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約3年のブランクを経て再び集まるバンドマンたち|Funa先生の音楽室 #11

ここは金沢市内にある隠れ家的音楽スタジオ「MAM」。音楽クリエイターFunaの作業部屋であり、DTM(デスクトップミュージック=パソコンで作曲すること)の教室も開かれているクリエイターの交流の場です。今日もまた「音楽の手作り」を楽しむ人が遊びにやってきました。

 

Funa先生(以下Funa):今回は、廃校になった小学校を改装して作られた「俵スタジオ」に来ています。元々、教室だった場所ということで黒板があったり、グランドピアノが設置されていたりと、当コラムのテーマ「音楽室」にピッタリなシチュエーションです!登場していただくのは、今年(2022年)の6月より始動したばかりのバンドセッション会を主宰されている三井大輔さんです。

 

三井さん(以下三井)よろしくお願いします。

 

 

Funa:バンドではなく、バンドセッション会ということですが、具体的にはどういった集まりなのですか?

 

三井:楽器、バンド演奏が好きな人達がゆるく集まっています。メンバーを固定したり、方向性を決め込んだりしないサークルのような集団です。

 

Funa:立ち上げに辺り、何かきっかけはあったんですか?

 

三井:私たちは新型コロナの影響で、長らく演奏活動ができなかったわけですが、今年5月のある日、音楽仲間のひとりがツイッターで「たまにはみんなで集まりたいですね」ってつぶやいていたんです。そこに数名の仲間が「いいね!」と食いつきました。

 

Funa:きっと、誰かがいうのを待ってたんですね。

 

三井:そうだと思います。そろそろいいんじゃない、みんなやろうよとみんな思ってた。

 

Funa:それで再び集まったというわけですね。バンドにしなかったのには何か理由が?

 

三井:人が集まりすぎたんです(笑)。バンドというと、一般的には4名前後というところでしょうが、声をかけたらあっという間に10名以上になっちゃいまして。

 

Funa:すごい反響!みんなやりたかったんですね。

 

三井:そうだと思います。ストップをかけなかったら、20名でも30名でも集まりそうな勢いでした(笑)。それだと流石に収集がつかないし、社会人が趣味で集まるレベルにしては、規模がデカくなりすぎると思いストップをかけました。結果、現在は12名です。

 

バンドセッション会のみなさん。取材日には、8名が参加されていました。

 

Funa:それでバンドではなく、サークルのような集団になったと。それだけ皆さんが音楽活動を待ち望んでいたんだと思うと、なんだかこちらまで嬉しくなってきます。

 

三井:みなさんとても楽しそうです。まるでカラオケ屋でずっとマイクを離さない人のように、ずっと弾いてますね。楽しそうなみなさんの姿を見て、やってよかったと思います。

 

Funa:ずっとマイクを離さない人(笑)!わかりやすい例えですね、楽しさが伝わってきます。セッションができるということは、いろんな楽器奏者がバランスよく揃ってるんですか?

 

三井:そうです。ギター3名、ベース2名、ドラム2名、キーボード2名、ボーカル3名が所属しています。

 

Funa:絶妙にいいバランスですね!セッション主体ということですが、具体的にはどのような活動内容なのでしょう?

 

三井:まずは、事前にLINEグループ内で1人1曲やりたい曲を提案します。その後、曲ごとにシャッフルでメンバーを決めて、セッション開催日に音を合わせてみるといったカンジです。

 

Funa:なるほど、1曲単位でメンバーが変わるんですね。

 

三井:固定メンバーならではのグルーヴなどを、あえて求めないようにしています。全員、バンド演奏は約3年ぶりなので拙い部分も許し合いながら、まずはリハビリしているような感覚はありますね。

 

Funa:みなさんブランクがあったんですもんね。ハードルを上げずに、リラックスして臨めるのはいいと思います。

 

三井:そうなんです。ただ、気合が入っていないわけでもなくて、これを機にわざわざギターアンプやエフェクターなどの機材を新調された方もいるんですよ。

 

Funa:そういうのもいいですね。ミュージシャンの醍醐味の一つに楽器や機材の収集もあります。道具が良くなるとモチベーションが上がりますもんね!

 

三井:ほかにも、3年前に奮発して購入したマイクが新型コロナの影響で一切出番なしとなってしまい嘆いていたところ、やっと使える日が来たと感謝されたケースもあります(笑)。

 

Funa:せっかく買ったのに使えてなかったんですね。それはよかったです!

 

三井:ちなみにさらに機材のことでいうと12名のメンバーの内、6名がDTM機材を持っています。

 

Funa:素晴らしい!当コラムの本筋に繋がりました!

 

三井:セッション以外にもデータのやりとりで作曲したり、「歌ってみた」「弾いてみた」のレコーディングをやることもあります。

 

Funa:DTMは基本ひとりで作曲を完結できるところが特徴だったりもしますが、複数の人とDTMをするってどんなカンジですか?

 

三井:面白いですね!みんなCUBASE(キューベース)というDTMソフトを使っていて、操作方法は同じはずなのですが、データを見るとそれぞれで作曲のアプローチや使い方が全然違う。自分が使ったことがない機能が駆使されていたり、いい勉強、刺激になります。

 

Funa:三井さんはいつからDTMを始めたんですか?

 

三井:現在48歳なのですが、DTMを始めたのは45歳です。まだ3年ほどなんです。

 

Funa:そうだったんですね。三井さんはベースを弾かれますが、ベースはもっと以前からやっていたんですよね?

 

三井:はい。ベースは中学2年の頃に始めました。当時はバンドブームで先に兄がギターをやっていまして、その影響です。

 

Funa:ということは、音楽歴自体は長いんですね。

 

三井:いえ、実はそうでもなくて。ベースは20歳頃に一度やめてるんです。たまに爪弾く程度に触ることはありましたが、ほぼやっていませんでした。

 

Funa:そんな大きなブランクがあったんですか。演奏がお上手なので意外でした!てっきりずっとやっていたのかと。

 

三井:大人になってからは、車や釣りなどいろいろな趣味をやってきました。再びベースを弾こうと思ったのは42歳の頃です。YouTubeで学生時代にコピーしていたバンドの懐かしい映像を見て、再び火が付きました。

 

Funa:そうでしたか。40代に突入してから復帰したベースやバンド演奏、そこから新たに始めたDTM。大人になっても思いっきり遊べることがあるのは、素敵だと思います!

 

三井:ありがとうございます。もともと大人数でワイワイするのが好きなので、みんなで集まって大きな音で演奏をするセッションは最高ですね。今はカバー演奏のみですが、DTMができるメンバーが多いこともあるので、そのうちオリジナル曲もやれたらいいなって思ったりもします。

 

Funa:いいですね!バンドセッションやコラボ作曲で遊ぶ大人達。最高です!

 

 

三井大輔 ’s 音楽室

 

 

■使用DTM機材

OS : Windows

DAWソフト : steinberg / CUBASE PRO 12

オーディオインターフェイス : steinberg / UR22mkⅡ

MIDIキーボード:KORG / microKEY 61

スピーカー : FOSTEX / PM0.3

ヘッドホン : audio-technica / ATH-T300

マイク : marantz / MPM-1000

ベース : ESP / AP、Itd / VIPER

ベースアンプ:AMPEG / PF-500

ギター:FERNANDES / TE85-C

ギターアンプ:ROLAND / JC-20、BOSS / e-band JS-10

 

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公式HP:MAM – music and more-
Instagram:@funa_music_and_more
Twitter:@funa_man
YouTube:音楽クリエイターFunaのDTMチャンネル

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