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シーンを牽引するバンドマンの作曲術に迫る|Funa先生の音楽室 #07

ここは金沢市内にある隠れ家的音楽スタジオ「MAM」。音楽クリエイターFunaの作業部屋であり、DTM(デスクトップミュージック=パソコンで作曲すること)の教室も開かれているクリエイターの交流の場です。今日もまた「音楽の手作り」を楽しむ人が遊びにやってきました。

 

Funa先生(以下Funa):今回は金沢を拠点とし、全国各地で活動するバンドA(c)白江宗司(エーカッコシーのシラエソウジ)さんがスタジオに遊びに来てくれました。とにかく曲がカッコいいので、まずは代表曲のひとつ「in the dark」のリンクを貼ります。みなさんぜひ聞いてみてください。

 

 

Funa:いかがですか?めっちゃカッコいいですよね。それではA(c)の作詞、作曲、ボーカル、ギターを担当されている白江宗司さんの音楽ヒストリーや作曲術などに迫っていきたいと思います。よろしくお願いします。

 

白江宗司さん(以下白江):よろしくお願いします。

 

(写真左から)Funa先生、白江宗司さん

 

幼少期の三味線の経験を経てギターに転向。

Funa:音楽を始めたきっかけから教えてください。

 

白江:父が三味線の先生で、2、3才の頃から三味線を触っていました。

 

Funa:三味線ですか!幼い頃から弦楽器に馴染みがあったということですね。そこからギターに変わったのはいつでしょう?

 

白江:中学2年生の頃です。TV番組でエレキギターを見てカッコいいと思ったのがきっかけです。そのタイミングでギターを購入しました。

 

Funa:当時、影響を受けた曲はありますか?

 

白江:エリック・クラプトンの「いとしのレイラ」に興奮しました!

 

Funa:なるほど。イントロのエレキギターのフレーズが超有名ですよね!

 

白江:それで完全にエレキギターの魅力にハマったんです。

 

Funa:バンドを始めたのはいつからですか?

 

白江:高校2年生ですね。

 

Funa:それはギター&ボーカルで?

 

白江:いえ、ギターのみです。当時から歌は好きだったのですが人前で歌うのは恥ずかしくて(笑)。

 

Funa:そうだったんですか(笑)。白江さんの音楽はボーカルのカッコ良さも大きな魅力のひとつなので意外でした。最初はギター専門だったんですね。

 

白江:実はそうなんです。高校卒業後、すでに全国区で活躍していたバンドtickのサポートギタリストになりました。

 

Funa:tickといえば金沢発のバンドですが、たしかに全国レベルで人気を得ており有名でした。大抜擢ですね。

 

白江:そのおかげで10FEETRIZEなど、一線で活躍しているバンドと共演させていただいたり、後の活動につながる大きな影響を10代後半で受けました。とても感謝しています。

 

Funa:それは貴重な体験ですね!ここでもギタリストということですが、ボーカリストの白江さんはいつ誕生するのでしょう?

 

白江:20才の頃なのですが、自分で考えたメロディー、言葉を自分で歌いたいという気持ちが強くなったんです。それでtickのサポートを辞退し、自分がボーカル&ギターを担当するバンドA(c)を結成しました。

 

Funa:ギターと比べると随分遅いスタートで驚きました。白江さんはボーカリストとしても素晴らしいのでてっきり10代からのキャリアだと思っていました。

 

白江:ありがとうございます。

 

A(c)の作曲はドラムパターンからスタート。

Funa:では、A(c)がスタートしてからの主な活動歴を教えてください。

 

白江:結成以降、いくつかのレーベルと契約しながら、全国各地をツアーで回ったり精力的に活動していきました。エイベックスから2枚ミニアルバムをリリースするなどしつつ、現在は新潟の「KIZUNA RECORDS」に所属しています。

 

Funa:フェス出演などもいろいろしていますよね。

 

白江:はい。ありがたいことに北陸最大規模のミリオンロックフェスティバルには何度か出演させてもらっています。また、一生青春フェスティバルというフェスを主催して全国からかっこいいバンドを石川に呼ぶ活動もしています。

 

Funa:ご活躍ですね!では、作曲法に関しても聞かせてください。A(c)の曲は普段どのように作られていくのでしょうか?

 

白江:普段の活動は完全に生バンドですが、作曲するときはまずDTMなんです。DTMで簡単なリズム打ち込むところから始めます。

 

Funa:へえ!ボーカル&ギターの人ってまずはギターを弾きながら口ずさんで、メロディーを決めるところから始めるケースが多いイメージなのですが、白江さんはドラムの打ち込みからなんですね。

 

白江:はい。リズムを大切にしているので、ドラムパターンから決めていくことが多いです。そうすることで曲のノリに関する方向性が定まるんです。次にそのドラムに合わせてギターを弾いてコード進行やギターリフ(注)を考えます。

(注)・・・伴奏の核となる印象深いギターの繰り返しフレーズ

 

Funa:なるほど。歌のメロディーはどのタイミングで考えるのですか?

 

白江:歌メロはギターを弾いてる内に自然と浮かんできます。口ずさみながらギターを弾くんです。そうやってギターと歌が固まってきたらDTMで録音します。その時はまだ歌詞がないので「ラララ」で歌いますね。その流れでベースも考えて録音し、ひとまずデモが完成します。

 

Funa:A(c)はボーカル&ギター、ベース、ドラムの3ピースバンドですから、そこまででメンバー分のすべての演奏が考えられるということですね。

 

白江:はい。ただし、メンバーのアイデアも取り入れたいので、この時点ではあくまでラフです。ここでできたデモ音源をメンバーに送って、自分のパートをなんとなく弾けるようにしておいてもらいます。その後、スタジオに入ってみんなでバンドアレンジを固めていきます。

 

Funa:そうやって完成すると。

 

白江:いえ、まだ完成ではないんです。

 

Funa:え!?そうなんですか。ここからはどういう工程を?

 

白江:一旦、ライブでお披露目するんです。

 

Funa:完成前のものを!?

 

白江:はい。もちろん、ある程度人前に出せるクオリティになってからですが、あえて完全には決め込んでいない状態で実際にライブで演奏してみます。自分達の感触、お客さんの反応など、現場で感じたことを踏まえて、さらにブラッシュアップしていくんです。

 

Funa:なるほど!1人のDTM→メンバーだけのスタジオ→お客さんのいるライブハウスと演奏する環境がステップアップしていくことで曲が成長していくんですね。

 

白江:その通りです。演奏にもどんどん慣れていき、確実にクオリティは上がっていきます。未発表曲はまずリリースして、その後でお披露目ライブをするという流れも多いと思いますが、僕達の場合は逆です。ライブで繰り返してどんどんブラッシュアップしていきます。そうやって曲を育ててから本番のレコーディングをします。

 

Funa:そうやって作り込んでから音源化しているからこそ、A(c)の曲はクオリティが高いんですね。納得しました。最近はどのような活動を?

 

白江:最近と言いつつ、まずは2019年まで遡るのですが、10FEETのTAKUMAさんのソロプロジェクトで映画の主題歌を作ることになり、そのバンドにギタリストとして参加することになりました。メンバーが東京、京都、金沢の人間で構成されていたため、楽曲制作はDTMデータのやりとりで進めたんです。その後、本番レコーディングを東京で行なったり、そのバンドでライブを行なったりしていて、活動は現在まで続いています。

 

Funa:おお!10FEETといえば日本のバンドシーンを代表するバンドのひとつといっても過言ではない大人気のバンドです。そのフロントマンであるTAKUMAさんとバンドを組んでいるなんでスゴイですね!…ということは、A(c)はお休み中?

 

白江:いえ、同時進行で頑張っています。もうまもなくですが3月21日には金沢の老舗ライブハウスvanvan V4の40周年記念のライブに出演します。地元で行う久しぶりのライブです。

 

 

Funa:近々ライブがあるんですね。この記事を読んで興味を持たれた方にはぜひ足を運んでみてほしいですね。本日はありがとうございました!

 

白江:こちらこそありがとうございました!

 

■白江宗司 A(c) ’s 音楽室

 

■使用DTM機材

OS : Mac
DAW : Cubase Elements 11
インターフェース : Roland OCTA-CAPTURE
スピーカー : YAMAHA MSP3
MIDIキーボード : KORG microKEY
マイク : audio-technica AT4040
ヘッドホン : audio-technica ATH-M50x

ギター
Fender STRATOCASTER
YAMAHA LLX6A
Martin
Gibson SG

 

■ホームページ
A(C)オフィシャルホームページ

 

一生青春フェスティバル×vanvan V4
日時:2022年3月21日(月)
ライブ:vanvan V4 40th anniversary special“homies”
出演:A(c)、アルカラ、G-FREAK FACTORY
前売:¥4,300

 

 

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公式HP:MAM – music and more-
Instagram:@funa_music_and_more
Twitter:@funa_man
YouTube:音楽クリエイターFunaのDTMチャンネル

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