
Funa先生の音楽室②|副業でギタリスト!得意を活かすライフスタイル。
ここは金沢市内にある隠れ家的音楽スタジオ「MAM」。
音楽クリエイターFunaの作業部屋であり、DTMの教室も開かれている、DTMクリエイター交流の場です。
今日もまた「音楽の手作り」を楽しむ人が遊びにやってきました。
※DTM…Desk Top Music(デスクトップミュージック)の略で、パソコンで音楽を作ることの総称。
Funa:今回スタジオに遊びに来てくれたのは、ギタリストの北山功ニさんです。ようこそ!
北山さん(以下敬称略):よろしくお願いします。
(写真左から)Funa先生、北山功二さん
ハードロックに憧れるロックキッズだった。
Funa:じつは北山さんは、僕が日頃音楽制作するときに1番最初に声をかけるファーストギタリスト(※注1)なんですよね。いつもありがとうございます!
※注1:ファースト○○…作編曲家、プロデューサーなどが作品のレコーディングする際、頻繁に起用するお気に入りのミュージシャンのこと。
北山:光栄です!いつもお世話になっております(笑)。
Funa:北山さんはギタリストとしてもご活躍ですが、じつは会社勤めもされているんですよね。
北山:そうなんです。一般企業に勤めているのですが、自分のスキルを活かして副業でギタリストをやっています。
Funa:現在は副業とのことですが、元々は本業ギタリストで、メジャーデビューしてた経験もありますからね。腕は確かですよ!
北山:ありがとうございます。2002年にavexよりバンド「tick」のギタリストとしてメジャーデビューしました。当時親しかったバンドが10FEETやRIZEなどで、一緒にツアーを回ったり、貴重な経験ができました。
Funa:音楽を始めたきっかけは何だったんですか?
北山:X JAPANに影響を受けて15才でエレキギターをはじめました。そこから洋楽のハードロック、ヘヴィメタにもハマりました。
Funa:元々はロックキッズだったんですね。でも、メジャーデビューした「tick」はヒップホップテイストのあるミクスチャーバンドでしたし、僕が仕事を依頼するときはロックじゃないものも少なくないですが、全部対応してくれますよね。何でも弾けてすごいです!その引き出しの広さ、多ジャンルに対応できるスキルはどうやって身につけたんですか?
北山:幼少の頃から母の影響で60、70年代の洋楽・邦楽ポップスを聴いて育ったからかもしれません。ポップスは様々な音楽ジャンルが融合されていますからね。あとはギター講師を15年以上やっているので、必然的に様々なジャンルを吸収してきました。
Funa:なるほど。謎が解けました(笑)!
集まらなくても、音楽はできる。
Funa:その他にも僕が北山さんをファーストギタリストとして選ぶ理由が「DTMができる」ということなんですよね。DTMの録音データのやりとりがストレスなくできるのでとても助かってます。DTMはいつ頃からやってるんですか?
北山:高校生の頃からそれっぽいことはやっていたのですが、当時はまだパソコンで作ることが普及していないくて、シーケンサー(※注2)やMTR(※注3)といった専門機材で作っていました。
※注2:シーケンサー…音楽データの自動演奏ができる作曲専用の機材。
※注3:MTR…複数の音声を重ねて録音ができるマルチトラックレコーダー(Multi Track Recorder)の略。
Funa:懐かしいですね(笑)!では、パソコンを使い始めたのは?
北山:2006年頃からだと思うのですが、当時はあくまで作曲のスケッチ程度で使い込んではいなかったです。ガッツリやり始めたのは2014から2015年頃、Funaさんからギターの仕事をもらって、音楽データのやりとりをするようになってからなんですよ。やりとりさせていただく中でいろいろ学ばせてもらいました。
Funa:そっか!僕が教えたのか。
北山:アナログなギタリストだった僕にデジタルな最新技術を叩き込んだのはFunaさんですよ。
Funa:仕事していく自然な流れの中でですよね。教えてるなんてつもりはなかったけど、お役に立てたなら幸いです(笑)。
北山:DTMの技術は身につけて本当に良かったと思いますね!自宅のパソコンでいろんな楽器の音が出せて、アイデアをすぐに具現化できる。エンジニアさんに依頼しなくても、自分のギターをセルフでレコーディングできる。とても役立っています。
Funa:僕からの仕事以外でもDTMが役立ってる?
北山:はい。現在、ギタリストとしてクライアントワークをすると同時に、自身のバンド「CAFUNE(カフネ)」での活動も行っているのですが、メンバー全員DTMができるので、日頃の楽曲制作はスタジオに集まったりせず、データのやり取りだけで完結することも少なくありません。
Funa:直接集まらずオンラインのやり取りで曲ができてしまうというのは今っぽいですね。どういったメンバー構成なのですか?
北山: ボーカルのLapu、ベース&プログラミングのShu-Flatz、とギターの僕、3人で構成しています。
Funa:データのやり取りで曲を作るというのは、実際にはどのような流れで?
北山:まずはLapuが仮歌とギターだけが入った曲の原型となるものを作って、僕達にデータを共有します。それに対して僕がギターを自分なりにアレンジして弾き直して、それを元にShu-Flatzが編曲するパターンが多いです。
Funa:なるほど。本番のレコーディングはどうしているんですか?
北山:それも各自、自宅でやっているんです。仕上がったアレンジに合わせて、それそれが都合のいいタイミングで自身の担当パートをホームレコーディングしています。メンバー全員がDTMできる強みですね。
Funa:そういう制作秘話を聞くと、どんな曲なのか、俄然気になってきました!
北山:各種配信サイトでリリースされています。ぜひチェックしてみてください。
Funa:はい、ぜひ楽しませていただきます。本日はありがとうございました!また近々、新規のギターの依頼連絡しますね(笑)。
北山:いつでもお待ちしております(笑)。ありがとうございました!
北山功ニ‘s音楽室
■使用DTM機材
OS : Windows
DAWソフト : steinberg / CUBASE PRO 10
オーディオインターフェイス&プリアンプ : Fractal Audio /Axe-FxⅡ XL+
オーディオインターフェイス : YAMAHA /AG03
MIDIキーボード : Roland /A-500S
スピーカー : Fostex / PM0.4n
ヘッドホン : YAMAHA / HPH-MT120
マイク : blue / bluebird、SHURE / SM58 BETA
ギター :
Paul Reed Smith / S2 Standerd24
Fender / custom shop stratcaster
Gibson / Hummingbird
ESP/ kog signature model
アンプ : Fender/65 Deluxe Reverb
■アーティスト情報
CAFUNE(カフネ)
詳細:CAFUNEオフィシャルホームページ
左からShu-Flatz、Lapu、Koji Kitayama
■リリース情報
CAFUNE「Pray-Single」(2021)
sportify、apple music、LINE MUSIC等、各種音楽配信サイトにて配信中
◯集まれ次世代のDTMer!【Funa先生の音楽室】
執筆者プロフィール
Funa先生(舟崎康介)
金沢市在住。作詞、作曲、編曲からレコーディングまで、音楽制作全般をマルチにこなす音楽クリエイター。TV、CM、WEB、配信、CDなど、様々なコンテンツの音楽を数多く手がける。また、パソコンで音楽を作る「DTM」の専門家として、国内最大手の楽器メーカー「ヤマハ・スタインバーグ」公式YouTube内の作曲講座に出演したり、自身のスタジオや専門学校、オンラインによる指導、育成にも力を入れている。オンラインレッスンでは北海道、沖縄にも受講生がおり、全国展開している。