何度も聞いた、知ってる、分かってる〈今月のエクササイズ:腹式呼吸式CAT〉|田嶋弘和のBC本気塾 #34
さまざまなスポーツ選手のコンディショニング指導、アドバイスを行うスポーツトレーナー、田嶋先生による熱のこもった〈スポーツ論〉を連載する【BC本気塾】。スポーツの技術的な理論はもちろん、その心構えや姿勢からは、スポーツに限らず日常生活にも学ぶことが多く隠されています。
分からなかったことが、分かるようになる。
できなかったことが、できるようになるためには、学んでいることを繰り返し実践するしかありません。
「これさえやっておけば、できるようになる」といった魔法のような方法なんてありません。
自身の向上を目指すのであれば「シンプルで、簡単な、尚且つ基本的なこと」を、繰り返し反復するしかありません。魔法のように、なんでもすぐにできてしまう人は、できる自分を想像(イメージ)しながら「シンプルで、簡単な、尚且つ基本的なこと」を反復することで、気づきや学びを次のパフォーマンスに活かせる人です。
そうしたシンプルで、簡単な、基本的なことを指導すると「また同じことを言ってる」「そんなこと分かっている」と態度や言葉に表す人もいます。そして、基本的なことがなかなか身に付かないことで、「そんなこと知っているからもう学ばなくていい」と、新たなことを学ぼうとします。
学ぶことは素晴らしいことですが、どれだけ新たなことを学んでも、いつの時代も大切なのはシンプルで、簡単で、基本的なこと。これを実践しない限り、分かるようにならず身に付きません。
気づきのない取り組みでは、何も始まらず、何も変わらず、次の成長につながりません。シンプルで、簡単で、基本的なことは決して特別ではなく、誰でもできるようなことばかり。その誰でもできるようなことを「誰も真似できないくらいする人」が成長し、結果的に成果として表れるわけです。
何度も聞いた、知ってる、分かってる。ではいい結果は出ません。その言葉が自分自身にどういった影響を与えているか。今一度、考えてみてください。
今日のエクササイズ:腹式呼吸式CAT
1.四つん這いの姿勢を取ります。
2.背中を真っ直ぐにした状態から、息を10秒で吐きながら背中を丸めていきます。
3.息を3秒で吸いながら、元に戻します。
◯心と身体を鍛える【BC本気塾】
執筆者プロフィール
田嶋弘和
日本古来の身体文化を伝承するなかで、日本人にしかできない身体の合理的な使い方の実践を通じて心と身体の調和、心身の健全な発達を促進し、競技力向上、障害予防を考慮し、スポーツ選手を支える『SCC北陸』代表。プロ野球選手をはじめ、子供から社会人にまで様々なスポーツ選手のコンディショニング指導、アドバイスを行なっている。金沢学院大学硬式野球部専属トレーナーも務める。
SCC北陸
ストレングス&コンディショニングクラブ
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