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みんなゴキゲン〈しあわせの湯〉のひみつ

金沢市と野々市市の境目である〈横宮〉エリア。
ラウンドワンやゴールドジムヴィテンのある通りといえば、地元っ子にはわかりやすいでしょうか。そんな街中にある『しあわせの湯』は、気軽に立ち寄ることができるロケーションながら、最高の泉質が楽しめてしまう温泉施設なのです。

 

野々市方面から行くとこんな感じ。金沢方面から行くと、もりもり寿司の奥に隠れてちょっと見つけづらいかも。

 

地域住民と、最近ではサウナを愛する〈サウナー〉から熱烈に愛されまくっているのが、しあわせの湯。なんとこんなに街中にあるのに、自社で掘った源泉を持っていて、露天風呂、貸切風呂では100%源泉掛け流しが楽しめるのです。

肌にやさしいエメラルドグリーンの湯

まずは温泉についてご紹介。サウナについては後述しますので、サウナーもついてきてね。

 

しあわせの湯の魅力は、なんといってもその泉質。
温泉の成分は、ちょっとしょっぱいナトリウム−塩化物温泉。肌に近いpH7.4という弱アルカリ性で、アトピーなど肌トラブルを抱えている人や肌の弱い赤ちゃんでも安心して入浴できるということで、女性の根強いファンも多いそうです。

 

持って帰れる飲泉。鼻うがいに使ったり、化粧水として使う人も。

 

塩分が強く、舐めてみるとちょっとしょっぱい。
冬場に入るとよくわかりますが、お湯から上がっても驚くほど湯冷めしないのです。時間差でジワジワ温まるので、帰りの車の中で思わず汗ばみ、窓が曇ることも。

温泉成分が強く、湯あたりする人も多いと聞くので、温まりすぎはご法度です。

 

開放感のあるフロント。そこかしこに飾られる植物はすべて支配人がお世話している。

 

男湯、女湯ともに、循環式の大浴場と、源泉掛け流しの露天風呂があります。シャンプーやボディソープなどは備え付けられていないので、ご注意を。タオル、アメニティがすべてセットになった「手ぶらセット」もあるので、突然温泉に浸かりたくなったときでも思い立って行くことができます。

 

エメラルドグリーンのお湯が美しい大浴場。

 

源泉掛け流しが楽しめる露天風呂。

 

女性更衣室に隣接する化粧室。明るく清潔な空間で身支度ができる。

 

「どうも〜」「最近調子どう?」常連さんが多いのも、しあわせの湯の特徴。

貸切風呂で、気兼ねなくリラックス。

しあわせの湯でぜひおすすめしたいのが「貸切風呂」。
源泉掛け流しが楽しめる貸切風呂は「花梨」「無花果」「桃」「梅」「橙」「柚」の全6室。
まるで旅館の内風呂を楽しんでいるような贅沢な時間が流れます。

 

60分2,400円〜とリーズナブルな値段でリラックス。女性庭師が手がける箱庭も素敵。

 

温泉の香りと湯煙に、しばしチルアウト。

 

お湯データ
温泉名/オータム天然温泉 しあわせの湯 1号源泉
泉質/ナトリウムー塩化物泉
pH/7.63
湧出量/毎分449ℓ
加水/なし
加温/なし ※冬場は加温する場合あり

 

と、ここで掃除のスタッフさんが現る。

 

手慣れた様子で桶をゴシゴシ!

 

サッシもピカピカに磨き上げる。

 

塩分が強い泉質のため、しあわせの湯ではこまめな清掃を大切にしているとのこと。
男湯、女湯、貸切風呂、サウナにいたるまで、すべて1時間に1度の清掃を行っているという徹底ぶりに驚かされます。どうりで館内、お風呂場から脱衣所、廊下に至るまで、髪の毛一本落ちていないわけだ…

 

男性大浴場の掃除風景も見せていただいた。

 

ちなみにしあわせの湯では、大浴場、露天風呂、貸切風呂、すべての浴槽のお湯を、毎日入れ替えています。これだけの施設で毎日すべてのお湯を入れ替えるというのは、ドバドバと湧き出る豊富な湯量のなせるワザ。毎日沸きたての清潔なお湯が楽しめるなんて、贅沢の極みです。

 

フロントにはしあわせの湯のフィロソフィーが掲げられていた。

 

遠赤外線で汗ドバ〜!

さて、サウナーの皆さんお待たせいたしました。
しあわせの湯には〈サウナ目当て〉のお客さんが多く見受けられます。

 

大量のミネラルと酵素を含む〈黄土〉を塗ったサウナ室。

 

中国の黄土高原やヨーロッパ中部の砂漠などに堆積する〈黄土〉。熱すると遠赤外線を放ち、効率よく身体の深部まで熱を届けてくれるといいます。

 

もちろんサウナストーンに水を掛け水蒸気を発生させる〈ロウリュ〉もやってマス。

 

90〜95℃の高温サウナですが、黄土の効果か発汗作用がとにかくすごい。
全国のサウナ上級者からも注目を集め、サウナ漫画の『サ道』や、サウナを愛する一流経営者・本田直之氏が手がける著書『人生を変えるサウナ術』でも〈今すぐ行きたいサウナ〉として紹介され、ますますサウナーから注目が集まっています。

 

〈紹介された書籍はこちら〉

 

左から、しあわせの湯ファン歴1年・15年・20年の常連さん。

 

常連さんに話を聞いてみた。しあわせの湯に通ってる理由は何ですか?

 

「とにかく清潔感があるよね。サウナもキレイ」
「スタッフさんの対応が素晴らしいです。笑顔に癒されるんですよね」
「サウナも良いし、水風呂も良くて、とにかく気持ちが良いんですよ〜」

 

貴重なご意見ありがとうございました!

 

ちなみにサウナ室1〜2分の滞在でしたが、このあとカメラマンは大汗をかいて「汗が止まらない、ヤバイ」と困っていました。

 

具合が良いとウワサの水風呂。

 

サウナデータ
サウナ温度/90〜95度
収容人数/男湯:20人、女湯:23人
サウナ詳細/黄土、ドライ、テレビ有り、薬草あり
ロウリュ/毎時0分
水風呂/15度

 

サウナと水風呂を楽しんだら、露天風呂に置いてあるベンチで外気浴を。そよ風に吹かれ、昇天間違いなし。

 

風呂から上がったら、ドリンクタイム。

フロントの自動販売機は、サウナーならニヤリとしてしまうラインナップ。

ポカリとオロナミンCを割る「オロポカ」にするも良し、サウナー御用達のマッチを飲むも良し。

 

サウナーのリクエストに答えた結果、こんなラインナップになったそう。

ゴキゲンすぎるしあわせの湯を率いるのは…

しあわせの湯のステキさ、伝わりましたか?
もうひとつ、ステキたる理由があります。それは…支配人!

 

支配人の田中就子(なりこ)さん。温泉ソムリエの資格を持っている。

 

インタビューを行っていても、支配人ご自身がしあわせの湯を愛しているのがひしひしと伝わってきます。休みの日はいろんな温泉巡りをするのがライフワークとのことですが、「やっぱりウチの温泉が好き!」という結論に至るそうです。

 

笑顔がチャーミングな支配人に、しあわせの湯についてお聞きしました。

 

前会長が社員の疲れを癒したいと温泉を掘ったこと、その会長が源泉を掘り当ててすぐにガンで亡くなってしまったこと、湯量と泉質に恵まれた温泉を地域に還元したいと開放したことなどなど……。

 

「地域のために」を信条とした先代の会長、米沢外秋氏。温泉開湯式にて(1998年)
(写真提供:しあわせの湯)

 

 

―ご苦労なさったことはありますか?

 

支配人:私が就任したのが11年前。当時は管理者が不在で、当たり前のことが当たり前にできていない温泉でした。いろんなことを正そうと思ったのですが、就任当初は古いスタッフとうまくコミュニケーションが取れず、何も手伝ってもらえなかった。悔しいから朝の5時に来て全館ひとりで掃除してたこともありますよ。悔しいからひとりでやってやるわと思って。そしたら社長(現 北星産業会長)が、いつもすっごいかっこいいスーツ着てキメキメなのに、ジャージ着て首にタオル巻いて現れて。私はそのとき、ここを絶対に再生してやると心に決めたんです。

 

―スタッフの方は皆さん気持ちよく接してくれますね。

 

支配人:私、うるさいんですよ(笑)。みんな嫌やと思いますけどね。でも仕方ないんです。お店だから。でも私が来てから11年になりますが、10年くらい一緒に働いている人も多いですよ。ずっと一緒。そういう人には感謝しかないです。みんな知ってるんじゃないかな。支配人、あの時は苦労してたよね、って。

 

温泉ソムリエの資格を持つフロント担当の中内さん。14年のベテラン、支配人とは阿吽の呼吸である。

 

笑顔がステキな湯守の山下 清さん。山下さんも温泉ソムリエの資格を持つ。

 

ー大事にしていることを教えてください。

 

支配人:スタッフのみんなには、みんなの家族がお風呂に来たときに「こうしてあげたいな」と思うことをお客様にしてあげてねと伝えています。一度訪れてくれたお客様に「また来たい」と思ってもらえるお店作りをするには、来てもらったときが勝負。清潔感や気持ち良さという当たり前のことを、これからも大切にしていきたいと思っています。

 

地域住民に愛され続ける、しあわせの湯。派手さはないかもしれませんが、ただ時間を重ねているのではなく、日々当たり前のことをしっかりと大切に紡ぎ続けていることを感じさせられました。

 

大きすぎず、小さすぎず。この規模感がちょうど良いのだ。

 

 

源泉掛け流し しあわせの湯
石川県野々市市横宮町6-3
TEL.076-248-1126
営業時間/10:00〜0:00(日、祝日は9:00〜)※最終受付は23:00
定休日/毎月第3木曜日(変更の場合あり)
料金/大人600円、子供(小学生以下)290円、幼児(3歳〜)100円、貸切風呂60分2,400円〜
公式HP/しあわせの湯

 

(取材・文/佐藤江美、撮影/林 賢一郎)

 

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