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記憶に残る特別な日に。イルミネーションが美しい『ラ・コンティ』でフレンチを堪能

人が光り輝くものを美しいと感じる理由。諸説あるけれど、人間が視覚を頼りに進化をしてきた生物であるがゆえ、遺伝子レベルで「光=明るいもの」に安心感を得るからという説が有力らしい。マルティン・ルターが木の枝にたくさんのロウソクを飾って星空を再現しようとしたのも、トーマス・エジソンが白熱電球を使って研究所の周りをデコレーションしたのも、夏目漱石がアイラブユーを「月が綺麗ですね」と訳したのも、放たれる光に潜在的な魅力を感じたからかもしれない。

 

『ラ・コンティ』の内観。しっとりと落ち着いた大人の雰囲気。

継続は力なり。築き上げたビストロノミー

玉川図書館から百万石通りに抜ける裏通り。金沢有数のオフィス街・南町で働くビジネスマンもよく利用するこの道を夕方から夜にかけて走っていると、鮮やかなイルミネーションに彩られたレストランと遭遇する。「ここは一体なんの店?」なんて、気になっていた人も多いはず。

 

『ラ・コンティ』はアラカルトを中心に、ワインとよく合うしっかりとした味わいのフレンチを提供するビストロ。店名はフランス語で「継続」という意味。1998年にオーナーシェフの中川郁也さんが26歳の若さでお店を開業して以来、試行錯誤を重ねながらカジュアルな雰囲気の中で本格的な料理が堪能できるビストロノミーを築き上げてきた。

 

オーナーシェフの中川郁也さん。

 

中川さんがお店の外観を電球で飾るようになったのは、柿木畠に店舗を構えていた時代から。「趣味の延長みたいなものですから」と謙遜するものの、イルミネーションの管理だけでなく観葉植物のお世話もすべて自身で手がけているのはさすが。手間を惜しまない料理に定評のある中川さんらしいこだわりだ。

 

LED電球の数は計1,000個。「周りの景色に溶け込みながらイルミネーションと観葉植物も映えるように」と、外観もセルフ塗装している。たしかに言われてみるとレンガ造りの玉川図書館と雰囲気が似ているかも。

 

冬に限らず一年中ライトアップ。

 

昼間の外観もいい感じ。

上質なフランス料理をカジュアルに

古典的なフレンチを提供する店でありながら、敷居の高さを感じさせないのが『ラ・コンティ』の魅力。アラカルトは全体的にボリュームが多く、ひとつの皿をシェアして食べるのが丁度いいくらい。野菜もふんだんに使用している。看板メニューは「キッシュ・ロレーヌ」。玉ねぎとベーコンを具材としたシンプルかつ優しい味わいで、生地のカリッとした食感とグリエールチーズのとろける舌触りが楽しめる。

 

キッシュ・ロレーヌ500円(写真のサイズを1/8にカット)

 

真鯛のポワレ2,480円。

 

「ワインは気軽に楽しめるリーズナブルなものから、フランスの銘醸ワインまで幅広く揃えています」と中川さん。夜の8時半以降はバータイムとなり、前菜やチーズをお供にグラスワインが飲めるそう。クリスマスディナーは予約済みという人は、2軒目の店として足を運んでみては?

 

アンティークの家具や装飾品が店内を演出。

 

ラ・コンティ
石川県金沢市玉川町5-4
TEL.076-255-3418
営業時間/18:00~23:00(L.O.22:00)
定休日/日曜、第1月曜日
席数/カウンター2席、テーブル10席 ※全席禁煙
駐車場/近隣にコインパーキングあり
※こちらの情報は取材時のものです。

 

(取材・文/吉岡大輔、撮影/林 賢一郎)

 

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