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【NATURAL LIFE】加藤家の冬支度 #09

ぐん。と気温が下がってソトの空気が変わった。
本番の冬とは違う少しツンとした空気が私は好きだ。

 

山には少し雪がある

 

加藤家の飲料水は基本的に山水だ。といっても蛇口から出ている訳ではなく、近くの山へ汲みにいっている。 石川県には名水とか〇〇の水とかそこらじゅうにあるから、いろんな水を飲んできた。 結果、私の身体が求め一番しっくりくる水が、近所の水だった。

 


山水を汲む夫

 


山から出てるパイプ

 

ここは山が深いので、冬になると積雪がすごくて水場まで行けなくなってしまう。
雪が積もると翌年の GW までは入れない。よって、この時期に水を多めに確保しておくのが、冬前の恒例行事となっている。

この水は料理にも使うけれど、よく使うのが炭酸水。この山水で炭酸をつくるとなんだか格別な気がしてくる。

 

レモンを絞って飲むのがお気に入り

 

こうして、最後かもしれない山水を汲みながら、長い冬がやってくるなぁと毎年思っている。 年末のソワソワ感、嫌いじゃない。

台所仕事

こうして、我が家の冬支度が始まっていく。

ゆずポン酢をつくった。ゆずは東浅川のきよし農園が育てている “金沢ゆず” を丁寧にしぼってポン酢にする。 今年はゆずの分量が多かったのかすっぱめ。だけど美味しい。冬の鍋に活躍する。

 


きよし農園の作業場にて

 


果汁をこしている

 

タネも化粧水とかに使えるらしいが、そこまでできない。
皮はゆず味噌と冷凍保存にしていつでも使えるように。

皮が削がれ、果汁も吸い取られたゆずは、ゆず湯に。これが、最高にあったまる。だから毎年ゆずが待ち遠しい。 全てが利用できるすぐれもの。冬のはじまりに、ゆずは必須である。

ストーブ自慢

事務所にはストーブがなかったので、先日自宅とおそろいの石油ストーブを買った。

 


その名もよごれま栓

 

平成生まれのスタッフに見たことある?と聞いたら「たぶん」という返事だった。実家はファンヒーターだったらしい。だから私は自慢げに銀杏を置いた。

 


金沢のぎんなん、ぷりぷりで美味しい

 

そしたら「バーン」というすさまじい音をあげ飛んでいった。そう、焼きすぎたのだ。

だけど、この石油ストーブはすぐれもので、置いてからは毎朝ストーブの上に山水をいれたやかんを置いている。 加湿にもなるし、すぐにあたたかいお茶が飲める。先月のコラムでも書いたけど、なんでも焼ける。

私はよごれま栓を愛している。
平成生まれのスタッフもよごれま栓の虜になること間違いなし。

 

平成生まれのスタッフ、とても頼もしい

普通である幸せ

今年は暖冬といわれているけど、普通の冬であって欲しい。最近はなんでも極端すぎるから。
普通であって欲しいと願う。雪かきだってしたい。

それでは、また来月。ということは、来年ということか。
どうぞ皆様、よいお年をお迎えくださいませ。
来年もよろしくお願い致します。

 

 

 

 

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執筆者プロフィール

加藤麻美(Rootive 代表)
森と生きるために木を利用し、地球に暮らす人に安心と癒しを提供する『Rootive(ルーティヴ)』代表。里山の保全活動や里山の資源を使ったイベント運営など、多彩な活動を展開。自然が大好きで、特に山をこよなく愛している。

HP:Rootive
ツイッター:@rootive_forest
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フェイスブック:@rootive.kanazawa

 

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