ。シルバーを基調にしたスタイリッシュな店内が、レトロな温泉街の中でひときわ異彩を放っている。ゆったりとくつろげるソファ席が多いのは恋人同士にとっては朗報。店の中に入るとオープンな空間に、自家焙煎のオーガニックコーヒーや天然酵母の自家製パンなど、美味しそうな香りが次々と漂ってくる。

 

本日のランチ1,000円(パンは別売り)

 

無農薬や有機栽培の野菜など、厳選した食材をシンプルに仕立てたランチが人気。サラダプレートは葉物野菜の下に海藻やきのこ、いもなどが敷いてあるので食べ応え十分。パルメザンチーズと自家製マヨネーズでコクと旨味もプラスされているので、見た目以上に満足度の高いプレートとなっている。セットで付いてくる酒粕のスープと、不純物を取り除いたグラスフェドバターと醤油をかけたギーごはんも味わい深い。

 

ランチを担当する山根さん。

 

調味料からドリンク、パンなど、お店で提供するものはほとんどが手作り。発酵マヨネーズやウスターソース、カマクラソルトなどの調味料の販売もしている。驚いたのはコーラまでもが自家製なこと。これがスパイシーでクセになる味。米飴を使った自然な甘みも心地よかった。恋人と訪れたらこの手作りのコーラで乾杯することをおすすめしたい。

 

天然酵母の自家製パン。

 

トロワ
石川県小松市粟津町ワ38-3
TEL.080-1956-9269
営業時間/9:00~17:00
定休日/不定休

 

『加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森』で工芸体験

お腹が満たされたら学びの時間。九谷焼、輪島塗、山中漆器、和紙、金箔など、11の館で50種類以上にもおよぶ伝統工芸の創作体験ができる『ゆのくにの森』を訪れる。ものづくりで日本の真髄に触れながら、恋人の新しい一面を発見できる。そんなチャンスが待っているかも?また、伝統文化に触れるコースや自然を満喫するコースなど、6つの散策コースが用意されているのもポイント。恋人と一緒に沈む夕日でも数えながら、森の中を散策してみてはどうだろう。入村料金は大人550円(中高生440円)。各体験につき別途料金がかかるシステムとなっている。

 

築100年以上の古民家を移築した建物。

 

共同作業によって二人の仲はさらに縮まるかも。

 

 

 

加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森
石川県小松市粟津温泉ナ3-3
TEL.0761-65-3456
営業時間/9:00~16:30
定休日/無休(臨時休業あり)

 

恋スポ盛りだくさんの『おっしょべ公園』を散策

二人の仲が縮まってきたら、恋人たちのパワースポットが満載の『おっしょべ公園』に行ってみよう。まず、訪れたいのがお末と竹松がデートの待ち合わせに使ったという「おっしょべ滝」。二人が語りつくせない青春の日々を送ったこの滝は、まさに恋人の聖地と呼ぶに相応しい場所。石像が置かれているので、手を合わせてお祈りしておこう。

 

おっしょべはお末の名前が訛ったものらしい。

 

エキセントリックな遊具も恋人たちを見守る。

 

願いを込めて鳴らす幸せになるというレンガ造りの「幸せの鐘」も訪れたいスポットのひとつ。1回鳴らすと新しい恋が見つかり、 3回鳴らすともっと恋が深まり、5回鳴らすとあの時の気持ちが復活するとの噂。この勢いでいくと、10回鳴らした頃には会いたくて震える身体になってしまっているのでは?と、くだらない心配をしながら一人公園を後にする。

 

恋人の聖地のモニュメントとして「幸せの鐘」が鎮座する。

 

観光地おなじみの顔ハメ看板。なかなかの悪ふざけっぷり。

 

おっしょべ公園
石川県小松市粟津町ル
TEL. 0761-65-1834(粟津温泉観光協会)
営業時間/入園自由
定休日/無休

 

『瞑想の足湯』で相手の潜在意識とつながる

イルミネーションがきれいな『瞑想の足湯』も恋人たちに人気。場所はお昼ごはんを食べた『トロワ』のすぐ目の前。宇宙空間をイメージしたというモダンな建築デザインは、現在東京で活躍する粟津出身のデザイナーが設計したものだそう。床に仕込まれた光ファイバーが星のきらめきを演出し、ときには星が流れることも。天井に映し出された湯船の光も幻想的な雰囲気を醸し出している。ちなみに足湯の背後に見えるのは粟津温泉を開湯した泰澄大師の像。水辺にはたくさんのお賽銭が落ちていた。足湯は45度と高めの設定。少し入るだけで身体がポカポカしてくる。

 

足湯とは思えない近未来的なデザイン。

 

24時間源泉が流れている。

 

 

瞑想の足湯
石川県小松市粟津町ワ36-4
TEL. 0761-65-1120
営業時間/6:30~21:50
定休日/無休

 

このほかにも恋人の聖地『粟津温泉』の界隈には、洞窟の中に千手観音を祀ることで知られ、お末と竹松も結婚の挨拶回りの後にこの観音様に参拝したといわれる「那谷寺」などのラブパワースポットが満載。これから新しい恋を始めたい人、いまの恋人との仲を深めたい人、長年連れ添った伴侶との恋を思い出したい人。恋するすべての君に幸せあれ!

 

※こちらのすべての情報は取材時のものです。

 

(取材・文/吉岡大輔、撮影/林 賢一郎)

 

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