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仕事の意味、己の能力|裕子の艶言葉 #89

酒が入れば心も開く。金沢屈指の名門クラブに在籍し、現在は木倉町でワインバーを経営する裕子さんの酸いも甘いも知り尽くした人生談義。酒席で老若男女の心の声に耳を傾けてきた夜の蝶ならではの言葉は、まるで美酒のごとく身体の奥まで沁みわたります。

 

この年齢になると、仕事やキャリアに悩む人が増えてきます。

 

一体、私たちは何のために働くのでしょうか。

 

もちろん、お金のため、生活のため、と答える人は多いでしょうし、その通りだと思います。そのうえで、私にとって仕事の大きな意味のひとつは、「自分の能力で誰かに喜んでもらえること」です。

 

「好きなことをしていたら仕事になっていた」。そんな生き方は理想的です。

 

けれど、趣味を仕事にするのは簡単ではありません。好きだったことも、仕事として求められるうちに「やりたいこと」から「させられている」へ変わり、楽しめなくなる場合もあります。売り上げやお客様への対応、従業員のことなど、考えなければいけないことも増えていきます。

 

それでもなお「好きなこと」として没頭できればバッチリ。料理が本当に好きだけど、人を雇ってまで規模を広げたくない。だからワンオペで店を続ける。そんな働き方も素敵だと思います。

 

人にはそれぞれ個性があって、向いている役割があります。

 

・計算が得意な人

・人と接するのが得意な人

・同じ作業を黙々と続けられる人

・流行に敏感な人

 

体力のある人もいれば、ない人もいます。長時間働ける人もいれば、短時間に集中力を発揮する人もいます。

 

私自身で言えば、人と接することは比較的得意です。28年間接客業を続けてきましたが、カウンターでは複数のお客様を同時に接客することもあります。団体のお客様なら、15名分のお酒を一人で作りながら、その場を回すこともできます(お客様が満足してるかどうかは別として…笑)。

 

その一方で、長時間働くのは得意ではありません。肉体の疲労というより、目の前のことに神経を集中させすぎてしまい、過緊張でぶっ倒れます。自分でお店を始めてみて、ようやくそのことに気づきました。

 

集中力が長く続かず、せっかちな性格でもあります。だから私の場合は、「時間を売る働き方」よりも「能力を売る働き方」の方が向いているのです。

 

もちろん逆の人もいます。

 

・時間をお金に換えることが得意な人

・単純作業が苦にならない人

・事務仕事を正確にこなせる人

 

どちらが優れているという話ではありません。大切なのは、自分に合った働き方を知ることです。そして、その多くはやってみなければ分かりません。仕事に悩む人の多くは、思っていた仕事と違ったり、自分ならできると思っていたことが意外とできなかったり。そんな経験をしているのではないでしょうか。

 

もうひとつ、気をつけたいのは「期待」です。

 

職場やお客様、人間関係に期待しすぎると、たいていの場合は落ち込みます。期待していいのは、今この瞬間からの自分にだけ。

 

誰かにがっかりしたなら、それは自分が相手に期待しすぎていたのかもしれません。他人は、あなたを満足させるために生きているわけではありません。そして、それはあなたも同じです。

 

もし今、仕事がうまくいかなかったり、働くことに悩んでいたりするなら、「自分のどんな能力が、誰かの役に立つのか」を一度見つめ直してみてください。

 

子どもの頃の夢を思い出してみるのもおすすめです。

損得や計算ではなく、「これをやってみたい」と素直に思えた頃の自分の中に、案外たくさんのヒントが隠れているものですよ。

 

艶小噺

人生2度目のラジオ収録‼

 

泣く子も黙る日本海側No.1高級クラブ、ロイヤルボックス金澤の江尻道代ママのラジオ番組に出演させていただきました。

 

7年半勤めさせていただいたロイヤルボックス金澤が、私にとってホステスとしての最終経歴であることを、とても誇りに思っております。

 

自分の中の大切な勲章。

ぜひ皆様、聞いてくださいね。

 

MROラジオ 【Labyrinth ~大人の流儀~】

6/17(水)20時半〜21時

再放送
6/20(土)7時〜7時半

 

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