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酒の〆でも胃もたれしないキーマカレー|煩悩を断ぜずして咖喱を得るなり #19

インド料理店はもちろん、カフェや喫茶店などでもお馴染みの「キーマカレー」。玉ねぎの甘味とひき肉の旨味がルウに凝縮されて、すごく美味しいんですよね。

 

キーマとは、現地の言語で「ひき肉」と意味する言葉。牛であれ豚であれ、調理法がなんであれ、ひき肉を使ったカレーはすべてキーマカレーとなります。ちなみに、日本ではじめてキーマカレーを提供したのは、東京・麹町にあるインドカレーの老舗「アジャンタ」だそうですよ。

 

今回は、そんなキーマカレーを食べに、金沢片町にある『Blue Bar 藍』を訪ねてみました。

 

音楽通が集まる、大人の隠れ家。

犀川沿いの裏路地、伝馬商店街にある『Blue Bar 藍』。町家を改装した情緒ある佇まいが、金沢の街並みにすっかり溶け込んでいます。

 

創業は1989年。昨年6月に現在の場所に移転するまでは、竪町ストリートにお店を構えていました。

 

 

大人の隠れ家と呼ぶに相応しい、落ち着いた雰囲気の店内。年代物のスピーカーから流れる臨場感あふれる音楽が、日々の喧騒を忘れさせてくれます。

 

階段を上がるとテーブル席、そして個室の座敷「青の間」があります。そこではプロミュージシャンによって夜な夜な音楽ライブが繰り広げられる、なんて日もあるそうですよ。

 

 

こちらはマスターの竹林健一郎さん。語りから所作までとにかくダンディーで、夜の街を生き抜いてきた貫禄を感じます。取材後に、真っ赤なジープで颯爽と去っていく姿が、とても印象的でした。

 

そんな大人の隠れ家『Blue Bar 藍』が提供するキーマカレーとは、一体どんな味なのか。さっそく注文してみましょう!

 

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お酒の〆にも最適な、特製キーマカレー。

 

お酒を飲んだ後の〆に食べる人が多いため、キーマカレーはソースポットで提供。これなら自分のペースでゆっくりと食べられそうですね。

 

シンプルな見た目とは裏腹にスパイスの香りがしっかりと漂って、これはかなり期待できそうです。

 

 

「レストランで言うところのスペシャリテ的な、看板になるメニューが欲しかったんだよ」と竹林さん。創業時にホットハウスで食べたマサラカテリカの美味しさに衝撃を受けてからカレーを食べ歩き、独学で現在の味へと辿り着いたそう。

 

小麦粉と油を控えめに作っているので、常連客からも「飲んだ後でも胃もたれしない最高のカレー」と高評価。カレーに使われるターメリック(ウコン)には二日酔いを予防する効果があるとも言われているので、もしかすると酒の〆には向いてるのかもしれませんね!

 

 

ひき肉たっぷりのルウは、口当たりの優しさが印象的。それでいて独自にブレンドした十数種類のスパイスと、飴色になるまで炒めた玉ねぎのコクの相乗効果で、酒の〆として物足りなさを感じない大人の味へと仕上げられています。

 

ワインビネガーで漬け込んだというピクルスも、芳醇な味わいでカレーの味をグッと引き立てます。

 

 

チキンブイヨンで炊き上げたターメリックライスは、それだけでもイケる美味しさ。もちろんカレールウとの相性もバッチリです。目玉焼きを少しずつ崩しながら食べるのがおすすめだそうですよ。

 

 

竹林さんに「キーマカレーに合うお酒を」とリクエストしたところ、持ってきてくれたのはジンリッキー。ジンと炭酸水で作る甘くないカクテルです。生のライムをたっぷりと絞ることで、さっぱりとした風味が引き立ち、食後の口の中をすっきりとさせてくれます。

 

ちなみに『Blue Bar 藍』は、あくまでもBar。キーマカレーが目的だとしても、少なくとも一杯はドリンクをオーダーするのが礼儀だし、チャージがかかることも頭に入れておきましょう。

 

 

Blue Bar 藍
ブルーバー アオ
石川県金沢市片町2-29-5
TEL.076-224-2774
営業時間/18:00~3:00
定休日/日曜日
席数/カウンター6席、テーブル24席
駐車場/近隣にコインパーキングあり
※こちらの情報は取材時点のものです。

 

 

(取材・文/ヨシヲカダイスケ、撮影/林 賢一郎)

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