注目の女性シンガーが実践しているDTMの使い様|Funa先生の音楽室 #10
Funa先生(以下Funa):今回、お話させていただくのはシンガーソングライターのMISTY(ミスティー)さんです。よろしくお願いします。
MISTYさん(以下MISTY):よろしくお願いします。Funaさんには楽曲制作の面で力になってもらっています。
アルバム「Passion」のリリースライブが中止に。
Funa:MISTYさんはご自分で作詞、作曲ができる方ですが、あえて外部のクリエイターから楽曲提供を受けて、歌に専念されるパターンもあるんですよね。
MISTY:はい。2019年12月にリリースしたアルバム「Passion」は、5人のクリエイターに参加してもらい制作しました。Funaさんもそのお一人です。ありがとうございます。
Funa:その節はありがとうございます。その後、活動はいかがですか?
MISTY:アルバム「Passion」をリリースしてまもなく、コロナにより活動は大きく制限されてしまいました。全国を回る予定だったリリースライブが中止になったりと、思うように作品を届けられていません。
MISTY 2nd album「Passion」各種配信サイト、全国のTSUTAYA、タワーレコードなどで取扱中。
Funa:そうでしたか。では、僕が提供したアルバムのリードトラックの1つである「情熱のメモリア」を、この記事を見ているみなさんにも聞いて頂きましょう。リンクを貼りますので、ぜひご覧ください。
MISTY / 情熱のメモリア
作詞、作曲、編曲をFunaが手がける。
音楽活動の原動力。初めてオリジナル曲を制作。
Funa:MISTYさんは、いつから音楽活動をされているんですか?
MISTY:初めてのステージは小学4年生の時です。
Funa:早いですね!しかも、ステージって・・・いきなり本格的な感じですが、どういったステージだったんですか?
MISTY:実は両親ともに歌手なんです。両親が出演するイベントの前座でした。お友達とユニットを結成して歌とダンスを披露しました。
Funa:ご両親共に歌手ですか!環境が整っていたんですね。
MISTY:ありがたく思います。幼少期の頃から両親の影響を受け、自然と歌やダンスが大好きになりました。この頃の経験が、活動の原点となっています。
Funa:なるほど。その時はさすがにオリジナル曲ではないですよね?
MISTY:はい。当時のヒットソングをカバーして、ステージで披露してました。
Funa:作詞、作曲はいつからやってるんですか?
MISTY:初めての作曲は小学6年生の時です。
Funa:すごい!これまた早いですね。
MISTY:小学校の卒業記念でクラスごとにオリジナル曲を作って、それをクラス全員で歌いCDにするという企画があったんです。
Funa:それはとても素晴らしい企画です。
MISTY:担任の先生からのご指名でその時の曲の作詞作曲を担当をすることになったんです。それが初めてのオリジナル曲制作でした。
Funa:ご指名を受けたんですか。流石!
MISTY:いい思い出ですね。
Funa:中学に入ってからはどうでしたか?部活動で放課後も忙しくなり、幼少期に熱心だったことがフェードアウトしていってしまうなんて人も多い時期ですが。
MISTY:おかげさまでそういうことはなく、むしろより活発にできるようになりましたね。両親と共にいろんな場所に出向き、歌いました。
Funa:それはよかった。学生時代の音楽活動で印象に残るエピソードがあれば、教えてください。
MISTY:中学2年生の時、愛知県で行なわれた大規模な野外ライブに両親が出演することになり、私も同行しました。両親とは別枠で、私はつのだ⭐︎ひろサンの前座で歌ったんです。
Funa:日本の音楽業界の重鎮と言っても過言ではない、素晴らしい実績を持つミュージシャンですよね。
MISTY:はい、貴重な機会をいただき感謝しています。お客さんは数千人いたと思います。大観衆、大舞台で歌ったあの時の楽しさが今も忘れられません。
Funa:よりモチベーションが高まっていったというわけですね。学生時代以降はどうですか?
MISTY:18才の頃から現在の名義「MISTY」を名乗り活動していくことになります。クラブイベントを中心に歌っていました。
Funa:その時はオリジナル曲で?
MISTY:はい。ただ、作詞、作曲はできても、トラック(注)を作ることができなかったので、既存トラックにオリジナルのメロディーと言葉を乗せるスタイルでした。
(注)…歌やラップをするためのカラオケ音源。主にヒップホップ、R&Bをはじめとしたクラブシーンでカラオケのことをトラックと呼ぶケースが多い。
Funa:ヒップホップ、R&Bのシーンではトラックを使い回す文化がありますよね。1つのトラックがいろんなところでいろんなシンガーやラッパーに使われ、それぞれがオリジナルの歌、ラップを乗せることでカラオケ部分は同じなのに全然違う曲が生まれるという独特のスタイルです。
MISTY:そうなんです。最初はそうやって曲を作っていました。しかし、作っていくうちに既存トラックではなく、専用のトラックが欲しいと思うようになりました。
Funa:浮かんだメロディーや歌詞によりマッチさせるとなると、やはり専用で編曲するのが一番かもしれませんね。
MISTY:はい。既存トラックを使う文化も面白いんですけどね。専用で編曲し、オリジナルのトラックを作るためにDTMを始めました。
Funa:作曲にDTMを取り入れてみて、どうでしたか?
MISTY:歌のメロディー以外も自分で作れるようになったのは大きいですね。本番のレコーディングやトラックメイクは、最終的には専門家にも依頼しますが、その手前のデモ制作を自力でできるようになったのは大きなメリットです。
Funa:自力でDTMができれば、デモの段階からスタッフを手配したり、外のスタジオに出向かなくてもいいですからね。
MISTY:自分のペースで思う存分できます。これからもいろんな曲を作ってリリースしていきたいです。
Funa:冒頭では、コロナ禍での苦労についての話もありましたが、現在はライブ活動を再開されているんですよね。
MISTY:はい!昨年、2年越しでやっとアルバムのリリースライブができたんです。live in the momentというライブイベントなのですが、第5回が2022年7月30日にも開催されます。
Funa:2年越しとなる作品の普及、今後の新曲リリース、期待しています!
MISTY:ありがとうございます!
■MISTY ’s 音楽室
■使用DTM機材
OS : Mac
DAW : Cubase AI 11
オーディオインターフェース : Steinberg UR12
MIDIキーボード : KORG microKEY2-37
マイク : audio-technica AE3300
スピーカー : YAMAHA MSP5 STUDIO
ヘッドホン : audio-technica ATH-M20x
電子ピアノ : CLP-S408
ギター : YAMAHA CPX700DSR
■アーティスト情報